「最愛の子」子供の誘拐、それは両親も子供も生きながら業火で焼き続けるようなもの。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「最愛の子」の試写会に行ってきました。


ストーリーは、

中国、深圳。その市街地で、3歳になる男児ポンポンが姿を消してしまう。死に物狂いで愛する息子を捜し出そうと、警察に捜索を訴え、インターネットを通じて消息に関する情報を集める両親だったが、息子と会うことはかなわない。それから3年後。後悔の念と罪の意識を抱えながら捜索を続ける二人は、ついに中国北部の村で生活していた彼と再会。6歳になった息子を連れ戻そうとするが、育ての親から離れたくないと激しく拒まれてしまう。

というお話です。


最愛の子

中国、深圳に住む両親の息子ポンポンが、突然、姿を消します。両親は、既に離婚しており、父親がポンポンの親権を持っており、母親が会いに来るということで生活していました。母親は、既に再婚をしており、新しい夫との間には子供はいません。突然に、ポンポンが消えてしまい、直ぐに警察に届けるも、全く手がかりが出てきません。必死に探す両親ですが、駅で男が抱えている姿が防犯カメラにあるだけで、その後の消息がつかめません。

ずーっと、息子を探す毎日であり、仕事もおろそかになり、経済的に苦しくなっても、息子を探す手を緩めることはありません。中国では、誘拐が頻発しており、子供を誘拐された夫婦が集まり、人の集まる場所で情報を集める為の活動を続けるようになります。

最愛の子

それから3年、ある日、2人の元に、ポンポンらしき子供の情報が入ってきます。藁をも掴む気持ちで、中国北部の村に向かうと、そこには、ポンポンとおぼしき男の子が生活しています。誘拐された時に3歳だったポンポンは、既に6歳になっており、新しい親の元で、新しい記憶だけで生活していました。

子供を連れ戻そうとポンポンを抱えて走る両親でしたが、ポンポンは、既に新しい親を本当の親だと思っていて、抵抗をします。自分の息子に抵抗されて、悲しむ両親ですが、それでも連れ戻さないとと思い、子供を抱えて走ります。そして、そこに警察も駆けつけ・・・。後は、映画を観てくださいね。

最愛の子

この映画は、キツいでしょ。これ、子供がいる親なら、耐えられないと思います。自分の子供を連れていかれて、会えたと思ったら、拒絶されるんですよ。もう、気が狂いますよ。こんな悲しい事、絶対にあってはいけない事だけど、中国では、頻繁に起きている事なんですよね。

一人っ子政策で、一人しか産めないって事で、妊娠したら、行政に行って、許可を取らなくちゃいけないらしいんです。なんだか、日本から見ると、信じられない事だけど、厳しいらしいんです。だけど、農家とかでは、1人では働き手が少ないから、どこかから誘拐してきてしまうとかが多いようなんです。まして、農家で子供が出来ない夫婦は、働き手は居ないし、年は取って行くしで、どうしようも無くて、誘拐したり、どこかから子供を買ってきたりするようなんです。

最愛の子

誘拐された家では、子供は一人しか作れないから、子供が死んだという証明が無いと、次の子が作れないし、かと言って、誘拐されてしまったのでは、生死は解らないし、戻ってくるかもわからない。もう、行政も酷いんです。警察は、一応、一生懸命探してくれるようなのですが、それにしても、数が多過ぎるので、簡単には見つからないようなんです。恐ろしい事です。



この映画の家族は、子供が見つかるんですけど、でも、3歳の時に誘拐されたのでは、それまでの記憶はほとんど無いし、新しい記憶しか残らないから、誘拐犯の家族を本当の家族だと思ってしまいます。だから、やっと子供が見つかっても、子供は本当の親だと言う事が解らないんです。すごい悲劇でしょ。やっと見つけたと思ったのに、おじさん、おばさんは誰?って言われて、お母さんのところに帰りたいと云われてしまうです。あまりにも辛くて、見ていられませんでした。

最愛の子

こんな事が沢山起こっているなんて、何か対策は出来ないんですかね。思うんですけど、小学校を卒業するまでは、子供の体内にGPSのカプセルを入れておいて、何処に連れて行かれても判るようにした方が安心なんじゃないかと思うんです。今、ペットとかではやっているでしょ。ペットよりも、子供に必要ですよね。自分の意志で動けるようになったら、GPSを抜いてあげれば良いでしょ。それか、電池で何年後かには、電池が切れて、自動的に体内から排出されるとかにしておくと、良いですよね。なんか、考えないと、こんな誘拐、許せません。あってはいけない事です。

最愛の子

誘拐犯の妻も可哀想なんだけど、そこまで書くと、ネタバレになっちゃうので、今回は書きませんが、この映画、本当に凄い内容でした。これは、長くても眠らずに観れてしまうと思います。これ、実際の事件を元に描かれているので、本当にリアルで最後の方で、本当の事件の当事者たちが出演しています。中国でも、この社会問題は重要に思われているのだなと思いました。やっと一人っ子政策も終わりを向かえる様なので、これからは、少しは良くなるのかしら。誘拐は無くなると良いですね。

最愛の子

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは、見応えのある、面白いと言ったら怒られるかも知れませんが、問題作だと思います。これは、ぜひぜひ、沢山の方に観て頂だいて、考えて頂きたいと思いました。とても残酷で哀しい映画です。でも、目を背けてはいけない映画だと思いました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




最愛の子@ぴあ映画生活


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