「チョコリエッタ」フェリーニ監督への愛がこもってたけど、私、フェリーニ観た事無いんです。(笑) | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「チョコリエッタ」を観てきました。


ストーリーは、

16歳の知世子(森川葵)は、幼いころに母を亡くして以来心の支えにしてきた愛犬も亡くなり、孤独といら立ちを募らせる。あるとき、映画好きな先輩・正宗(菅田将暉)と交流するうちに、知世子は彼も自分と似たいら立ちを抱えていることに気付く。互いに共通するものを感じた二人は、一緒に撮影旅行に出る。

というお話です。


チョコリ

知世子は、16歳の高校2年生。子供の頃、両親と旅行に行く途中で交通事故に合い、母親を無くしてしまいます。母親は、とても知世子をかわいがっていて、「チョコ、チョコ、チョコリエッタ」と呼んでいました。その時に飼っていた犬はジュリエッタ。そのジュリエッタも、既に死んでしまっています。知世子の毎日は、ぼんやりしていて、進路の希望を出せと言われても、未来の夢も無く、大人になるという未来が見えない状態なんです。

チョコリ

そんな知世子の心の拠り所は、映画部。熱心だった先輩も卒業してしまい、今は廃部を待つだけの状態ですが、同級生の三橋は、新入生が入ってきたら募集をして集めるからと頑張っています。知世子は、部室にあった、フェリーニ監督の「道」という映画を観ようと探すのですが見つかりません。三橋が言うには、あのDVDは、先輩の私物だから持って帰ったハズだといいます。卒業した正岡正宗が持って帰ったハズなので、観たかったら、借りに行けば良いと思い、正宗の家を訪ねます。

正宗は浪人中で、自分で取った映像の編集をしており、知世子を呼び入れ、色々な話をします。そして、正宗も、自分に映画の良さを教えてくれた祖父に対しての思いを抱いたままで、既に死んでしまった祖父を追っているということに気が付きます。

チョコリ

知世子も正宗も、それぞれに忘れたくない思い出があり、それを捨ててまで大人になりたくないと思っているのですが、それでも日々は過ぎて行き、否が応でも大人になってしまう。そのジレンマに、どうしようもなく、押し潰されそうになっていて、その辛さを振り払うように、2人は、撮影旅行に出る事にします。

撮影旅行で、お互いにお互いを撮影しながら、色々な出来事に出会い、2人がどう変わって行くのか、ぜひ、映画を観て、確認してくださいね。

この映画、長いんですよ。長いんだけど、あまり盛り上がりっていうのが無くて、面白いんですけど、眠くなっちゃうんです。内容的には、とても面白いと思うんだけど、でも、何故か、睡魔に襲われ、途中、ウトウトしてしまいました。ま、ウトウトしても、起きれば、それ程、話が変わっていないので、大丈夫でしたけどね。

チョコリ

子供の頃に亡くしたお母さんをいつまでも追っている知世子。そして、一緒に育ったジュリエッタ。その思い出の中に生きていたいと思うのは、とても理解出来ました。そこに居た方が、温かいし、幸せだもんね。でも、人間って、成長してしまうものだし、大人になるのを拒否しても、無理やり大人になってしまうんです。それを受け入れないと、どうしようもない、ただの迷惑な大人になってしまう。

でもね、大人になっても、好きな空間を残しておく事は出来るんですよ。それは、心の持ちようだけ。大切なものは失くす必要は無いし、そこに戻れるようにして置けば良い。普段は、大人の演技をして、仕事をしたり、勉強をしたりしていれば良いんです。まぁ、そういう器用な事が出来てしまうことが、大人になるって事なんですけどね。

チョコリ

大人は、みんな、大切なものを残して生きていると思います。それは人には見せないけど、確かに心の中にあって、それは、誰にも壊す事が出来ません。たとえ、結婚しても、老人になろうとも。だから、知世子にも、正宗にも、ステキな大人になって欲しいなって思いました。そして、今度は、子供をかわいがる方に回って欲しい。きっと、可愛がられた女の子は、子供をかわいがるのでしょう。

チョコリエッタの森川さん、とっても可愛かったです。「おんなのこきらい」の時と、雰囲気が違い、とても素直で、心が美しいまま、大きくなってきた少女の姿がそこにありました。ベリーショートだったからなのか、とっても似合っていて、美しく見えました。市川さんがお母さん役なのですが、本当に親子っていうのがピッタリに見えましたね。似てます。そして、お父さんが、私の好きな村上さん!やっぱり、ステキですね。

チョコリ

そう言えば、フェリーニ監督の映画をお父さんが観ていて、途中から知世子が観ようとすると、お父さんが消してしまいます。フェリーニ監督の映画を途中から観るなんて失礼だから、ちゃんと最初から観なさいって言うんです。おおーって思って、確かにそうだよなぁって思いました。私も、最初から、ちゃんと観たいタイプなので、このセリフが、心に残りました。


でも、私、フェリーニ監督の作品って観た事が無いんです。映画が好きと言いながら、お恥ずかしい事ですが、どうしても、古い映画に手が向かず、観て無いんですよ。その内、仕事も何もかも、一段落したら、ゆっくり、一人で最初から観たいと思います。

チョコリ

私は、この映画、お勧めしたいと思います。眠くなっちゃったけど、でも、とっても雰囲気の良い映画だし、観ていて、イヤにならないんです。ぬるま湯につかりながら、気持ち良くなっている感じかな。そんな雰囲気の中で、大人になりたくないともがいている、2人の若者が、とても眩しく見えます。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ



チョコリエッタ@ぴあ映画生活