「ラスト・ナイツ」西洋版忠臣蔵は素晴らしいキャストで、まぁ、良く出来ていると思います。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ラスト・ナイツ」を観てきました。


ストーリーは、

狡猾(こうかつ)な政治家が台頭し、戦士たちが追いやられようとしている帝国。ある日、強欲な大臣から賄賂を要求されるも、それを断った上に彼に刀を向けたバルトーク卿(モーガン・フリーマン)が反逆罪に問われるという事件が起きる。その後死刑判決が下され、自身のまな弟子であった騎士ライデン(クライヴ・オーウェン)の手で斬首されてしまう。1年後、ライデンは酒に溺れる毎日を送り、ほかの騎士たちも刀を捨てていた。だが、その裏で彼らは主君バルトークの敵を討ち、堕落した権力者たちへ報復する計画を進めていた。

というお話です。


ラストナイツ

これ、どうして西洋版忠臣蔵って、ちゃんと宣伝しないのかしら。何も知らないで観ると、只のパクリに見えちゃうよ。日本での公開なんだから、忠臣蔵って言って、宣伝すれば良いのに。そうすれば、西洋版で、これだけ素晴らしいキャストで、どう作られているかって、みんな気になると思うんだけどなぁ。今、映画を一番観ている年代って、初老や老人が多いんだから、これ、解れば、色々な人が観に行くと思うんですけど。ちょっと、宣伝、間違っているように思うのは、私だけなのだろうか。


ラストナイツ

じゃ、一応、解説しましょうか。忠臣蔵だから、解説する必要も無いと思うけど、一応、おさらいをしてみましょう。ある王国にて、政治は大臣が行う事となっていて、その中に強欲な大臣が居て、各地の統治者に対して、賄賂を要求していました。賄賂によって、政治が左右されていたんです。それを良しとしないバルトーク卿は、賄賂を刺し出さず、大臣に疎まれ、喧嘩になってしまいます。大臣に楯突いたとして、反逆罪に問われたバルトーク卿は、死刑にされてしまいます。王が徳川将軍で、大臣が吉良、バルトーク卿が浅野内匠頭ですね。

ラストナイツ

当主を死刑にされて、浅野家は領土を没収され、取潰しになり、家臣はちりぢりになってしまいます。家臣だった騎士のライデンは、落胆し、飲んだくれになってしまいます。しかし、それは借りの姿。ライデンたちは、復讐する為に準備をしていたのです。大臣は、自分に復讐しに来るだろうと、ずっと見張りを付けていたのですが、さすがに、1年以上も飲んだくれのままのライデンを見て、復讐しに来ることは無いのかもしれないと思い始めた時、ライデンたちは、動き始めます。ライデンが大石蔵之介ですね。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

ラストナイツ

どうですか?この忠臣蔵、浅野がモーガン・フリーマン、大石がクライヴ・オーウェンなら、ステキだと思いませんか?結構、すごいキャスティングだと思ったんですけど。出来れば、若手にイケメンを揃えて欲しかったんだけど、まぁ、これ以上、わちゃわちゃしてもなんだから、イイとするかって感じです。

でも、この内容は、海外では、あまり理解されなかったのかな。海外での評判は、それ程、良いものでは無かったようなのですが、やっぱり、この忠義の気持ちは、西洋の人には、解らないんじゃないかと思うんです。自分の主人が、無残な殺され方をしたら、西洋だったら、直ぐに逃げちゃうんじゃないの?日本みたいに、いつまでもあの人の為にっていう気持ちを持続させることが出来る民族って、珍しいんじゃないかと思うんです。

ラストナイツ

まぁ、しつこく恨み言を言う国は多いけど、でも、それは、お金を貰う為でしょ。日本みたいに義理や人情の為と言うのは、日本だけですよね。そういう事って、お金じゃないのよ。心なのよ。それは、相手を許すとか許さないとか、そんなんじゃなく、筋を通すって事で、最後は、やっぱり相手にも死を受け容れて貰わなくちゃね。自分がやった事の償いは、ちゃんとして貰うべきです。

ラストナイツ

日本人なら、この西洋版忠臣蔵も、楽しめると思いますよ。ちゃんと、飲んだくれてるし、女遊びしているし、欺くならまず味方からと言うように、奥さんも騙しているし、ライデンは頑張ってます。そして、部下の騎士たちも、結構、色々な仕掛けを長い時間をかけてしています。上手くやったつもりなんだろうけど、ちょっと失敗していたりするのも、可愛いもんです。ただ、襲撃の時に、ちょっともたつく部分が、私は、少しイラッとしました。そこは、スムーズに、超カッコ良くやって欲しかった。折角、騎士なんだからさ。もち、雪の中の行進もありますよ。そこも見ものです。

文句があるとすれば、画面全体が、寒そうで、ちょっと暗めなので、観にくかったです。もう少し、明るめでも良かったんじゃないかと思ったのは、私だけかしら。

ラストナイツ

私は、この作品、日本人には、お薦めしたいと思います。この忠臣蔵、解って頂けると思います。この微妙な心の動きは、日本人特有のものが大きいので、日本では、楽しんでもらえると思うんですけどね。今年の年末は、時代劇の忠臣蔵と合わせて、西洋の忠臣蔵も体験してみたらいかがでしょうか。甲冑を着た騎士がやると、こんな風になるんだなぁと思えて、面白いと思いますよ。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




ラスト・ナイツ@ぴあ映画生活



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