未体験ゾーンの映画たち「特捜部Q キジ殺し」を観てきました。
ストーリーは、
1994年、双子の兄妹が夏の別荘地で無残にも殺された。初動捜査では名門寄宿舎学校の生徒たちの関与を匂わす情報もあったが、犯人は早々に逮捕され捜査完了となっていた。20年後—特捜部Qのカールのデスクには、この終わったはずの事件ファイルが置かれていた。Qのメンバーは調査を開始する。そして、事件当時、重要情報を握っていると思わる少女が失踪していたことを知る。今も行方が判らない女“キミー”の行方を探しはじめるカールとアサドだったが、彼女を探しているのは彼らだけではなかった。エリート校出身で各界のトップに立つ男たちは、彼女というリスクを消し去るために彼女を探し続けていた・・・。
というお話です。
今から20年前、ある名門寄宿学校の生徒である兄妹が殺されるという事件が起きます。学校関係者の男が犯人として捕まり、事件は解決するのですが、兄妹の父親である警察官が事件に疑問を持ち、警察を辞めた後も、ずーっと調べていたんです。彼が調べたところによると、殺したのは犯人として捕まった男では無く、誰かの身代わりだったのではないか。その証拠に、犯人は、5年の刑期を3年で出所し、今は優雅な暮らしをしていると言う。
兄妹の父親は、特捜部Qで、もう一度捜査をして欲しいと願いカールを訪ねてくるのですが、カールは、沢山の事件を抱えており、取り合いませんでした。次の日、父親は自宅で自殺をし、兄妹の事件資料をカールに渡して欲しいとメッセージを残していました。カールは、父親の願いを聞き入れ、資料を掘り起こしていくと、不可解な事件が多数起こっていることを突き止めます。
関係者を当たって行くと、その事件当時、レイプされて病院に運ばれた女性が姿を消している事が分かります。彼女は、兄妹の事件を知っていると思われ、彼女・キミーを、カールとアサドは探し始めます。しかし、探し始めると、彼らよりも先に、キミーを探している人物がいるようで、行く先々で、既にキミーは消えていました。
兄妹もキミーも通っていた名門寄宿学校の周りでは、レイプ事件や暴行事件が多数起こっており、それら全てが兄妹殺人事件と繋がっているように見えてきます。そして、事件には、キミーと、彼女が付き合っていたディトリウという大金持ちのホテル王が関わっているのではないかと、カールは思い始めます。ディトリウは、力と金に物を言わせ、学生の頃の友人のウルレクと一緒に好き放題やっていたようなんです。
ディトリウに手を伸ばしたいと思うカールですが、ディトリウは大物だし、警察の上層部と繋がりもあり、簡単には手を出す事が出来ません。ディトリウに手を拱いている内に、キミーを見つける事が出来、カールはキミーに協力を依頼し、一緒にディトリウを追い詰めようと話すのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。
これ、やっぱり面白いわ!去年の「特捜部Q 檻の中の女」も面白かったけど、今回も、良く出来ていました。「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」もそうだけど、北欧の小説って、骨太で凄くキレがありますよね。構成が良く組まれているもん。これは、面白いっすよ。このシリーズ、もっとやってくれないかな。マジで面白いです。ハリウッドが直ぐにリメイク権を買いに来そうだけどなぁ。ま、リメイクされると酷くなるのが多いから、されない方が良いんだけどね。
寄宿学校って言うところが、何とも厄介ですよね。だって、学校の中って、密室じゃないですか。外からの目が届かないから、何をやっても隠されてしまう。平気で犯罪が行われるし、それを犯罪として裁かずに、ただの虐めだとしてしまう。それが、寄宿学校ともなると、昼夜問わず、悪い事が出来ちゃう訳でしょ。そりゃ、ダメでしょ。全てに監視カメラが必要なんじゃないの?13才~18才くらいの子供が集まってたら、悪い事やるに決まってるじゃん。自分の事を思い出しても、マジで恐ろしい。(笑)
そんな彼らが、学校の中で、一体何をやっていたのか、段々と明かされて行き、思春期の激しい恋をしたキミーは、そんな中で壊れて行ってしまう。可哀想なお話でした。それを、一つ一つ、掘り起こしていき、仕事に没頭するあまり、自分の息子との関係もギクシャクしてしまうカールの気持ちも良く描いていて、そのバランスがとても良いんです。
そして特捜部Qの中のカールとアサドの関係、そして新しく秘書として入った女性が、文句を言いながらも、良い仕事をしてくれていて、良い関係が築かれています。と言っても、カールは、オレ様状態なので、アサドと秘書が、ただ、それに振り回されるという構造です。アサドは、文句を言いながらも、今回も、また、良い仕事をしていますよ。今回は、アサドの女性の扱い方によって、良い方向へ行く部分もあるので、カールとアサドは、全く違うタイプだから、上手く行くのかなって思いました。
それにしても、今回、敵が極悪だったわ。超金持ちの男が敵となると、マジで追い詰めようが無いんです。何処まで行っても、先の人間を買収しているので、手が出せないんですよ。もー、どうなっちゃうんだろうって思いましたもん。ムカつくでしょ。
そうそう、20年前の寄宿学校での話に出てくる若い頃のディトリウやキミーが、とっても美しいんです。金持ちの子ばかりで、こんなに美男美女ばかりだったら、そりゃ、オレ様にもなるわなぁ。全ての世界はオレのもんだって気持ちになっちゃうわよね。そこら辺は、ちゃんと親や学校が教育しなくちゃイケない事なのに、なんで、こんなになっちゃったの?ダメな事はダメって、思い知らせないとダメですよ。

ああー、超面白かったから、感想も長くなっちゃった。私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。やっぱり面白いです。特捜部Qは、これからも続いて欲しい。今度こそ、原作を読みたいっ!日本で言う、「ケイゾク」みたいなお話なので、面白いのは判るでしょ。間違いはありません。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・特捜部Q -キジ殺し-@ぴあ映画生活
- 特捜部Q ~檻の中の女~ [DVD]/ニコライ・リー・コス,ファレス・ファレス,ソニア・リクター
- ¥4,104
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q ―檻の中の女― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕/ユッシ・エーズラ・オールスン
- ¥1,080
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q ―キジ殺し― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕/ユッシ・エーズラ・オールスン
- ¥1,123
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ユッシ エーズラ・オールスン
- ¥842
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q ―Pからのメッセージ― 〔上〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ユッシ・エーズラ・オールスン
- ¥864
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q ―Pからのメッセージ― 〔下〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ユッシ・エーズラ・オールスン
- ¥864
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q―カルテ番号64―(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ユッシ エーズラ・オールスン
- ¥842
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q-カルテ番号64-(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)/ユッシ エーズラ・オールスン
- ¥842
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q ―知りすぎたマルコ― ((ハヤカワ・ポケット・ミステリ))/ユッシ・エーズラ・オールスン
- ¥2,160
- Amazon.co.jp
- 特捜部Q―吊された少女― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)/ユッシ エーズラ・オールスン
- ¥2,268
- Amazon.co.jp