舞台「娼年」を観てきました。
ストーリーは、
大学生の森中領は、学校にも顔を出さず、毎日を無気力に過ごしていた。ある日、バイト先のバーに友人の進也が連れてきたのは、美しい年上の女性、御堂静香だ。「女性なんてつまらない」という領に興味を持った静香は、自身が経営するボーイズクラブ<Le Club Passion>で働くための試験を受けさせる。情熱のクラブ、つまりはコールボーイ=娼夫としての適性を見極めるためだった。
辛くも”合格”した領は、仕事を始めた当初こそ戸惑うが、次第に女性ひとりひとりの中に隠されている原始的な欲望を探り当て、心の奥底に隠されたその欲望を現実の世界に引出し、実現化させていく娼夫という仕事にやりがいを感じ始めていた。
クラブの常連女性、知性のあふれるキャリアウーマン、セックスレスの主婦、わけありの夫婦、暗闇を好む女性、そして上品な老女・・・・。さまざまな客たちが領の前に現れていく。
そんな領の変化に不安を感じる友人の恵や進也の視線をよそに、領はクラブの仲間、咲良や東にも徐々に心を開いていった。
そして領の静香に対する母親にも似た思慕は、やがて恋愛感情へと変わって行く。だがそんな領の想いに対して、静香の反応は予期せぬもので・・・。
というお話です。
原作を読んでから行けば良かったのですが、何も予備知識を持たずに行ってしまい、内容に驚きました。こんなお話だったんですね。舞台を随分観てきましたが、これ程に、舞台でベッドシーンがあるのは、初めてでした。全部で9人とのベッドシーンがあったのかな?男娼のお話だから、まぁ、あるのは当たり前なんだって、最初のシーンの時は思ったけど、さすがに驚いた。でもね、どれも美しいので良かったかなぁと思います。
松坂くんも、良く、思い切りやりましたね。大したもんだ。好青年というイメージを崩さずに、最後までやり遂げるので、上手いなぁと思いました。本当に好青年なんだろうな。結構、ベッドシーンも濃厚なので、失敗すると下品になってしまうと思うんですが、彼は、最後まで美しいままだったし、イヤらしいと思わずに観れたので、やっぱり、演出と演技が上手かったんだと思うんですよ。ま、でも、子供には見せたくないと思ったけどね。(笑)
佐津川愛美さんが、障害を持った咲良という役を演じているのですが、彼女、どんどん上手くなっていますね。映画にも良く出ていて、最近、上手いなぁと感じていたのですが、今回も、とても印象的でした。自分の役の位置を解っていて、前に出ないけど印象付けられるというのは、素晴らしいです。若手の女優さんも凄くなってきましたね。
領という青年が、母親を子供の頃に亡くしたトラウマから、女性に対して本気になれず、恋愛もつまらないと思っていたのですが、ふとしたきっかけから、男娼を初めて、女性を知って行く事になるお話なんですね。セックスが上手いかどうかだけでは無く、心のケアが出来るセックスなのかと言う事なんです。
あまりにも色々な性癖の女性が出てくるので、ちょっと笑ってしまうようなシチュエーションもあり、楽しかったなぁ。その女性の中に、老女が居て、江波さんが演じてらっしゃるのですが、美しいんですよ。あのお年なのに、こんなに美しいのかって言うくらい美しくて、彼女の場面があるからこそ、他が引き立つんです。もちろん、高岡さんも美しいのですが、それとは別に、空気感が違うんです。少しの出演なのに、これほど印象的なんだっていうくらいで、キャスティングが上手いなぁと思いました。
それにしても、日本にも男娼って商売、あるんですかね。そういう世界を知らないから、秘密クラブみたいのであるのかしら。娼婦は良く聞くんですけどね。面倒な恋愛をすっ飛ばして、身体だけの快楽を求める方が楽なのかな。好きな人とじゃないととかキレイ事をいう訳じゃないですが、お金で買うというのに抵抗があって、イマイチ、それ良いねとは言えないのですが、みなさん、どうなんだろう。
でも、セックスの良し悪しはあると思うなぁ。相性もあるしね。ただ、自分の気持ち良さだけを押し付けてヤる男性っているんだけど、それはイヤだよねぇ。全く感じないもん。反対に、マグロの女性も良く無いよね。ただ、ヤられるままに寝転がってるんじゃ、失礼でしょ。それなりに、お互いがこんな事あんな事って、盛り上がりながらヤるのが一番かな。それから考えると、一度、お金でプロの男娼を買って、色々教わってから、好きな男とヤるのが良いのかもね。
女性を幸せにしてくれる男娼の領はどうなって行くのか。本当の愛を見つけられるのか。ぜひ、舞台で楽しんできて欲しいなと思いました。これは大人が観る舞台です。女性は、観るべきだと思うなぁ。だって、松坂くん、美しいし、恥ずかしいと思っているセックスを堂々と観て考える事が出来るから、面白いと思いますよ。すっごくお薦めしたいと思います。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「娼年」オフィシャルサイト」 http://www.shonen.jp/
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