「ゼロの未来」を観てきました。
ストーリーは、
近未来の管理社会、孤独な天才コンピューター技師のコーへン(クリストフ・ヴァルツ)は解明されていない数式「ゼロの定理」に挑み、人生の目的とは何かを知るため、ある人物から電話がかかってくるのを待っていた。ある日、パーティーで出会った魅力的な女性ベインスリー(メラニー・ティエリー)との恋、そして会社の社長の息子で自分と同じく天才的なコンピューターの使い手であるボブ(ルーカス・ヘッジズ)との交流を通じて、コーヘンは生きる意味について知っていく。
というお話です。
天才技師のコーヘンは、解明されていない「ゼロの定理」を解くべく、孤独に一人で挑んでいました。彼の一つの希望は、人生の目的とは何かを教えてくれるだろう人から電話がかかってくるのを待つこと。うーん、電話を待っていても、人生の目的なんて分からないだろうけど、何故か、待っているんですよね。
でね、廃墟のような教会で暮らしながら、「ゼロの定理」を解析し、AIカウンセラーにカウンセリングしてもらい、電話を待っています。そんな日々を過ごしていたのですが、ある日、パーティーでベインスリーという、エロいおねぃさんと出会い、彼女に恋をします。妄想はどんどん広がっていくばかり。
ある日、使っているコンピューターが壊れて、それを直す為にボブという青年がやってきます。彼は、会社の社長の息子であり、天才的なコンピューター技師なんです。で、何故か、彼と仲良くなり、彼との会話の中で、生きる意味について理解をし始めます。ボブと仲良く、交流を深めているのですが、ある日、ボブの具合が悪くなり、倒れてしまいます。すぐに会社の人が連れに来るのですが、コーヘンのところに、社長が現れ、ゼロの定理は、もうどうでも良くて、君の仕事は終わったと話します。
定理を解明することもなく、生きる目的も解らず、キレてしまったコーヘンがとった行動とは・・・。あとは、映画を観て下さいね。ここで、ネタバレまで書いても良いと思うんだけど、一応、辞めておきます。きっと、ネタバレをしても、理解出来ないから、ネタバレにならないと思うんですけどね。
ハッキリ言って、これは、マトモな映画が好きな人には、向かないと思います。だって、ちゃんとした筋立てで進むわけではなく、イメージや雰囲気で映画が進んでいくので、SF好きとかファンタジー好きとかの方か、または、シュールレアリスム系のものが好きだとか、そういう人にしか、受け入れてもらえないと思います。
私は、雰囲気だけでイケちゃうタイプなので、結構、この映画は、楽しく観させて頂けました。理由とかを考えちゃダメなんです。ゼロなんて無なんだから、その定理なんて見つかる訳がない。まして、生きる意味なんて、人に教えてもらえる訳が無い。当たり前でしょ。だから、このコーヘンって人は、まったくの無駄な時間を過ごしているんです。
でも、無駄なことをすることも、世界には必要な事であり、コーヘンという人物がこの世界に必要だったのは確かだと思います。だからこそ、会社は、コーヘンを監視していたのだと思うし、彼の行動によって、宇宙の無現が解放されたのかもしれない。それが、会社にとって、何か意味があったのかと言うと、何とも言えないけどね。
面白いと思ったのは、コーヘンが着ている服が、「ピクミン」みたいなの。それを着て、システムの操作をするんだけど、そのシステムを操作するのに、キーボードを使うのかと思いきや、プレステやWiiのコントローラーみたいので操作してるの。もう、大笑いしてしまいました。”引っこ抜かれて、あなただけに付いていく。ほったかされて、また会って、投げられて。でも、わたしたちあなたに従い尽くします。”この歌詞が、そのまま、コーヘンが社長に対して歌っているように思えてしまいました。
そうそう、エロいおねぃさんにメロメロになるんだけど、そりゃ、あんなところに閉じこもって、AIセラピストの顔しか見ていないんだから、誰にでも落ちちゃうよね。比較することが出来ないですもん。出来れば、私は、もっと細くて美人系の女優さんが良かったなぁ。この彼女だと、ちょっとロリコン的に見えちゃって、イヤでした。大人の女に、遊ばれて欲しかったな。
いやいや、でも、この映画は、眠かった。途中でうとうとしてしまいましたよ。まぁ、一瞬なので、大丈夫でしたが、これ程に睡魔に襲われるとは、テリー・ギリアム監督、恐るべし。(笑) マジで、珍しく、スゴイ睡魔に襲われたんですよ。これ程は珍しいです。
最後に、ボブ役のルーカスくんがかわいかったです。これから、映画に沢山出て欲しいな。最近は、日本もだけど、海外でも、若い子が良い成長をしていますね。楽しみな子がいっぱいいて、覚えていられません。嬉しい限りです。
私は、この映画、人によって、お勧めしたいと思います。左脳(理論立てる側)を使って映画を観る方には、ちょっとお勧めできないけど、右脳(感覚の側)で映画を観る人にはお勧めしたいです。意味を考えちゃうと、まったく理解ができないので、雰囲気で観るようにしてくださいね。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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