「シェイプ・オブ・ウォーター」を観てきました。初日に観たけど、それほど混んで無かったなぁ。
ストーリーは、
1962年、冷戦下のアメリカ。政府の極秘研究所で清掃員として働く女性イライザは、研究所内に密かに運び込まれた不思議な生き物を目撃する。イライザはアマゾンで神のように崇拝されていたという“彼”にすっかり心を奪われ、こっそり会いに行くように。幼少期のトラウマで声が出せないイライザだったが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は不要で、2人は少しずつ心を通わせていく。そんな矢先、イライザは“彼”が実験の犠牲になることを知る。
というお話です。
1962年の冷戦下のアメリカ。ソ連との情報戦で、沢山のスパイが暗躍する世界。政府の秘密研究所で清掃員として働く女性イライザ。彼女は耳は聞こえるのですが言葉が話せず、同僚のゼルダとは手話で会話をしていました。
ある日、研究所に何か大きなモノが運び込まれます。イライザは、自分には関係無いと思って、気にもしていなかったのですが、ある日、運び込まれたモノの部屋を掃除するように言いつけられます。いつもの通り、部屋をキレイに清掃していると、そのカプセルの中に何か生き物がいる事に気が付きます。アマゾンの奥地で神のように崇められていたらしい生物に興味が湧き、誰もいない時に、自分のお弁当に持ってきた”ゆで卵”を生物に渡してみます。すると、興味を持ったらしく、手に取って眺め始めます。
そんな出来事から、イライザは”彼”の所にコッソリ訪ねるようになり、卵を与えたり、音楽を聞かせたりと、意思の疎通をするようになっていきます。元々、イライザは話せないので、そのコミュニケーションは問題ありませんでした。そんなある日、イライザは、”彼”が研究の為に解剖される事を知ります。このままでは、”彼”が殺されてしまうと知り、隣に住むジャイルズという老男性に協力を求め、二人で”彼”を研究所から連れ出す事にします。
途中でゼルダに見つかりますが、彼女も協力をしてくれて、研究所のホフステトラー博士も、何故か、彼女を見逃してくれて、”彼”を研究所から連れ出す事に成功します。”彼”の警備を担当していたストリックランドは、必ず連れ戻すようにとの命令を受けて、研究所に出入りする人物全てに尋問をし、執拗に迫ってきます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
生きているもの全てにある愛のお話だと思いました。たとえ、人間という種類では無くても、意思の疎通は出来るし、そこに愛は生まれるのだと言う事を描いていて、感動しました。この時代だから、研究所に連れて来られて実験とかあるけど、今の時代、生き物を解剖実験するなんて解ったら、もう、その研究所、潰されるでしょうね。命を弄ぶなんて、許されませんよ。まして、スタンバトンで生き物を躾けようとするなんて、絶対に許せないっ!可哀想でしょ。生きているんだよ。このストリックランドって奴、同じ目に合わせてやりたいと思いました。
最初、このアマゾンの半魚人的な”彼”、ちょっと不気味なのですが、それが、段々と美しく可愛く見えてきちゃうのよ。これがギルレモマジックですね。まして、最初は庇護したい者に見えているんだけど、イライザと一緒に居ると、段々と”彼”が男性に見えて来るんです。これもマジックですねぇ。驚いてしまいました。一見、生臭そうで、ヌルヌルしてる感じだから、普通ならイヤなのに、何故か、良く見えて来るのよねぇ。不思議でした。
お隣に住んでいるジャイルズさんという男性は、絵を描いている方で、頼りなさそうなんだけど、いつもイライザの味方をしてくれて、とっても良い人でした。一瞬、恋愛感情があるのかと思ったけど、それは無かったみたいで、本当に彼女と”彼”の為に動いてくれる味方でした。それは、イライザが長い間、彼を助けていた恩返しだったのかもしれません。
冷戦下なので、ソ連も”彼”という存在を追っていました。”彼”には、ある秘めた力があり、それをどの国も欲していたんです。もちろん、そんな時代なので、スパイが入り込んでいたりして、色々な事が起るのですが、まぁ、それは観てのお楽しみです。この辺りは、時代の色が濃く出ていました。
それにしても、怪物、可愛かったなぁ。最初は、”インスマウス”?と思ったけど、それが美しく見えて来るのよねぇ。美しいって感覚って、不思議ですよね。とってもグロテスクでも、真っ新な一色でも、美しく思えるんですもん。画家の”フランシス・ベーコン”って人がいるのですが、凄くグロテスクな絵を描くのですが、それをじーっと見ていると、段々と美しく見えて来てしまう。グロさが、人間の内面を描き出しているようで、不思議と美しく見えてくるんですよねぇ。なんか、この怪物も、そんな感じでした。
彼女は、不幸な生立ちだったけど、本当はこの出会いの為に生まれてきたのかも知れません。彼と時間を過ごす為にここに生きていたのかもしれない。そんな気持ちになるお話でした。運命は、決して、人を裏切らないんです。必ず、プラスマイナスゼロにして、幸せにしてくれるのだと思いました。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は、この映画、凄く好きです。何となく古い映画っぽい暗い感じと、ファンタジーが上手く混ざり合い、ちょっと古い怪奇映画っぽさを出しながらも、優しい愛の物語が描かれていて、何とも惹き付けられる内容でした。このイライザさんが、超美人じゃないところが良いんですよねぇ。優しさに溢れているんです。時間があれば、また観ても良いかなと思っています。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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