「探検隊の栄光」の試写会に連れて行って貰いました。
ストーリーは、
人気が下り坂の俳優・杉崎(藤原竜也)に、伝説の未確認生物(UMA)ヤーガを求めて秘境を探検するテレビ番組の隊長のオファーが舞い込んでくる。その仕事を受けるものの、毒グモとの遭遇や巨大ワニとの乱闘、がけでの危険なシーンといった演出に困惑する。ところが撮影をこなすうちに、杉崎は番組作りにのめり込んでいき……。
というお話です。
俳優の杉崎は、刑事ドラマなどでブレイクした後、鳴かず飛ばずになり、このままではと思い、バラエティのオファーを受けることにします。それは、秘境を探検するバラエティで、その隊長という役をやるものでした。俳優である杉崎は、台本を貰い、一応、自分なりの役作りをしようとするのですが、バラエティのプロデューサーもディレクターも、役作り??という感じで、杉崎の言葉など、どこ吹く風で、スタスタと先へ進んで行ってしまいます。杉崎も仕方なく、彼らの後を付いて行くことに。
まずベラン共和国という国に着き、現地の人々に会って、話を聞こうという事になるのですが、既に、現地の人々は、現代化されていて、スーツを着ているわ、ゲームをしているわで、伝説のUMAが居る様な場所に住んでいる人というイメージからはかけ離れています。でも、それをごまかして、現地の言葉が分からないのを良い事に、適当な翻訳をかぶせて、ごまかしてしまいます。
そして、小さな虫刺されの痕を毒蜘蛛に刺されたことにしたり、巨大ワニとの戦いと言いながら、ぬいぐるみのワニと格闘したりと、酷い演出で、無理やり、秘境の探検と言うところに結び付け、話をつなげていきます。杉崎も、段々と、それに慣れて行き、バラエティ向けのリアクションを取れるようになり、周りも熱い杉崎により、盛り上がりを見せて行きます。
盛り上がって来たのに、ベラン共和国の独立運動が動き出し、反政府軍の戦士たちが、彼らの前に現れます。困ったプロデューサーは、撮影を中止しようとするのですが、ここまで撮ってきたのに辞められないと杉崎が熱く語り、結局、撮影を続行することに。そして、何故か反政府軍の戦士たちも撮影に巻き込み、三つ首のヤーガという巨大蛇の撮影を再開します。
またも盛り上がってくると、今度は、政府軍の兵士たちが現れ、彼らの現場を取り囲み、襲ってきそうになるのですが・・・。後は、映画を観てくださいね。
ハッキリ言おう、これ、古~い「川口探検隊」とかいうバラエティのコメディなんですよね。それを面白おかしく、とんでもないような撮影で、楽しく描いていて、超笑える映画でした。でもね、これをバカらしいと思って、下らない映画だから観る必要が無いと言う人と、これだけアホな事を真剣にやっているところが笑えると思って、好んで観る人と、二通りに別れると思いました。
この杉崎という隊長に藤原さんを持ってきたのって、スゴイっす。舞台などを精力的にこなしている藤原さんだからこそ、このアホな役を真剣に出来るんですよね。彼ほど、演技に対して、ストイックに取り組む人は居ないと言って良いからこそ、その熱さが笑いに出来て、楽しいんです。普通なら、こんな下らない話をやるのは断ると思うのですが、そこをやってしまうのが、藤原さんなんでしょう。ううーん、素晴らしいっ!
そして、周りを固める、ユースケさんと小澤さん、笑えましたねー。バラエティの撮影って、こんなもんなんでしょうね。でも、これだからこそ、面白いのかも知れません。何事も真剣にやっていたら、疲れちゃうし、観ている方も、飽きるもん。ただ、バカなことやっていてくれると、頭を使わないから、それほど疲れないし、そのまま寝ちゃっても、全然、惜しくないしね。
いやぁ、でも、この笑いを解って貰うのって、難しいだろうなぁ。特に、年配の方は、このスピードと笑いを受け入れるのは難しいんじゃないですかね。私なんて、ワニだけでも、大喜びだったんだけど、これを下らないと言われてしまうと、「イヤイヤ、このアホらしさが良いんでしょ。」とゴリ押しが出来ないんです。私は、超楽しかったんだけどなぁ。
私は、この映画、超お勧めしたいと思うのですが、このギャグを解って貰えない人も多いと思うので、万人にはお勧めは出来ません。下らないバラエティ番組で大笑い出来る人には良いけど、しっとりとした映画などが好きな方には、ちょっとムリかも知れません。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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