「鉄の子」親の都合で振り回される子供たちの気持ちを、活き活きと描いています。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「鉄の子」の試写会に連れて行って貰いました。この映画は、昨年の東京国際映画祭にて上映された作品です。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭のオープニング作品です。


ストーリーは、

鋳物工場の職人だった父を亡くした小学生の陸太郎は、母親の再婚により同学年の真理子と「キョウダイ」になってしまった。クラスメイトたちにからかわれることにうんざりした2人は「リコンドウメイ」を結成し、あらゆる手を使い、両親を離婚させようと画策する。しかし、陸太郎と真理子の作戦とは裏腹に、両親がどんどん仲良くなっていってしまう。

というお話です。


鉄の子

父親を亡くして母親と二人で暮らしていた陸太郎の前に、母親が新しい父親を連れてくる。母親が再婚したのだ。再婚相手には、陸太郎と同学年の女の子・真理子が一緒で、2人は姉弟となります。小学校では冷やかされて、イヤな思いをした2人は、親を離婚させようと”離婚同盟”を作り、活動を始めます。

料理に色々なものを入れて不味くするとか、色々な嫌がらせをして、親が仲違いをするように仕向けるのですが、親は全く動じずに、逆に仲が良くなって行く始末。これじゃ、ダメかなぁとへこたれる2人でした。ある日、父親が職を探している時に、不動産屋で演劇のポスターを見て、自分が昔、俳優を目指して演劇をやっていた事を思い出し、考え深げにしていると、不動産屋に勤めている演劇をやっている女性が声をかけてきます。

鉄の子

不動産屋に就職した父親と、それまで1人でホステスとして一家を支えてきた母親。上手く行くと思ったのですが、少しづつ、亀裂が入って行きます。しかし、子供たちは、親に慣れて行き、陸太郎も真理子も、姉弟という事に理解をしめし、真理子は新しい母親に、本当の母親の姿を重ねるようになって行き、子供たちは家族として生活が出来て行くのに、親たちが離れて行くという状況に陥り、家族はどうなって行くのか。後は、映画を観て下さいね。

この映画、去年のTIFFで上映されたらしいのですが、気が付かなかった。こんな良い作品があったんですね。なんたって、短時間に凄い数の映画を上映するので、目が届かないんです。うーん、観れて良かった。とても良い作品でした。

鉄の子

子供って、親の勝手で振り回されちゃうでしょ。いつも可哀想と思うんだけど、でもね、親だって、まだまだ発展途中で、勉強中なんです。だから、親にも選択する権利があって、子供は、ある程度の年齢までは親の所有物的なものだから、振り回されるのは仕方がないと思って、許してあげて欲しい。


子供の頃って、親の勝手な言い分とか行動って、許せないですよね。でも、大人になると、親の気持ちが解って来るんです。子供から見ると親だけど、まだ精神的には子供なの。まだ、先の道が見えていない事が多いんです。私も、子供の頃、祖父母に預けられたりして、親って、なんて勝手なんだろうってムカツくことも多かったけど、今思えば、親だって、やりたい事が沢山あったんですよね。だから、子供が足枷になっちゃうんです。それでも、必死で育ててくれる親には感謝しなくちゃ。

鉄の子

親は親で、ちったぁ、子供の気持ち考えろや!って言いたくなっちゃいました。特に、父親!お前はアホか。マジでクズ父親だなぁ。そんなんで、直ぐに結婚とかダメでしょ。大体、結婚っていう時に、直ぐに仕事を辞めるってどーいう事じゃ。この映画の中で、クズは、父親だけでしたね。子供二人は、可愛かったですよぉ。そうそう、陸太郎の面倒を見てくれる、死んじゃった父親と同じ職場で働く男性=スギちゃんが、とっても良い味を出していました。鉄を扱っている場所にピッタリの姿で、無骨で、良かったです。

鉄の子

私は、この映画、お薦めしたいと思います。良い映画でした。結構、感動しちゃいましたよ。子供の立場と、親の立場、どちらもとても理解出来て、仕方ないよねぇとため息が出ちゃう感じでした。子供たちの成長の一部を切り取った感じで、とても良かったですよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




鉄の子@ぴあ映画生活