「スイス・アーミー・マン」死体がこんなに役に立つとは驚きです。大体、死体を使おうと思わないもん。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「スイス・アーミー・マン」を観てきました。

 

ストーリーは、

遭難して無人島に漂着した青年ハンクは、絶望して命を断とうとしたとき、波打ち際に男の死体が打ち上げられているのを発見する。死体からはガスが出ており、浮力があることに気付いたハンクは意を決し、死体にまたがり無人島脱出を試みるが…。

というお話です。

 

 

ある無人島で自殺をしようとしている男・ハンクがいます。彼は、一人で船に乗り、海へ出て、遭難してしまい、この無人島に流れ着いたようでした。長い間一人きりで、絶望したハンクは自殺をしようとしているのです。今にも首を吊ろうとするところで、彼は浜辺に流れ着いた死体を見つけます。人間が居ると言う事で舞い上がったハンクは、直ぐに死体の所へ行き、心臓マッサージを始めますが、生き還る事はありません。

 

 

やっぱり死体かと諦め、浜辺にほおり出すと、死体はお腹の腐敗ガスでオナラを出し始め、その勢いで海の上を泳いでいきます。驚いたハンクは、直ぐに死体を追って、その死体の腐敗ガスのオナラを使って推進力を得て、海の上を滑るように進み、家に帰れると思ったらバランスを崩して海に沈んでしまいます。ふと気が付くと、人の住む場所の浜辺に流れ着いたらしく、近くに死体も流れ着いていました。

 

人の気配は無いのですが、浜辺の奥にある森を抜ければ、きっと街に出られるであろうことは想像がつくような場所でした。死体を背負って、森を歩きだすハンク。思ったより奥深い森で、野宿をしていると、死体である男がある拍子に言葉を発します。名前はメニーだと伝えた死体は、それから、片言ながら言葉を話すようになり、ハンクの役に立つようになっていきます。

 

 

役に立つというか、雨が身体の中に溜まるので水筒のように使ったり、死後硬直で硬くなっているので手を斧のように使ったり、指を使って火を起こしたりと、まるで万能キットを手に入れたよう。そんなメニーを友人として扱うようになって行くハンクは、彼と共に、人の居る場所を目指して歩いて行くのですが、時々、ハンクは、やっぱり帰りたくないような気持ちになるようです。どうも、それまで生きて来た生活が彼を苦しめていたようで、孤独だった彼に初めて出来た友達がメニーの様なんです。そして、2人は、森の出口に近づくのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

面白くて笑ってしまうのですが、何故か物悲しい感じがあったりして、愛を貰えなかった男が、死体と共に旅をする事で、何かを見つけて、新しい自分を見つけて行くという内容なんです。途中、凄くファンタジー的な内容になって行くので、もしかして、これ、夢落ち!?って焦りましたが違いました。ちゃんと結末が付きます。

 

こういう自分探しものって、結構、有るけど、ペアになる相手が”死体”ってところが、何とも面白くて、それが、また上手いんですよ。死体の使い方が。おいおい、そんな風に死体を扱っちゃダメでしょ。それ、死体損壊罪だからぁ~!と言ってはいけません。だって、ちゃんとそこに愛があるし、便利グッズとして使っているんだもん。損壊じゃないんです。

 

 

大体、雨が死体の身体に溜まって、お腹を押すと口から噴き出して、それを飲んだり、シャワーに使うって、どーいう事よっ!もう、おかしいやら、汚いやら、大笑いでしたよ。まず、死体をボードの様にして、オナラの推進力で前に進むって、あり得ないでしょ~!映画が始まって直ぐに、このオナラぷーぷーボードの場面になるので、この映画、真面目に観て良いのか、悩みましたよ。でも、ちゃんと面白いだけじゃなく、良い話になって行きました。

 

 

ダニエルくん、凄いねぇ。良くここまで成長したもんだ。死体役、凄く上手いんですもん。最初は、ちゃんと死体なんですよ。その後も、動きはするけど、死体のままの動きをするんです。凄いでしょ。これ、素晴らしいと思いました。マジであっぱれです。あー、ダニエルくんの出ている舞台のライブビューイング的なものをやってくれないかな。最近は、舞台で頑張っているようで、ぜひ観たいのに、観れないんですよねぇ。映画ももっと出て欲しいです。

 

主役のポール・ダノさんも上手いですよね。アホそうな事をやりながら、マジメで気弱な男性も演じていて、良かったです。私、このポールさんを観ると、どーも”ムロツヨシ”さんを思い出してしまい、笑ってしまうんですよねぇ。演技のタイプは全然違うのに、何故だろう。好きです。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。とっても面白いのですが、あまりにもファンタジー的な場面もあり、私のように、もしかして、この映画、夢落ちなんじゃないかと疑ってしまう方もいらっしゃるんじゃないかと思い、ちょっと好き嫌いがあるかなと思いました。でも、私は気に入りましたよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

スイス・アーミー・マン|映画情報のぴあ映画生活

 

 

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