「光」光は目で見るものでは無く、心で見るものだと理解が出来ました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「光」の完成披露試写会に連れて行って貰いました。観てから随分経ってしまいましたが、公開直前の方が良いかと思い、感想を出しますね。

 

ストーリーは、
 視覚障がい者のための「映画の音声ガイド」の制作に従事している美佐子は、弱視のカメラマン・雅哉と出会う。雅哉の無愛想な態度に反感を覚える美佐子だったが、彼が撮影した夕日の写真に感動し、いつかその場所に連れて行って欲しいと思うようになる。そして、視力を失っていく雅哉の葛藤を間近で見つめるうちに、美佐子の中の何かが変わりはじめる。
というお話です。

 

 

視覚障がい者向けの「映画音声ガイド」を制作する仕事をしている美佐子は、まだまだ十分とは言えない仕事ぶりです。本人はとても頑張って勉強をしているのですが、盲目の方達の感覚を、目が見える美佐子は、まだ上手く掴めていないようです。そんな彼女の「音声ガイド」に厳しいダメ出しをする視覚障害者の方達。その中に、弱視のカメラマン・雅哉がいます。彼は、今はまだ少し見えていますが、段々と見えなくなってしまうという状態でした。彼らは、ただ、映画の中の状況を教えてくれるだけでは無く、その雰囲気や色などが感じられるようなガイドにして欲しいと思っているんです。

 

 

キツイ言い方をする雅哉に反発する美佐子でしたが、先輩に嗜められ、自分の未熟さにちょっと落ち込んでしまいます。そんな美佐子でしたが、雅哉が有名なカメラマンだった事を聞き、その写真集を見て感動し、雅哉への反発では無く尊敬が膨らんでいきます。

 

雅哉は、段々と見えなくなる眼を感じ、苛立ちと悲しみと悔しさを発散出来ず、周りのことが、何も見えなくなっていきます。自分の未来も見えず、友達も自分を見限り始めている事を感じ、本当にどうして良いのか解らなくなっていきます。

 

 

美佐子は雅哉に写真集を見て感動したことを伝え、二人の距離は段々と近づきます。そして二人が出会う事になった、あの映画の監督兼主役の俳優に美佐子がインタビューが出来ることになり、その内容についての話をしている内に、映像には描かれていないけど、表現されている感情に気が付き、何かが彼女に見えてきます。

 

一方、雅哉も美佐子と行動するようになり、自分の中に何かが生まれつつあることに気が付き・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

河瀬監督作品、マジでイイなぁ。でも、言葉でとっても伝えにくいんです。感動したとか、美しかったと書くのは簡単なんだけど、この深さって、こんな簡単な事じゃなくて、それこそ「光」なんですよ。光って、言葉だと簡単だけど、何に対しての光なのか、何が光なのか、ひとつの「光」という言葉なんだけど、その意味の深さは計り知れないでしょ。河瀬監督の作品も、一言で伝えられない、本当にそれこそ「音声ガイド」泣かせの映画なんじゃないかなぁと思う訳です。

 

眼から入って来る情報と、音から入って来る情報と、役者の演技のより入って来る情報と、全てが一体になって、初めて作品になり、そこに「光」が見えて来るんです。河瀬監督の作品は、いつもそんな雰囲気なのですが、今回は題名が”光”だからなのか、特に、そう感じました。

 

 

永瀬さんの雅哉役は、本当に良かったなぁ。失っていく苦しさ、哀しさと、全てを失くした後に、光を手に入れた表情が、全く違うんです。眼は見えていないのに、ちゃんとその周りの空間が見えているんです。この表現は、凄いなぁと思いました。

 

美佐子役の水崎さん、私、どこかで観たなぁと思ったら、”進撃の巨人”に出ていたんですね。エレンに迫っていた人だよなぁ。今回は、ステキな役でした。河瀬監督作品に出てくる女性って、どこか凛とした美しさがあるんですよね。水崎さんもそんな感じの方でした。これからも楽しみですね。

 

 

珍しく神野さんが出演されていました。舞台には、本当に良く出演されていて、もう重鎮と言って良いほどのキャリアですよね。彼女の出る舞台は、まずハズれないと思って安心して観に言っているのですが、映画でも彼女が観れるとは。嬉しい限りです。

 

藤竜也さんは、劇中映画の監督兼俳優役でした。もう言う事はありません。ステキでした。藤さんが出て来るだけで、画面の空気が変わるほどですから。ちょっとボケたお爺ちゃんも良かったけど、今回のような若者を導く大人の男性という役はピッタリですね。もー、好きです。

はぁ~、もう堪能して、ため息が出るほどでした。この映画を観ると、世界は光り輝いていて、きっと希望が見えて来るよねって思えるような、そんな映画でした。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は、この映画、好きです。派手な映画ではありませんが、感受性を強く持って観ると、最後にため息が出るほどですよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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