「ソロモンの偽証 後篇・裁判」を観てきました。待ちわびていたので、直ぐに観に行きたかったのですが、仕事などの影響で、公開から3日後くらいになっちゃいました。でも、観れて良かった。(*'ω'*)
ストーリーは、
被告人大出俊次(清水尋也)の出廷拒否により校内裁判の開廷が危ぶまれる中、神原和彦(板垣瑞生)は大出の出廷に全力を尽くす。同様に藤野涼子(藤野涼子)も浅井松子(富田望生)の死後、沈黙を続ける三宅樹理(石井杏奈)に証人として校内裁判に出廷するよう呼び掛ける。涼子は柏木卓也(望月歩)が亡くなった晩、卓也の自宅に公衆電話から4回の電話があったと知り……。
というお話です。
前編の最後に、学校で裁判を開くことに決めて、誰が柏木くんを殺したのか、それとも自殺だったのか、真実を突き止める裁判の準備が着々と進んでいきます。大出くんも出廷してくれる事になり、樹理さんも証人として出廷してくれることになり、とうとう裁判が始まります。
まず、柏木くんが死ぬ前に、どんな行動をしていたのかを調べて行くと、誰かと電話で話をしていた事が解ります。それも、4回電話がかかって来ているのですが、調べてみると、全てが公衆電話からかかって来ている事が解ります。その4回の電話を誰がかけていたのか、それを調べ始めます。

一方、大出くんのアリバイを探し、その日、大出くんの自宅に訪ねて来ていた父親の友人たちを探します。すると、父親との打合せをしに来ていた人が、大出くんと話をしたと覚えている事が判り、証言して貰おうとするのですが、問題があり、裁判に参加する事が出来ないという事が分かります。どうにかして、証言をして欲しいと頼むのですが・・・。詳しくは、映画を観て下さいね。ここ、ネタバレになっちゃうので。
そして、告発文を書いたと疑われている樹理さんが証人として出廷するのですが、真実を話してくれるのか分かりません。前編で、樹理さんが告発文を書いて投函し、それを友人の松子さんが見ていたということが描かれていたのですが、その事を、樹理さんが話してくれるとは思えないんです。そして、松子が夜に泣きながら走り、交通事故に合って亡くなったのはどうしてなのかという事も判っていません。それも、今回、理由が解ってきます。
どう見ても、柏木くんの死は自殺だと思うのですが、告発文の為に騒ぎになり、裁判まで開かれることになってしまった問題は、一体、どうなって行くのか。柏木くんの死の真相は何なのか。自殺なら、どんな理由があったのか。そして涼子が探し出した真実の行方は・・・。後は、映画を観て下さいね。
これ、私の思った通りの結末でした。やっぱり、こうだったんだねって思って、納得出来ました。宮部みゆきは、こうでなくっちゃっていう話です。確かに、悪い事をしたり、嘘をついたりするのが一番悪いけど、でも、それを傍観している人間も同罪だということを描いています。やっぱり、そうよね。見て見ぬふりをする人間は、同罪です。やっぱり、おかしいと思ったら、その場で言うなり、それが出来なければ、誰かを読んでくるとか、誰かに話すとか、何か行動をしなければダメでしょ。
今は、スマホとか携帯があるから、おかしいと思ったら、直ぐに写真を撮ることですよね。証拠も残るし、相手の顔も間違わないでしょ。それはダメだと思ったら、助けてあげないと、人間として、後々、嫌な記憶が残りますよ。もちろん、最近は、危ない人が多いから、気を付ける必要はあります。直ぐに突っ込んで行くとかすると、反対に刺されたりするかも知れないので、やっぱり、人を呼ぶのが一番かな。
それから、虐めの酷さも描かれていて、ここまでやったら警察に出て貰わなくちゃダメでしょ。いくら親が有力者でも、許されるべきものじゃないですよ。それは、罪として裁かれなくちゃ。でないと、本当の犯罪者として刑務所に入る日が来ると思いますよ。虐めは、既に、犯罪の区域に入ってますからね。
もう一つ、自殺についてですが、14歳って、一番自殺が多いらしいと聞いたような気がします。確かに、この年齢って、大人と子供の中間であり、一番、曖昧で、浮いている感じなんですよね。精神的には成長していないのに、大人と同じ身体になっていき、知識もほとんど大人と同じだけのものがある。だから、不安と期待と、色々な事が入り混じり、どうしてよいのか判らなくなるんだと思うんです。この時期に、親が突き放したり、構い過ぎたりすると、アンバランスさが、より強くなり、自殺とか、極端な行動に行ってしまうことも多いのかなって思いました。難しい年頃ですよね。
この映画の中に、沢山の事が描かれていて、私は、とても満足しました。私は、お勧めしたい映画だと思います。サスペンス映画だと思って期待して観に行ってしまうと、常識的な結末なので、面白味が無いと言われることもあるとは思いますが、これは、サスペンス映画では無く、ヒューマンドラマなんです。人間とはっていうことを描いている映画なので、この結末がベストだと思いました。人間がどうあるべきなのか、とても考えさせられる映画だと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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