「女神は二度微笑む」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
イギリス・ロンドンに暮らすヴィディヤ（ヴィディヤ・バラン）は、インドへ行ったまま行方不明となった夫のアルナブを捜すためにコルカタにやって来る。しかし、宿泊先や勤務先にアルナブがいた痕跡はなく、やがてアルナブに非常によく似た男が国家情報局に追われていることが判明。ヴィディヤは危険を冒してでも、アルナブの行方を捜そうとするが……。
というお話です。
この映画、マジでスゴイ脚本だと思います。映画を観ていれば、大体の人が、ある程度、先読みをして、こうなるかな、ああなるかな、なんて思いながら観ていると思うけど、ことごとく、それを打ち破り、ええ～！と最後に思わせる作品でした。
良く練られたお話で、主人公のヴィディヤが動いている事には、すべて理由があるんです。そう、全てに理由がある。神経質な事も、文句を言う事も、話をする事も、そして、悲しがる事も。全てが、ある一点に繋がっていて、その為にやられている事なんです。驚きますよ。
ヴィディヤがコルカタに入国する場面から始まります。彼女は、イギリスに住んでいて、このコルカタに来て行方不明になった夫のアルナブを探すためにやってきたんです。彼女は妊婦で、動くのも大変そうなのに、行方不明の夫を探すために、夫が宿泊していたホテルや、勤めていたハズの会社に訪ねて行き、行方を聞くのですが、誰もが、彼の事を知らないと言います。ヴィディヤが聞いていたという場所や会社は、全くの嘘だったのか、それとも相手が嘘を付いているのか、全く解りません。
さすがに妊婦の身で、見知らぬインドの地で探し回る訳にも行かず、警察に協力を求めて、ラナという警官が、ヴィディヤの手助けをしてくれる事になります。ラナは、ヴィディヤの身を気遣いながら、一緒に夫の行方を探していると、ヴィディヤの夫は、２年前にあったコルカタの地下鉄での毒ガス無差別テロに関係のあるミラン・タムジという男にとても良く似ている事が解ります。
テロ事件の関係者のミランと、ヴィディヤの夫アルナブは、同一人物なのか。それとも、似ているが為に、事件に巻き込まれてしまったのか。それとも・・・。謎は深まり、真相を探って行くヴィディヤの身にも危険が迫り、ラナは、どんな事をしてでも彼女を護ろうと、その側に付いていきます。２人は、アルナブを探し出す事は出来るのか。２年前の毒ガス無差別テロとの関係とは。後は、映画を観て下さいね。
この映画、本当に良く出来ていて、インド映画もここまで来たのかと思うほど、素晴らしいと思いました。最初の導入部の地下鉄での無差別テロは、日本のオウム真理教のサリン事件がモデルではないかと思われるような事件で、ちょっと驚きましたが、その事件が、２年後の新しい事件にどう繋がってくるのかという事が、最後の最後まで解らないってところが凄いんですよ。全編に複線が張り巡らされているのですが、それも、最後になってみて、やっと、ああ、そうだったのかと解るんです。
題名の女神とは、ドゥルガー女神の事で、優雅な容姿と激烈な気性という二面性をもち、勝利と戦いの神として崇められています。映画で描かれているお祭りは、毎年１０月頃にベンガル地方で開かれているそうで、クリスマスを超えるほどの賑わいだそうです。
ヴィディヤは、見るからに可憐で優しく、弱そうなのに、夫を探す為に気丈に振る舞い、守りたくなるような女性なんです。だから、ラナという警官も、必死で彼女を護ろうとするのですが、ヴィディヤは、見た目とは違い、とても気が強く、頭が良く、夫を探すという強い思いで動いているので、護ろうとする人達なんて、足手まといくらいに見えてしまうほどでした。面白いでしょ。
これ以上書いていると、ネタバレをしてしまいそうなので、止めておきます。私は、この映画、超・超・お勧めしたいと思います。最近、お勧めが多いけど、今回も、マジで、お勧めです。驚くほどの展開があるので、ビックリすると思いますよ。観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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