「マダム・フローレンス!夢見るふたり」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
ニューヨークの社交界で名の知られたマダム・フローレンスは、ソプラノ歌手になる夢を追い続けていたが、自分の歌唱力に致命的な欠陥があることに気づいていない。夫のシンクレアは、愛する妻に夢を見続けさせるため、マスコミを買収して信奉者だけを集め、小さなリサイタルを開催するなどしていたが、ある日、フローレンスがカーネギーホールで歌うと言い出して……。
というお話です。
マダム・フローレンスは、ニューヨークの社交界で名の知られた音楽や芸術に理解のある富豪であり、自分もソプラノ歌手になる夢を持っていました。親からの遺産を引継ぎ、最初の夫の銀行家からは梅毒を移され、身体はボロボロなのですが、歌のおかげで、今まで元気に生きてきました。
彼女を支えているのは、若い夫。彼女を愛しており、彼女の望み通りにコンサートを開き、彼女が批判を受けないように、全ての人物にワイロを渡して批判をさせないように操作していました。なので、フローレンスは、自分が音痴だと言う事に気が付いておらず、誰もが自分の歌を素晴らしいと思って聞きに来ていると思っていました。
しかし観客は、戦争で混沌とする中、下手な歌を胸を張って舞台で歌うマダム・フローレンスを、コメディ的な考え方と、勇気ある行動という考え方の両方で、元気が出るということで観に来ているのでした。そんな事とは知らず、マダム・フローレンスは、とうとうカーネギーホールを借り切ってのコンサートを開くことを決めて・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、とっても笑えました。マダム・フローレンスがとっても可愛くて、音痴で生意気なんだけど、憎めないんです。メリル・ストリープさんが、とっても愛らしく演じて下さっていました。それにしても、音がハズれていて、笑えたなぁ。これは、文句を言うのを通り越して、ある意味、温かく見守りたくなるほどですよね。なんたって、これが実話だったって言うんだから、笑っちゃいますよ。
フランス映画で「偉大なるマルグリット」という映画があって、それのリメイクかと思ったら、「偉大なるマルグリット」の方が、この実在の人物であるフローレンス・フォスター・ジェンキンスを元に作られた創作映画だったらしく、この「マダム・フローレンス!」の方が、実話に近いようです。
一見、お金持ちのマダムが道楽で無理矢理、友人たちに歌を聞かせていて、若い夫を貰って振り回しているように見えるのですが、映画を観て行くと、本当にこのフローレンスが愛らしくて、若い夫も、彼女を愛しているんですよ。でも、彼女の身体は梅毒に侵されているから身体の満足は得られないので、夫には愛人が居るんです。フローレンスも、知らない振りをしながらも、愛人の事は知っていたのだと思います。でも、夫を満足させられないからと思って、黙認していたんじゃないかな。
友人たちも、フローレンスに無理矢理聞かされているのではなく、お付き合いもあるし、音楽にそれ程興味が無いから、別に下手でも構わなかったように思えました。フローレンスの人柄に惹かれていたのではないかなと思います。
ピアノの伴奏者が一番面白かったかな。下手なのを判っていても言えないから、いつも吹き出しそうな顔をしながらガマンしているんです。彼もとても優しい人で、フローレンスの無邪気さに断れなくなった感じもあり、最後まで付き合っていたんじゃないかな。それにしても、あの吹き出し方は笑えたな。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは、しあわせになれる映画だと思いました。だって、なんだか、とっても温かい気持ちになれるんですもん。下手でもイイじゃない、楽しいんだからって感じで、気持ちが楽になる映画でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・マダム・フローレンス! 夢見るふたり|映画情報のぴあ映画生活
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