東京フィルメックスで「約束/昼も夜も」を観てきました。
ストーリーは、
「約束」は、別居している父親との月に一度の面会日。7歳の春花は、次々とミッションをこなしながら、父親の元に近づいていきます。
「昼も夜も」は、東京近郊で中古自動車屋を経営する良介のもとに一人の女が現れる。男に置き去りにされたその女は、店先の中古車に居座り、降りようとしない。偶然の出会いから、2人の生きてきた歴史が立ち上がる。
というお話です。
この「約束」という作品は、ジョニー・ウォーカーの特別サイトの為に制作された短編です。
「昼も夜も」は、ネスレの公式サイトの為に制作された作品です。
塩田監督です。
「約束」
これ、別居してる夫婦だったんですね。離婚したのかと思ってた。だって、別居だったら、月に一度の面会とかって言わないでしょ。離婚したら、養育権の無い方の親が会うのは権利になる訳だから、面会っていう事になるけど、別居だと、まだ別れて無いから、権利では無く、自分の娘と会うだけだから、面会って言わないよね。不思議~。
月に1回、お父さんと会う時に、こんな風に娘に謎かけをしてくれる男性って、ステキだと思いました。こんな人だったら、別れなくても良いんじゃないの?まぁ、仕事の事とか、お金の事とかの問題があるのかも知れないけど、これは、愛がありました。娘も良い子に育つだろうなぁ。愛されてるもん。そんなステキな男性だけど、別居しなければならないって事は、何か、大きな問題があったんだろうなぁ。可哀想。
あ、でも、脱いだ靴下を捨ててって渡すところは、確かに、夫婦だったなら、あり得ます。あれ、他人だとイヤだもん。靴下とかを洗濯していたからこそ、出来る受け取り方です。面白かったな。私は、好きな作品でした。
「昼も夜も」
これは、嫌な女だったなぁ。良く良介がガマンしているなって思いました。美人だったからかも知れないけど、でも、あれは、ダメでしょ。震災で家も無くして、東京やら、色々な場所でフラフラしている女性って言う事なのかも知れないけど、震災にあったからって、人に迷惑をかけて良いって事は無いですからね。人は誰しも、苦しいことを抱えているんだから、自分が苦しいからって、人に当たって良いって事はありません。
それにしても、良介くんは、良い男でしたね。こんな優しい男、居ないっしょ。昔は、何をやっていたにしても、今は、仕事をして、人の気持ちを思いやれるなら、きっと幸せになれるし、良介に癒して貰ったなら、この女性も、しあわせな未来を探せると思いました。
一人では何も出来ないと思ってたけど、でも、一人が一人を癒して、幸せにするって、出来るんですよ。その優しさが、先に進む勇気を与えてくれる事ってあるんですよね。あの時、あの人、優しかったなって思い出す事って、あるもんね。私は、顔を忘れてしまっても、気持ちは覚えている人って居ますもん。その時、その時、一瞬の出会いだけど、でも、思い出すと温かくなる人って居るんです。出来れば、自分も、誰かにそんな風に思いだして貰える人間になりたいと思います。もう、二度と会わなくても、それで良いんです。
私は、この映画、お薦めしたいかな。短編なので、これ、今でもネスレのショートフィルムのサイトで観れるのかしら。面白いと思いますよ。これ、ショートショートフィルムフェスティバルや、ブリリアショートシアターで上映すれば良いのに。映画祭でやるよりも、ショートフィルムとして、何度も上映したら良いんじゃないかしら。もし、観れる機会があったら、ぜひ観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京フィルメックス「約束/昼も夜も」 http://filmex.net/2015/program/specialscreenings/ss07