「ファブリックの女王」を観てきました。
ストーリーは、
戦後まもないフィンランド。夫が買収した業務用オイルプリントの会社で働き始めたアルミは、個人向けに綿のファブリックにプリントすることを思いつき、1951年に新たな会社「マリメッコ」を立ちあげる。全財産を投じて行なったファッションショーは大成功。カラフルで斬新なデザインのファブリックや、女性をレースやコルセットから解放したドレスは大人気となり、事業は軌道に乗り始めるが……。
というお話です。
戦後、兄弟も工房も無くしたアルミは、夫のヴィリヨが買収した業務用オイルプリントの会社で、綿の布に印刷する事を思い付き、1951年に会社を立ち上げます。最初は、誰も買ってくれなかったプリント布地ですが、洋服を作ってファッションショーを開催すると、これが大人気となり、大成功となります。カラフルで幾何学模様などを使ったデザインは、明るさや気持ち良さを求めた女性に受容れられ、会社は軌道に乗り始めます。
しかし、この事業にのめり込むアルミは、夫も子供もないがしろにし、会社の部下、従業員たちを大切にし過ぎて、何度も倒産の危機に襲われます。まるで狂ったように、会社の仕事に執着し始めたアルミは、夫にも子供にも相手にされなくなり、浮気をするのですが上手く行かず、仕事が充実して行くのと反比例して、生活は荒れて行きます。
このままではイケないと思い、アルミは、”マリメッコ村”という考えを立ち上げ、大きな工房、大きな工場を作る為に動き始めるのですが…。後は、映画を観て下さい。
マリメッコって、ステキなデザインで、私、学生の頃から好きだったのですが、確か、麻布台にショップがあって、良く行った気がします。ポップデザイン的な感じなのに、どこか温かさがあって、良く言うブランドと比べると、ちょっと泥臭い感じが、身近に感じるんですけど、この映画を観て、どうしてちょっと泥臭いのか、解ったような気がしました。
家柄の良い男性と結婚したアルミは、夫の家族からは、あまり良く見られていなかったようですね。だから、私だって出来るのよって奮起したのだと思いましたが、奮起し過ぎだって思っちゃいました。確かに、彼女は成功したんだけど、何度も会社を危機に陥れているし、何かあるにつけ、夫が助言をしているんですよ。それでも、あまり話を聞かずに突っ走ってしまう。強くて賢い女性だけど、性格は壊れちゃっているなぁと思いました。
浮気はするし、金使いは粗いし、人使いも粗いから、これ、良く周りの人達が付いて行ったなぁと思います。普通なら、喧嘩別れしているんじゃないかって言うくらい、アルミは激しい性格でした。あんな深夜に会議とかするって、あり得ないでしょ。まぁ、私は、深夜に仕事をしていますが、それは、個人でやっているからで、会社の仕事として人を拘束するのは間違っているよね。あまりにも強烈で、驚きました。まぁ、戦後なので、雇用法も無かったんだろうけど、それにしても、文句言えよって。
とっても強烈なオバちゃんだったからこそ、成功したんだと思います。アルミを演じている女性は美しい女性でしたが、本物のアルミは、ポッチャリしていて、キツイ顔の女性で、この性格を考えると、大阪のオバちゃんに近かったんじゃないかな。商売も上手いし、大阪に生まれていても、きっと成功していたでしょうね。
全体的に淡々としていて、ちょっとボンヤリしている部分もあり、私は、ウトウトしてしまいました。美しいデザインで、画面も美しいのですが、イマイチ、集中して観れる映画では無かったかな。面白く無い訳では無いんですけどね。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いと思います。マリメッコが好きな方や、デザインなどに興味がある方には、楽しめるかも知れません。一般の人が、映画として観ると、眠くなるんじゃないかな。もし、気になったら、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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