「バチカンで逢いましょう」を観てきました。
ストーリーは、
カナダで生活するドイツ人のマルガレーテ(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は夫に先立たれ、長きにわたり暮らしてきた家を離れて長女マリー(アネット・フィラー)一家と暮らすことに。敬虔(けいけん)なカトリック信者の彼女は、以前から楽しみにしていたローマ旅行を心待ちにしていたが、その話はうやむやにされてしまう。結局マルガレーテは手紙を残し、一人でローマへと向かい……。
というお話です。
久々にマリアンネさんを見て、懐かしく思いました。このマルガレーテを演じている女優マリアンネ・ゼーゲフレヒトさんは、あの「バグダッド・カフェ」のジャスミン役の方です。バクダッド・カフェは、ステキな映画でしたよねぇ。今も忘れないし、あの主題歌「コーリング・ユー」は、頭から離れる事はありません。
そんなマリアンネさんが主演している、この映画、面白かったです。年を取っても、まだまだやりたい事があるし、娘が思っているほど、身体も老化してないのよって言う感じで、頑張っちゃうお婆ちゃんの姿が、とても良いです。ヴァチカンで法王様に会いたいし、恋の予感もあるし、昔を思い出してダンスもしちゃうし、レストランでコックもしちゃう、もー、何でも来いって感じで行動するんです。ステキでしょ。
マルガレーテは、夫を亡くし、一人で住むには不便すぎる家から娘の家に引っ越します。娘の家でゆっくり出来るのかと思いきや、老人ホームのパンフレットを渡され、約束していたヴァチカンへの旅行もキャンセルさせられてしまいます。今まで住んでいた家は売られてしまい、行くところの無いマルガレーテは、一人でヴァチカンへ旅立ちます。
ヴァチカンへ行って法王様に許しを貰いに行くのが目的であり、その許しを貰わなければならない罪は、マルガレーテが長い間隠してきた秘密なんです。それは、この映画の重要な部分なので、言いません。映画を観て下さいね。
ローマに着いたマルガレーテは、孫娘マルティナがホームステイしている家を訪ねて行きます。厳格なクリスチャンの家でベビーシッターとして働いていると思ったら、バリバリなヘビメタ男の家に居候と言うか、同棲している事が発覚!マルガレーテは、自分も昔は遊んでいた事を思い出し、面倒な事は言わず、その場を楽しみます。そして、法王様へ会いに行くのですが、簡単には法王様に会えないことが解ります。困っていると、盲人と嘘を付いてマルガレーテを騙した男が、法王と会える策を見つけ、マルガレーテを騙した償いとして一緒に法王に会いに行こうと誘います。
やっと法王に会えるのかと思うのですが、またも問題が起こり法王からの許しは貰えません。偽盲人男のロレンツォは、本当はとても良い人で、マルガレーテをなんとかして法王に会わせようと、色々な手立てを考えてくれるのですが、マルガレーテとすれ違いばかりで、上手く行きません。そんなところに、マルガレーテの苦手な娘マリーが、マルガレーテを連れにローマへやってきます。このまま、ローマ法王に会えずに帰る事になってしまうのか、それとも・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、マルガレーテが中心ですが、その娘マリーの気持ちも、とても良く分かるんです。母親が心配で心配で、母親が楽に暮らせるようにと、老人ホームのパンフレットを見せるんです。自分の家では、狭い部屋しか与えてあげられず、夫も自分も毎日忙しいし、子供たちも騒がしいので、ゆっくりして貰うには、ホームに行って貰う方が良いだろうと思っての事なんです。決して、迷惑だからでは無いんですね。そういう家族の思いが、ちゃんと描かれていて、”親の心子知らず”って事が良く分かります。親子でも夫婦でも、良く話し合うことが大切ですね。
孫娘マルティナも出てくるのですが、母親のマリーとのそりが合わず、母親をウザいと思っています。こちらも”親の心子知らず”なんです。親子3代に渡って、思いが伝わらないもどかしさが何とも言えずの面白いですよ。
私は、この映画、とってもお勧めしたいです。出来れば、ぜひ、女性には観て欲しい。母親との関係、娘との関係、女同士って遠慮とかがあって、あまり話せない事もあると思うんです。でもね、一度、ゆっくり話あってみる事も大切なんだよって思えると思います。一度、メチャクチャになるほど喧嘩をして、解り合う事も、必要なんです。そんな事を教えてくれるお話でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・バチカンで逢いましょう@ぴあ映画生活
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