「フェイス・オブ・ラブ」を観てきました。
ストーリーは、
5年前、突然の事故で30年も一緒に過ごしてきた建築家の夫ギャレット(エド・ハリス)をなくしたニッキー(アネット・ベニング)。同じく伴侶をなくした向かいの住人ロジャー(ロビン・ウィリアムズ)と悲しみを分かち合うなどしてようやく立ち直りかけた彼女は、夫と通った美術館を訪れる。楽しかった日々を振り返りながら館内を巡るニッキーは、ギャレットと生き写しである画家トム(エド・ハリス)と遭遇する。驚きながらも新しい恋の予感に胸を躍らせ、トムと少しずつ心の距離を近づけていくが……。
というお話です。
ニッキーは、5年前に、最愛の夫ギャレットをメキシコの海で、溺死で亡くし、今も忘れられない毎日を過ごしています。ギャレットは建築家で、念願の自宅を建てて直ぐでした。夫を失くした悲しみから立ち直れないニッキーは、2人の思い出の場所を訪れて懐かしんでいたのですが、ある日、美術館で、夫とそっくりな画家トムと出会います。驚いたニッキーは、トムに夫の影を重ねて、トムに惹かれて行きます。
トムは、ニッキーの前夫が自分に似ている事は、全く知らないので、美しい女性に好意を持たれて、自分も気になり始め、恋に落ちます。2人は、急速に接近し、幸せな毎日を過ごし始めるのですが、ニッキーは、ギャレットとトムを重ねている為、どうしてもギャレットと違う部分に違和感を覚えて、おかしな顔をしてしまうので、トムは、とても不思議に思う様になって行きます。
ある日、ニッキーの娘サマーが、ニッキーの家に帰ってきます。ニッキーは、トムを紹介するのをためらいますが、自宅に来ているのに紹介しない訳に行かず、説明をしている時に、トムが出て来てしまいます。トムを見たサマーは、自分の父親そっくりの男性に驚き、パニックを起こします。母親のニッキーが、新しい恋をするのなら歓迎するつもりでしたが、父親とそっくりの男性が出てきたので、ニッキーがギャレットの身代わりとしているのが明らかだったからです。
さすがに、トムも何かある事に気が付き、ニッキーの行動に不信感を覚え始めるのですが、ニッキーは、トムに、一緒にメキシコに行って欲しいと言い、無理やりのように、2人でメキシコに向かいます。メキシコは、ギャレットと旅行に行って、ギャレットが溺死した場所なんです。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、深い愛の話という事なのですが、途中から、すごい恐くなって来てしまいました。ニッキーの表情を見ていると、精神的に不安定そうに見えて、もしかしたら、ギャレットもニッキーが殺したのかも知れなくて、トムも、同じ場所で殺すのではないかと思ってしまったんです。そう、まるで、サスペンス映画のように見えてしまったんです。
もちろん、ギャレットに先立たれて、悲しんでいるのは解りましたが、トムと出会ってからは、行動がちょっとおかしかったりするんです。そして、段々と、ギャレットとトムが重なって来てしまって、途中で間違えたりしているんです。精神的におかしくなってしまったのではないかと思ってしまいました。そうなってくると、ギャレットを殺したんだったら、今度は、トムも殺されちゃうかもなんて思っちゃったんです。でも、もちろん、これは、ラブストーリーなので、そんな事はありませんけどね。
そして、ちょっとこれはネタバレになってしまうんですけど、ニッキーがプールで泳いで、上がって来て、スッキリした顔で微笑むんです。まるで、男から解放されて、息が出来るようになったというように見えて、とんでもない悪女に見えてしまいました。もちろん、愛されていた自分をしあわせに思って微笑んでいるので、とても良いラブストーリーなんですが、私の深読みにより、サスペンス映画に見えて、男を生贄にして微笑んでいるように見えてしまったんです。ダメですねぇ、監督の言っていることが読めなくて。でも、サスペンス好きで、深読みをする映画好きの人間なら、私のように思う人も居るのではないかと思いました。
私は、あまりお勧め出来ませんが、ラブストーリーを素直に受け容れて、楽しめる方には、良いのかも知れません。私は、ダメでしたね。だって、悪女だと思った方が、面白いんですもん。(笑)映画は、好き勝手に観て解釈しても、楽しめるものですよね。気になった方は、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・フェイス・オブ・ラブ@ぴあ映画生活
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