「関ヶ原」を観てきました。
ストーリーは、
幼くして豊臣秀吉に才能を認められ、取りたてられた石田三成は、秀吉に忠誠を誓いながらも、正義ではなく利害で天下を治める秀吉の姿勢に疑問も抱いていた。そんな三成の下には、猛将として名高い島左近や伊賀の忍びの初芽らが仕えるようになるが、秀吉の体調が思わしくないなか、天下取りの野望を抱く徳川家康は、言葉巧みに武将たちを自陣に引き込んでいった。そして1598年8月、秀吉が逝去。1600年9月15日、毛利輝元を総大将に立てた三成の西軍と、家康率いる東軍が関ヶ原で天下分け目の決戦に挑むこととなる。
というお話です。
子供の頃に秀吉に認められて、召し抱えられた石田三成は、義を重んじる男であり、秀吉に仕えていたにも関わらず、やり方を嫌悪していました。ある時、秀吉に謀反をしたとする家に嫁ぐはずだった姫を処刑しろと言われ、罪なき人を殺す事に異を唱えたのですが聞き入れられず、仕方なく命に従った三成でしたが、その場で抗った伊賀者を配下に置き、処刑場に居合わせた島左近を見つけて家臣とします。
月日は流れ、秀吉が亡くなり、秀頼を跡継ぎとするとなったが、家康は自分が天下を手に入れる為、画策に動き始める。そんな家康をずっと見張っていた三成は、上杉家臣の直江と密謀し、家康を東西から挟み撃ちで倒そうと計画し、毛利、大谷と共に挙兵する事となる。
1600年9月15日、関ヶ原にて、決戦が始まる。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
スケールが大きくて、凄い映画でしたが、これ、歴史に興味があって、誰がどうしたって事をある程度知っていないと、人が多過ぎて付いて行けません。私のように、歴史にあまり興味が無く、武将の名前などが解らない人間には、超辛かった。頭の中で整理しながら観るのですが、とにかく、出てくる人が多くて、まして顔が覚えられないと来ているので、いや、もう、ぎゃ~ってなりましたよ。歴史好きな方には、ヨダレが出るほど面白い話なんだろうけど、私は、途中で眠くなっちゃいました。
説明も少ないんですよ。映画を観ただけじゃ、なんで直江が出てきているのか、良く解んないんです。直江は、上杉に仕える武将で、頭が良かったのか、家康とのやり取りをこの人がしているんです。でね、家康が上杉に謀反をしていないという申し開きをしろって言ったら、「直江状」って手紙で「何もしてないのに濡れ衣着せやがって、てめぇ、いい加減にしろ!」みたいなことを返したらしいんです。ま、詳しく調べたら、この文書、偽物かも知れないらしいって事も出てきているのですが、そんな事があって、家康は上杉討伐に動いたって事らしいのです。
石田三成像ですが、確かに、こんな風にストイックだったのかも知れませんね。色々な本や映画を観ても、マジで鼻に付く奴だし、たとえ良い人だったとしても、一緒に居たらイライラしそう。優等生タイプだもんね。確かに、義を重んじるのは解かるけど、目的の為には手段は選ばないくらいの男じゃないと、天下は取れないし、この動乱の時代に生きられないよ。
内容は、まぁ、そんな訳で、ちょっと眠くなる要素がありましたが、映像は凄かった。人が一杯で、どの役者も迫力が凄いんです。特に、島左近役の平岳大さん、素晴らしかったです。良く舞台では素晴らしい演技を拝見しているのですが、大画面だと迫力が凄いし、オーラが他の役者さんと違うんですもん。マジでカッコイイなぁと思いました。今、一番油のノッている役者かなって思うくらいです。
中嶋しゅうさんが”赤耳”役で出演されていて、もっと観たかったと思いました。あの役は、中嶋さんだからこそ重みがあって、良かったと思います。素晴らしい演技をありがとうございますと言いたいです。
岡田くんに三成はピッタリでしたね。ストイックさが、ピッタリ!曲がっているものは、全て真っ直ぐに直していきそうで、睡眠時も寝返りをしないで直立で寝ていそうで、イライラするぅ~!あ、岡田くん、好きなんですよ。悪口を言っている訳じゃなくて、ストイックな感じがそう見えるって事です。
でもね、三成が家康に嫌われたのは解かる気がするんです。柔らかさというか、柔軟さが無いんですよ。人間って、やっぱり、どれだけ柔軟になれるか、頭を柔らかくして、その場に合わせた考え方が出来るかだと思うんです。
もちろん、正義を貫くのも大切かも知れないけど、正義っていうのは、その人その人で違うからね。人を殺したら、被害者にも加害者にも道理があるし、話を聞けば聞くほど、誰が正しいのか解らなくなってくる。そういうもんなんです。だから、一番力のある人が、即決することが、一番混乱を避けられる。一番上に立つ人の責任は重大なんです。素晴らしい人をトップに立たせないと、自分たちの未来が無くなるって事、この時代の人は解っていたのかな。家康が勝ったんだから、解ったんだろうなぁ。日本人、偉いぞっ!
話を戻して、関ヶ原の戦いを描いているんだけど、前置きが結構長くて、そこら辺で、ちょっと眠くなりました。でも、合戦になると、迫力が凄くて目が離せません。とっても派手だし、面白いです。でも、昔の人達って、あんなに人がワラワラして戦ったのかしら。敵も味方も良く分からないんじゃないかと思ったけど、見分けは付いていたのかな。見分けていたなら、どうやってやったのか教えて欲しいっす。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。素晴らしいスケールで、迫力もあって、面白いのですが、歴史を知らないと、出演者が多いので、ちょっと解らなくなるのと、前置きの部分で、ちょっと眠くなるかなぁと思いますが、面白いですよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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