「ワンダーストラック」を観てきました。
ストーリーは、
母親を交通事故で亡くした少年ベンは、母の遺品の中から、会ったことのない実父に関する手がかりを見つける。その50年前、1927年のニュージャージー。厳格な父に育てられる聴覚障害の孤独な少女ローズは、憧れの女優リリアン・メイヒューの記事を集めたスクラップブックを大切にしていた。ある日、ベンは父を捜しに、ローズは憧れの女優に会いに、それぞれニューヨークへ向かう。2人の物語は、やがて不思議な縁で結びつき・・・。
というお話です。
子供の頃から、母と暮らしてきたベン。そんなただ一人の家族である母親を交通事故で亡くし、叔母の家に引き取られていました。ある夜、オオカミに追われる恐ろしい夢を見たベンは、その夢が気になり、以前、母親と二人で暮らしていた家にこっそり戻ります。
従妹には、内緒にして欲しいと頼み、古い家で夜を過ごしていると、母親が持っていた本を見つけ、その本の中に栞が挟まっており、そこに、ある書店の名前と、男性の名前を見つけます。母親は、もう少ししたら父親の事を話してあげると約束していたのですが、その約束を守ることなく、亡くなってしまい、父親の事は解らずじまい。この栞に書かれた名前こそ、父親だと感じたベンは、ニューヨークにあるらしい書店を探しに行こうと考え始めます。
そんな父親へのヒントを見つけた夜、外は嵐になっており、雷が古い家に落ちて来て、運悪く伝わって、ベンに落ちてしまいます。気を失ったベンは、病院で目を覚まします。ベンは、雷に当たった影響で耳が聞こえなくなり、筆記での会話しか出来なくなってしまっていました。それでもニューヨークに父親を探しに行くという気持ちは変わらず・・・。
ベンが生まれる50年前、1927年のニュージャージー州。お金持ちで厳格な父親に育てられる聴覚障害を持った少女ローズ。学校へも行けない彼女は、女優リリアン・メイヒューが好きで、彼女のスクラップブックを大切にしていました。彼女にとって、唯一の人であるリリアンが、ニューヨークで舞台をしているという記事を見つけ、家から抜け出して、こっそりニューヨークへ向かうことにします。そしてリリアンがいる劇場を見つけるのですが・・・。
50年も違う年代の二人が、ニューヨークでどのように繋がって行くのか、後は、映画を観てくださいね。
この映画、良かったです。小さな子供が一人でニューヨークにたどり着いて、危ない目にあったりして、そんな彼、彼女を、助ける人も出て来て、ワクワクドキドキする展開に目が離せませんでした。決して、派手な映画では無いのですが、なんとなくじんわり温かくなるような、そんな映画でした。
音楽が良いんです。デヴィッド・ボウイの”スペース・オデッセイ”がかかり、その音楽が過去にも現代にも合うんです。素敵でした。デヴィッド・ボウイって、良い曲が多いんですよねぇ。私、昔、聞いていたのですが、この間デヴィッドさんが亡くなって、ベストアルバムが出たので、購入したら、また、これが良いんです。スマホで聞いています。
そんな音楽に彩られながら、ベンはニューヨークの博物館でオオカミに出会い、父親の手がかりを見つけていくんです。良いお友達も出来て、それまで孤独だったベンは、子供では無く、一人の人間としての生き方を見つけていくんです。
ローズも、リリアンを探しにニューヨークへ行き、聴覚障害がある為に、人が言う事も解らず、なんとかリリアンのいるはずの劇場に行くと、そこで、驚くような真実が描かれます。あ、だからなのねって思って見ていると、そこからローズの新しい人生が始まって行きます。
どちらも、子供だった、守られる存在だった二人が、独り立ちして、人間として生きて行く姿が描かれていて、そこには、温かい真実があったことに気が付いて行くんです。うん、とっても良かったです。
この映画、凄い俳優さんが出ているんですよ。ちょっと驚きました。ジュリアン・ムーアを筆頭に、ミシェル・ウイリアムズも出演していて、イイとこ押さえているなぁと思いました。この二人がいるお蔭で、凄く引き締まった印象になったと思います。
監督が「キャロル」の監督だったんですね。後から知りました。「キャロル」も、とても雰囲気の良い映画だったので、この映画の空気感が良かったのも頷けました。観ていて、とても心地が良いんです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。私は、とても気に入ったのですが、これは単館系の映画が好きな方にお薦めかな。ちゃんとストーリーがまとまっていて、結末もしっかりあるのですが、雰囲気を楽しむ感じの映画なので、アクション、サスペンスなどの大作が好みの方には、ちょっと物足りないかも知れません。でも、男の子がとっても可愛いので、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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