「千年医師物語物語 ペルシアの彼方へ」壮大な医学への探求ドラマ。原作が読みたいです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「千年医師物語 ペルシアの彼方へ」を観てきました。


ストーリーは、

11世紀のイングランド。少年ロブは、不治の病だった虫垂炎によって最愛の母親を亡くし、旅回りの理容外科医のもとに身を寄せた。やがて成長したロブは医学の道を志し、異国ペルシアのイスファハンへと旅立つ。苦難の道のりの果てにようやくイスファハンにたどり着いたロブは、世界最高の医師と呼ばれるイブン・シーナへの弟子入りを果たし、貪欲に医学の知識を吸収していくが、その貪欲さのあまりに禁断の行為に手を染めてしまう。

というお話です。


千年医師

11世紀のイングランド。その時代、医学というものがまだ無く、病気になると、宗教に頼るような時代でした。怪我などは手当が出来るのですが、身体の内部は解明されていません。治療など、出来ませんでした。ある村の少年ロバートは、突然、夜に母が苦しみだし、その胸に手をやると、”ドクッ!”という感覚と共に、母の未来の死が伝わってきました。母親を生かす為に、神父と理髪師を呼びに行くのですが、母は脇腹の病気により、亡くなってしまいます。


千年医師

1人残されたロバートは、理髪師の男の馬車に潜り込み、自分に治療という魔術を教えて欲しいと頼みます。この時代、何故か理髪師が魔術と言って、色々な治療を施していたんです。数年後、理髪師の元で、治療方法を学んでいたロバートは、理髪師が白内障(緑内障かも。)で目が見えない事が分かり、町の女性からユダヤ人が治してくれるという話を聞きます。藁にも縋る思いでユダヤ人の所へ訪ねると、本当に治す手立てがあるのだと言う事を知り、どこでそれを覚えたのかを聞くと、遠いペルシアのイスファハンという所へ行くと、医学を学ばせてくれる場所があり、医者のイブン・シーナという人が居ると教えてくれます。

千年医師

ロバートは、理髪師の目が治るのを待って、直ぐにペルシアへ旅立ち、長い道のりを経て、イスファハンにたどり着き、イブン・シーナの弟子となります。そして、イブン・シーナの元、必死で医学を勉強し、その解明に勤めて行きます。しかし、素晴らしい医師のイブン・シーナも、人間の解剖ばかりは、神に反する事だとして、認めようとしません。しかし、人間の内部が分からない限り、内部で起こる病気に関しては、全く解明する事が出来ず、このままでは母が亡くなった脇腹の病気は治す事が出来ないと知り、自分が診ていた患者が亡くなり、その遺体をコッソリ地下で解剖して、人間の身体の謎を解明しようとします。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

千年医師

この映画、友人が、とても良い映画だから観てみたらと教えてくれて、観に行きました。すっごく良かったです。どうしてこういう良い映画が、あまり宣伝されないんでしょうか。もちろん、フィクションだし、こんな事は無かったのだろうと思うけど、でも、今ある医学の進歩の最初は、こんな風に起こってきたのだろうという想像は付いて、人間の探求心の素晴らしさと、勇気に感動しました。

11世紀というと、まだレオナルド・ダ・ヴィンチは現れて無いですよね。確か、ダヴィンチは15世紀くらいだったから、それよりも4世紀も前に、人間の身体の探求をしていた事になるんです。スゴイよなぁ。そのおかげで、病気も治す事が出来るようになったのだろうし、良く、遺跡などから、頭蓋骨に穴を開けものが出てきたりするでしょ。それだって、何か、すごい研究をしていたんでしょうね。恐ろしいっす。

千年医師

この映画、医学の探求と進歩を描いているのですが、それ以外にも、宗教の問題や、疫病などで苦しんでいた人々の状況など、本当に沢山の事を描いていて、2時間半程もある、長い映画なのですが、全く、眠くなる事無く、最後まで目が離せない感じでした。次々と、色々な問題が起こるし、主役のロバートを演じているトム・ペインがカワイイんです。初主演らしいのですが、イケメンよぉ。その彼を取り巻く、ベン・キングズレーやステラン・スカルスガルド、オリヴィエ・マルティネスなど、素晴らしい俳優が固めていて、キャスト的にも、とっても充実した映画でした。

これ、原作が良いようですね。私は、読んだことがありませんが、文庫で出ているのかしら。ぜひ、本屋で探ってみたいと思っています。映画が、これ程面白いのだから、原作は、大変だろうなぁ。でも、長そう・・・。こんなに時間が無いのに、読めるかしら。(笑)でも、いつかは絶対に読んでやる~と思った私でした。

千年医師

そうそう、映像もとても美しいんです。最初は、イギリスに住んでいて、そこからペルシアへ旅をして、砂漠の中のイスファハンにたどり着くのですが、その道のりの美しいこと。風景がとても良かったです。”ロード・オブ・ザ・リング”みたいに、長い道のりを行くので、美しいんですけど、怪物は出てこないから、安心してね。でも、ロバートの目には、ラクダも何もかも、不思議に見えたようでした。昔は、簡単に、旅など出来ない時代だから、知らない事も多かったんでしょうね。

この映画の中でも、イスラムの人達は、やっぱり悪い人みたいに描かれていました。そんなに強硬に自分の宗教の戒律を、他の宗教の人に押し付けなくても良いのにね。どうしても、やりたくなっちゃうのかな。宗教が違っても、お互いに干渉しなければ、何の問題も無いと思うんだけど、無理なのかしらねぇ。宗教問題が、こんな昔から大変だったということが、またも分かりました。嫌になりますねぇ。


千年医師

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは、もっと沢山の人に知って貰った方が良いと思うんだけど、あまり出てこないよね。もっと、口コミで色々な場所で上映すれば良いのに。本当に、こんなに良い映画なのに、シネコンなどで上映しないというのが、勿体無いと思いました。上映館が少ないですが、ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ



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