「ジュピター」を観てきました。ウォシャウスキー姉弟の新作なので、初日に観なくちゃって思って、急いで行ってきました。
ストーリーは、
遺伝子操作された元兵士のケイン(チャニング・テイタム)は、ある女性を守るという任務のために宇宙から地球に派遣される。シカゴで清掃員として働くジュピター(ミラ・クニス)は、殺伐とした大都会での暮らしに嫌気が差していた。だが、実は彼女こそが、地球のみならず宇宙を変化させる可能性のある遺伝子を備えた唯一の人物だった。
というお話です。
ジュピターの両親はロシアで出会い、ジュピターを儲けたのですが、まだ産まれる前に、父親が強盗に襲われて殺され、新天地を求めて、母親は、密航してアメリカへ渡りました。アメリカへ渡る船の中でジュピターは生まれ、アメリカで育ちますが、不法移民のため、十分な教育も受けられず、仕事も選ぶことが出来ません。そんな生活に不満を持ちながらも、必死で生きているジュピターでしたが、ある日、不思議な宇宙人らしきものに殺されそうになり、抵抗している所に、空を飛ぶ靴を履いたケインという男性に助けられます。
ケインは、ジュピターを保護する為に地球に来た、遺伝子操作をされた人間であり、ジュピターは、自分が地球を統治していたアブラサクス王族の女王の生まれ変わりだという事を知ります。宇宙最大の王朝の女王と同じ遺伝子配列を持ち、宇宙では、遺伝子配列が同じであるという事が、遺産を引継ぐ決めてとなるそうなんです。既に、地球は、前の彼女の子供たちが継いでいて、その遺産を巡る争いが再燃してしまいます。
女王の子供は3人いて、地球は長男が引き継いでいたのですが、長女、次男も狙っており、ジュピターを手に入れた人間が、地球も手に入れることとなり、誰もが狙っているんです。ここで、何故、地球が欲しいのかと言うと、地球は、彼らにとって牧場であり、地球人は、レベルの高い家畜なんです。牛で言えば、松坂牛ですね。
で、ジュピターを長女と次男は取り合い、長男は殺そうとするんです。そんな中からジュピターをケインが守り、地球の家畜を収穫してしまわないように、統治して護って行こうとするのですが、そう簡単には収まりません。最後、ジュピターがどうするのかは、映画を観て下さいね。
うーん、世界観は、マトリックスっぽいのかなぁ。でも、救世主ばりのジュピターが軽いんですよ。まぁ、この生立ちなら仕方がないとは思いますが、どんなに困難に合っても、成長しないんですよねぇ。マトリックスの時は、ネオが、理解不能な現実を突きつけられ、抵抗しながらも成長して行くという姿が描かれていたのですが、ジュピターは、一切、成長しないんですよ。そこが、ちょっとイラつくんです。
ケインは、犬と人間のハーフなのかな。で、ジュピターの属する王族を襲ってしまったらしく、犯罪者として投獄されていたのですが、ジュピターを保護して連れ帰るという約束で拘束を解かれました。でもね、ここで、ケインがどうして王族を襲ったのかは、最後まで明かされません。なんで襲いたくなったのか、本人は解らないと言っているので、何か、そこに謎があるはずなのですが、続編を作るつもりだったのかな。
女王が死んだ詳細も、ハッキリ明かされてはいません。バレム王が”母は最後にこう言った。”と言って、女王の最後の言葉を明かすのですが、その意味も明かされませんでした。最後の言葉からすると、女王という立場でいる事で、色々な問題があるのかもと思われるのですが、それが解らないので、あれ?って感じで終わってしまいます。
そうそう、ジュピターを女王の生まれ変わりで、女王として認定するという行政機関があるんです。宇宙連合って感じかな。その行政に弁護士らしき人と一緒に行って、手続きをするのですが、そこは、結構、笑えました。どの国でも、どの宇宙でも、行政機関っていうのは、同じ動きなんですねぇ。縦割りなんです。あっちへ行ってとか、あそこで貰ってとか、どこまで行ってもたらい回し。大笑いでした。こんな風に描かれているんだから、行政も、自分たちで改革すれば良いのに、全くやらないところが、税金泥棒という感じですね。あー、ヤダヤダ。
私は、結構、こんなザックリSFも楽しめるのですが、さすがに、マトリックスと比べてしまうと、粗い作りだなと思ってしまいました。ケインというキャラクターは面白いと思いましたが、ジュピターの性格設定が、もう少し、成長してくれれば良かったと思います。ショーン・ビーンが演じたスティンガーも、良い役なのに、ほとんど生かされていなかったし、適役のバレム王も、もっとイヤらしーく虐めて欲しかったな。でも、バレム王、良い役でした。タイプです。
最後に、メカ関係ですが、今回は、アールデコ調タイプのメカデザインでしたね。美しいと思いました。ケインが乗っているメカですが、もしかしてモビルスーツ型に変形するかなって思ったのに、そのままでしたね。ちょっと、乗り方がモビルスーツっぽかったから、期待してしまいました。(笑)残念だったわ。
私は、この映画、まぁ、お勧めして良いと思います。わざわざIMAXで観るほどでは無いと思ったけど、でも、楽しめたので、観て損は無いと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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