舞台「毛皮のマリー」を観てきました。
ストーリーは、
「鏡よ、鏡よ、鏡さん。この世で一番の美人はだれかしら?」
入浴しているのは名誉ある男色御当家家元三代「毛皮のマリー」。そして、そばに立つのは、映画至上最大の怪物、エリッヒ・シュトロハイムを彷彿とさせる下男である。

時は、大正五十七年。「毛皮のマリー」の屋敷に、ひとりの少年がいた。半ズボン姿の美少年・欣也。歳は十八歳。日本一ゴージャスな男娼のマリーに、わが子以上に過保護に可愛がられ、外の世界を知らず育てられた。
彼は今日も「大草原」と呼ばれる応接間で、蝶を追っていた。
その前に、誘惑を企てる美少女が現れ、欣也を見たこともない未知の世界へと誘うのだが・・・
“はかなくも妖しく哀しい物語”が頽廃美あふれるゴージャスにして魅惑的な世界として描かれる。
というお話です。
ずーっと観たいと思っていた舞台でした、やっと観る事が出来ました。美輪さん、今も、お美しいですね。驚きました。やっぱり、この舞台は、美輪さんありきの舞台ですよね。やっと経験する事が出来ました。
男娼マリーは、幸せに暮らしているように見えて、とても寂しそう。欲しいものを、すべて手に入れたように見えても、何も手に入ってはおらず、ただ、こぼれ落ちて行くだけ。その砂の城のような家は、息子の欣也にとっては、檻であり、温かい繭だったんだと思いました。

外の恐ろしい世界を知らずに純粋に育った欣也は、毒々しい少女(女)にそそのかされ、自分の出生の秘密を知り、とうとう、外の世界に飛び出します。外は、汚くて、危なくて、欣也は、どれだけ母親が自分に愛を注いでくれていたのかと言う事を知る事になります。
なんか、あまりにも完成されてしまっている舞台なので、書くことが無いんですよ。感嘆の言葉しか出てこないから、全然、感想にならないんですよね。うーん、とっても寺山修二っぽい内容が、私の好みでしたねぇ。難解そうに見えて、とってもシンプルに伝えてくるのが、とっても好きなんです。
美輪さんのあまりの美しさに驚きです。
この舞台、すっごく良かった!文句の付けようが無いので、素晴らしかったとだけ伝えておきます。これは、超!お薦めです。美輪さんが元気なうちに、早く観ておくべきですよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
毛皮のマリー http://www.parco-play.com/web/play/marie16/
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