「白い沈黙」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
マシュー（ライアン・レイノルズ）の9歳になる娘キャスが、雪の降る日に行方がわからなくなる。誘拐されたと取り乱すマシューだったが、それを裏付ける目撃情報や物的証拠が出てこない。それが原因で警察は彼が自分で娘に危害を加えたのではないかと疑うが、捜査は進展することなく8年が経過してしまう。ある日、突如としてキャスの生存をほのめかすような証拠が次々と浮かび上がる。混乱しながらも娘との再会の希望を見いだすマシューだったが、衝撃的な事実を突き付けられることに。
というお話です。
マシューは、９歳の娘・キャスを妻と一緒に、大切に育てていました。ある日、習い事のスケートの帰りに、パイを買って帰ろうと、車にキャスを残し、ほんの１０分無いくらいで車に戻るのですが、既に、キャスの姿は無く、どこを探しても、キャスは見つかりません。警察に届けても、マシューが自分で娘のキャスに何かをしたのではないかと疑われる始末。
どんなに探しても、何の手がかりも無く、１年、２年と経って行きます。毎年、警察は、両親に状況を報告し、様子を見ているのですが、何も変わらずキャスの行方は解りません。夫婦の関係は悪くなり、マシューは山に籠って、仕事をしていて、ほとんど妻の居るところまでは戻ってきません。
そんな両親を嘲笑うかのように、キャスを誘拐、監禁した犯人は、酷い仕打ちをキャスにしています。キャスは、逃げ出したいのですが、母親の職場に隠しカメラを設置し、父親のマシューも監視をしているから、キャスが逃げたら、両親に危害を加えると脅しているんです。
４年目、６年目、８年目となり、キャスは、１７歳になり、一度でいいから父親に会いたいと犯人に頼みます。もう８年も逃げださずに協力してきたのだから、ご褒美が欲しいと願い、その願いが聞き届けられて、一目、父親に会う事が許されます。そして、マシューとキャスは会って、言葉を少しだけ交わします。直ぐに、マシューとキャスは引き離され、キャスは、また、連れ去られてしまいます。
キャスが生きていることを知ったマシューは、必ずキャスを取り戻すと動き出し、警察を頼らずに、証拠を探し始めます。そして、一目合ったキャスから貰った言葉をヒントに、とうとう、犯人に繋がるヒントを見つけるのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。
時系列が入り組んでいて、事件直後の様子を描いていると思ったら、次に８年後だったりと、ちょっとそこを整理して観ないと難しいかも知れません。一応、観やすいように書いておくと、まず、事件当初の部分と、４年後の夫婦と警察の状態、６年後の夫婦と警察の状態、そして８年後の現在の状態が描かれています。そして、ニコール刑事が寄付金を集めるためのチャリティーパーティーに出るのですが、それは８年後です。パーティーは８年後の現在だと解っていると、基準点が出来てくるので、解りやすくなると思います。
この作品は、アメリカで実際にあった事件を基にしています。11才で誘拐され、18年間監禁され続け、子供を2人儲けさせられたジェイシー・デュガードさんの手記が元になっています。日本でもありましたよね。本当に酷い事件です。犯人は許されるべきでは無いと思う。何故、日本の懲役刑は、短時間なんだろう。色々な罪の懲役をプラスして、100年懲役とかにして、外に出さないで欲しい。
今作では、ロリコン系の人間が、幼児虐待の映像を見るための会員制クラブらしき組織が絡んでいるのですが、何を考えているんだと思いました。子供ですよ。自分だって、子供の頃があっただろうに、自分がやられたらイヤだろうに、なんでそんな事が出来るんだろう。不思議でなりません。弱い者は守るべきじゃないの？そういう人間って、考えられないです。そういう趣向だとか言っている人もいますが、じゃ、そう考える脳を修理しましょう。ロボトミーでも何でもやっちゃいましょう。そうすれば、子供の被害が減るからね。
映画としては、良く出来ていると思います。ずーっとハラハラドキドキで、緊張しっぱなしです。だって、どうしたらキャスが助かるのか、マシューは、結構、イイとこ突いてたりするんだけど、どうしても見つけられないんですよ。敵は、マシューたちを見ているのにね。もー、ムカつくけど、どうしようもなくて、警察も、全く役に立たないし、もー、イライラするし、面白かったです。
最初にも書いたけど、場面が何年目としてパンパン切り替わるので、それを気を付けて観ると、過去にヒントがいくつか散りばめられているんです。それを拾って行くと、キャスに行き着くことが最後に解るって感じで、良く組まれていると思いました。
私は、この映画、超！お薦めしたいと思います。私は、面白かったです。とても楽しめました。それに、子供を標的にする犯罪は、何としてでも食い止めたいと思いました。子供の心が壊れてしまう前に、助けてあげたいです。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・白い沈黙＠ぴあ映画生活