「人狼ゲーム ビーストサイド」を観てきました。
ストーリーは、
横山由佳(土屋太鳳)は、総勢10名の拉致された高校生たちが競い合う人狼ゲームで人狼のカードを与えられる。彼女に課せられた使命は、気付かれることなくほかの村人役の男女の命を一人ずつ奪っていくことだった。狂気の沙汰としか思えない状況下で、由佳は内心で笑いながら自分の役柄を全うする。
というお話です。
申し訳ないけど、面白く無かったです。前作を観ていないと、面白味が無いのかしら。人狼ゲームは、TVなどで観て、ルールを知っています。だから、まぁ、楽しめるかなと思って、観に行ったのですが、「青鬼」と同じように、ただ、人殺しを楽しんで見るような映画で、内容が全く無いんです。内容というか、そこに、人々の心が無いと言ったら良いのかしら。
映画が始まると、突然、拉致されましたって説明があり、学校の教室のようなところに、10人が寝ています。目覚めると、ビデオ(ブルーレイじゃないところが驚きです。)で、人狼ゲームの説明が始まります。10人中、2人が狼、1人が占い師、1人が狩人、あとは村人ですかね。カードに書かれた役割を演じて、最後に残った人に10億円をあげますよって事でした。途中でルール違反をしたり、敵を殺せなかったら、全員死亡となりますという事で、否応なく、狼は村人を、村人は選択した人を、一人づつ殺して行かなければならないというものなんです。
一人づつ死んでいくのですが、緊迫感もあまり無くて、殺すという事に対して、全然、罪悪感が無いんです。ルールだからって、人間が人間を殺すというのには、抵抗があるはずというか、無ければいけないんですけど、それが、見えてこないんですよ。主人公は、機械的に殺しているように見えるし、村人たちも、友達を殺すと言う事を、大して怖がっていないというのが、とても違和感がありました。
ルールだから殺すというのでは、戦争と同じでしょ。ルールだから、戦争だから、殺しても良いって理由は無いです。自分の身を守る為に、ギリギリで仕方なく殺すならまだしも、自分たちで向かって行って殺すと言うのは許されないでしょ。こんな映画ばかり作っているから、人を殺す事をゲームくらいにしか思わなくなって、長崎の女子高生みたいな猟奇的な事が出来るようになっちゃうんじゃないかな。
主人公の由佳は、人狼ゲームに参加させられるのが3度目で、もう、人殺しを全然躊躇しないんです。既に殺人鬼ですよ。無表情で殺していく姿は、違和感しか感じられません。今まで、色々な映画で猟奇殺人鬼を観てきましたが、どの殺人にも理由があるんですよ。それなりに、その人物に同化してみると、殺人する意味が解ってくるのですが、今回の由佳は、全く理解が出来ませんでした。ロボット的なんです。人に殺せと言われたら、ハイ、と返事をして殺すような、そんな人物に見えました。
この由佳、ロックをやりたいらしく、何かと言うと、頭を振りながらエアギターでロックを歌うのですが、これが、下手なのよ。何を言っているかもわからないし、音が外れて気持ち悪いんです。顔は、とっても可愛いんだけど、表情が無いし、観ていてとても疲れました。だって、人物に全く感情移入出来ないんですもん。
他の人物たちも、まだ、若手だから、仕方ないのかも知れないけど、学芸会もどきな感じで、もう少し、演技指導とかして貰えなかったの?ただ、叫んで、喚いているようにしか見えなくて、殺される恐怖とか、虚しさとか、哀しみとか、悲しみとかが見えてこなかったんです。もう少し、なんか、やりようが無かったの?
文句ばかりになるので、ここら辺で終わりますが、こういう映画は、15歳以上でも、高校生とかには見せたくないな。人間って、もっと深いものですよ。ルールだからって、人を平然と殺すなんてあり得ないからね。
私は、この映画、お勧め出来ません。ま、公開して初めての水曜でも人がほとんど入っていなかったので、誰も、期待していないのだと思いますが、私も、お勧めしません。面白くないです。ハッキリ言って、お金返して欲しいくらいです。もし、気になったら、お金を捨てるつもりで行ってください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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