「天国は、ほんとうにある」を観てきました。
ストーリーは、
ネブラスカ州の田舎町で牧師を務める傍ら小さな修理会社を経営しているトッド(グレッグ・キニア)は、3人の子どもに恵まれ幸せな毎日を過ごしていた。ある日、3歳の長男コルトン(コナー・コラム)が穿孔(せんこう)虫垂炎で生きるか死ぬかの瀬戸際だったものの、奇跡的に回復を遂げる。やがてコルトンは、両親に天国に行ってきたと言い始め……。
というお話です。
ネブラスカのプロテスタント教会の牧師、トッド。牧師の傍ら、修理会社を経営し、生活を支えています。どこの家族にも起きるような試練があり、喜びがあり、普通の生活を続けていました。トッドの牧師としての説教は、とても人気があり、教会の信者も増え、順風満帆と思われていました。
ある日、トッドの子供たちが高熱を出し、弟のコルトンだけ熱が下がりません。おかしいと思った母親のソーニャは、直ぐにコルトンを病院に連れて行きます。すると、コルトンは虫垂炎であり、既に破裂して数日経っていて、命が危ない状態になっていました。死が直ぐそこまで来ていて、トッドとソーニャは、息子を亡くすのではないかと、生きた心地もせず、病院の待合室で手術が終わるのを待っていました。何時間か後、コルトンが助かったとの知らせが。家族は、祈りが神に通じたと喜びます。
家に帰って、普通の生活に戻るのですが、コルトンはおかしな事を話し始めます。手術中、幽体離脱し、父親と母親の姿を見て、その上、天国に行って、神に会ってきたと言うのです。最初は、信じていなかったトッドですが、あまりにも鮮明な記憶と、コルトンが知るはずの無い内容を話ていて、段々と、コルトンの言っている事は正しいのではないかと思い始め、教会での説教にも影響が出始めます。本当に天国があるのか、天国には神が居るのか、死んだ者の魂は天国に行くのか、全てに疑問が生じ始め、説教に迷いが生じてしまうんです。

牧師の説教が曖昧になり、信者が不安にかられて減って行くので、教会側は、牧師を変えるべきなのか、考え始めます。その上、トッドの仕事が上手く行かず、その上、コルトンの手術費用もあり、家の家計は火の車になり、家族は追い詰められていきます。そんな時、コルトンが、トッドの祖父に天国で会ったと言い、「大丈夫だ。」と伝えてくれって言ってたと伝えます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、キリスト教徒であれば感動するんだろうけど、日本人のような、信仰に薄い民族が観ても、あまり感動も何もないんじゃないかと思いました。だって、天国があって、天国にキリストが居るって、あまりに出来過ぎでしょ。だって、仏教の人だったら浄土に行って、仏陀に会えるのかな。不思議じゃないですか?だって、宗教によって、死んだら、行く場所が違う何て事ある?もしも、無信仰の人は、何処に行くの?誰が待ってるの?
私は、この少年が天国を見たのは、牧師の息子で、子供の頃から聖書に親しんでいたからだと思うし、もし、知るはずの無い出来事を知っているというなら、幽体離脱はあり得ると思うし、過去の事なら、遺伝子に記憶が残っていたと見るのが一番確実だと思うんです。普通は、脳に記憶が格納されていると言われているけど、まだ、人間は解明されていないでしょ。脳だけでなく、遺伝子にも、個人の記憶が刻まれているとしたら、父親や母親の記憶が、息子に伝わっていてもあり得ないことじゃない。
もちろん、コルトンが言う事を信じるのも良いと思うし、別に、それを否定はしないけど、私は信じられないし、私には私の神が居るから、キリストが出てきても、喜ばないと思う。ただ、それだけ、と思いました。どーせなら、ゼウスとかオーディンとかに出てきて貰っても面白いし、天国じゃなくてデーヴァローカでも極楽でも良いですね。信仰が優先されるなんて、在ってはイケない事。万人が同じように神に扱われないなんて、おかしいもん。
そんな訳で、私は、あまりお勧め出来ませんが、キリスト教徒の方には良いかも知れません。他の宗教を信仰している方は、辞めた方が良いと思われます。キリスト教ありきの話ですからね。まぁ、でも、私のように、冷めた目で見るのも、また、楽しいかも知れません。もし、気になったら、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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