「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」命がけでこの島に来る人々とそれを眺める人々の目。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「海は燃えている イタリア最南端の小さな島」を観てきました。

 

ストーリーは、

イタリア最南端にある小さな島、ランペドゥーサ島。北アフリカにもっとも近いこの島で友だちと手作りのパチンコ遊びに興じる12歳の少年サムエレをはじめ、島の人々はごくありふれた毎日を送っている。そんなランペドゥーサ島には、アフリカや中東から命がけで地中海を渡り、ヨーロッパへ密航する難民や移民たちの玄関口というもうひとつの顔があった。漁師たちが静かに暮らす島で巻き起こる事件を、12歳の少年の視点で静かに映し出していく。

というお話です。

 

 

この映画、ドキュメンタリーなので、細かいストーリーはありません。直ぐに感想を書きますね。

 

イタリアの最南端の小さな島で暮らす人々と、その島に流れ着いて来る難民移民を、ドキュメンタリーとして追っています。まず、島は、とても田舎であり、人々はほのぼのしています。子供たちは、自然の中で遊び、しあわせそうに暮らしています。彼らにとっては、普通の生活であり、そこに難民や移民の影はありません。

 

 

島にはラジオ局があり、いつもの通り明るい音楽を流し、それを穏やかにみんなで聞く町の人々。お年寄りも多く、刺繍をしたり、話をしたり。子供たちの父親は、猟師として海へ出て行きます。そんな彼らの日常の中で、島の診療所にいる医師だけは、難民や移民を診察したり、検死をしたりなど、苦しんでいる人々と関わりを持っています。

 

 

穏やかに幸せそうに暮らす島の人々と、息も絶え絶えに船で島の近くまでやってきて命を落としてしまう難民移民たち。そんな2面の両側を見ている医師は、やっぱり大変そうに見えました。そのギャップを一人だけ背負っている訳ですから、いくら仕事とはいえ、辛い事も多いと思いました。

 

 

同じ島に居ながらも、生きるか死ぬかの家族と、無邪気に遊んで病気になれば直ぐに親が病院に連れて来れる家族との対比が、この小さな島の中に、今の世界の状況が描かれているのだなと思いました。日本に居れば、難民などニュースでしか知らず、裕福で幸せな生活をみんなが普通だと思い込んでいる。でも、本当は、対岸の火事だと思っていてはいけないんだろうなと思いました。

 

 

と思っても、何もしてあげられないんですけどね。いつも思うのですが、チャリティーでお金を出しても、それが彼らに行っているかどうかなんてわからないし、これだけ寄付していても、なんの成果も聞いたことが無い。本当のところ、どうなっているのか全く分かりません。報道は、彼らの悲惨な状況ばかりを流すんじゃなくて、これ位のお金でこれだけの事がしてあげられましたっていう報告を報道するべきじゃないの?いつまで経っても苦しい彼らの姿ばかり見せられるんじゃ寄付する気なんて起きないですよ。

 

 

私は、この映画、お薦めして良いのか悪いのか、分かりません。凄く美しい映像だし、世界の縮図がこの島の中に見れるけど、映画として面白いものでは無いので、娯楽として観るならお薦めは出来ません。でも、世界の情勢を見るのに、ちょっと役立つし、美しい島の中で何が起きているのかという現実を知る事も良いかなと思ったら、ぜひ観てみて下さい

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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