「ウィッチ」じわじわ来る怖さで、ヤギはやっぱりダメでしょ～と思った私でした。

「ウィッチ」を観てきました。

ストーリーは、

1630年、ニューイングランド。ウィリアムとキャサリンの夫婦は、敬けんなキリスト教生活を送るために5人の子どもたちと森の近くにある荒地へとやって来た。しかし、赤ん坊のサムが何者かに連れ去られ、行方不明となってしまう。家族が悲しみに沈む中、父ウィリアムは、娘のトマシンが魔女ではないかとの疑いを抱き、疑心暗鬼となった家族は、狂気の淵へと転がり落ちていく。

というお話です。

1630年のニューイングランドに住むウィリアムとキャサリン夫婦。５人の子供に恵まれ、キリスト教の教えを厳格に守り暮らしていたのですが、その地区の教会の教えと合わず、教会と決別し、森近くに移住します。そこで自分たちの信じる教えを貫き、自分たちで生きて行く事にします。

そこでの生活も慣れてきたある日、長女のトマシンが末っ子の赤ちゃんサムの面倒を見ていたのですが、ほんのちょっと目を離した隙に、何ものかにサムを連れ去られてしまいます。突然の事に慌てる家族ですが、どんなに探してもサムは見つからず、そんなに長時間、森の中に放置されたのでは、もう死んでしまっていると諦めます。

家族が沈んでいる中、姉妹の双子たちが”羊の歌”を歌い始め、どんなに注意をしても止める事がありません。そして双子は、姉のトマシンが全て悪いと言い、嫌がらせをするので、トマシンは、つい、自分は悪魔と契約をしたから、私に悪い事を言うと、その報復を受けるぞと脅してしまいます。

双子たちはトマシンの言った事を本気にし、何か起きる度に、悪魔と契約したトマシンのせいだと騒ぎ立てます。その内に、母親も、父親でさえもトマシンを疑い始め、段々と冷たい目で見るようになって行きます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

この家族、キリスト教徒なんだけど、とっても厳格にしたいらしくて、良くアメリカで話題になる”アーミッシュ”っぽい感じなんです。で、普通の教えを唱える教会とは折り合いがつかなくなり、その地を離れて、家族だけで生活を始めるんです。だけど、観ていると、そんなに厳格とは思えず、ただ、我儘を言って、孤立したって感じ。なんだろうなぁと思っていたら、やっぱり悪魔に目を付けられたって感じですかね。

何故か、”黒山羊”さんを飼っていて、そいつが悪魔らしいんです。良く悪魔は山羊に例えられるので、そこから来ていると思うのですが、あの横線の瞳孔が気持ち悪くて、どんなに”良い山羊だよ。”と言われても、私には悪い動物にしか見えないな。何で聖書を良く読んでいるだろうに、山羊を飼うのかな。私でも、あまり山羊を飼おうとは思わないよ。羊ならまだしも、山羊はねぇ。悪魔の絵というと、山羊が描いてあるんだから、キリスト教を厳格に守るなら山羊は辞めなくちゃ。

でもね黒山羊が悪魔というのは、もしかして、彼らの妄想なのかも知れないんです。長女のトマシンが魔女だと双子に言われ、それを信じる事で、いなくなってしまった子供や死んでしまった子供の責任をトマシンに押し付ける事が出来て、自分の心の負目を失くしたかったのかも知れません。

森の中で孤立して、聖書を重んじていたのに、悪魔に堕落させられ、最後は身を滅ぼしていく人々の姿を描いています。悪魔は、いつも人間の心を狙っていて、隙あらば、人間の魂を食べようと手ぐすね引いて待っているんです。いつも、強い心を持たなくては、悪魔に足元をすくい取られてしまいます。こんな風に孤立して教えを守るなんて、出来る訳が無いんです。人間は、何処までも自分に甘い生き物ですから、仕方ない。

だからこそ、相手を知る事＝悪魔を知る事が大切で、孤立するのではなく、沢山の人がいる場所で、それぞれの神との関わり方を考える事が、最終的に悪魔から身を護る事になるのだと思います。もし、この家族も、森に行かず、街に居たなら、こんなことにはならなかったのに。人は、人の中で揉まれてこそ、神は努力した人間に対してのご褒美をくれると思いますよ。ただ、閉じこもって、自分の信じるものだけを信じていたら、きっと悪魔にやられてしまうことでしょう。そんな事を教えてくれた映画でした。

私は、この映画、まぁ、お薦めしも良いかなと思います。ハッキリ言って、私は、それほど楽しめませんでした。人の心が悪魔を創り出すと言う事は良く描かれていたと思いますが、それほど内容が無くて、途中で退屈で眠くなってしまったんです。興味があったら、観てみて下さい。

ぜに、楽しんできてくださいね。

・ウィッチ|映画情報のぴあ映画生活

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