「サード・パーソン」を観てきました。初日に観ると、700円OFFになるという、Yahooプレミアム会員の特典を使い、お得に観ちゃいました。Yahooプレミアム会員の特典があったり、auのスマートパス会員では、ユナイテッド系の映画館が平日は全て1100円という特典があったり、今、映画を観るにも、色々な特典を使うことが出来て、嬉しいですね。
ストーリーは、
フランス、パリのホテルで執筆中のピュリツァー賞作家マイケル(リーアム・ニーソン)。愛人のアンナ(オリヴィア・ワイルド)にはほかに恋人がいた。イタリア、ローマ。アメリカ人の会社員スコット(エイドリアン・ブロディ)は娘をさらわれたという美しい女に会う。アメリカ、ニューヨーク。元女優のジュリア(ミラ・クニス)は以前夫だったリック(ジェームズ・フランコ)と息子の親権を争い、裁判費用のためにメイドとして働くことにする。
というお話です。
この映画、私、結構、衝撃を受けるラストでした。もちろん、ラストは話せないけど、3つの都市で、3組の男女が繰り広げる、人間の無情や、人間の優しさなど、それぞれ、誰がハッピーエンドで、誰がバッドエンドなのか、それも見どころです。予想を裏切るような内容に、観た後、パワーを吸い取られてしまい、ちょっと、呆然としてしまった私です。
まず、作家のマイケル(リーアム・ニーソン)と、作家志望のアンナ(オリヴィア・ワイルド)の話。マイケルは、パリで執筆中であり、妻とは離れています。マイケルの最初の雰囲気は、どーも、子供が居たのか居るのか、今は会えないような状況で、妻とも、上手く行っているのかどうか、良く分からないように見えました。一人で執筆していると、パリのホテルに、愛人のアンナが訪ねてきます。
愛人のアンナは作家志望で、マイケルに自分の書いた文章を持ってきます。マイケルを愛してはいるけど奥さんが居るし、本気にならないようにしていて、自分は、マイケル以外に恋人を作っているんです。2人は、一見、上手く行っているように見えているのですが、本当のところ、ちょっと良く分かりません。マイケルは、たまに幻の子供の声を聞き、ボーっとするし、妻とも、仲が良いような悪いような、何とも読めないんです。アンナも、マイケルを愛しているように見えて、もう一人の恋人からの電話に出ようか出まいか、悩んでいるようでした。
2人ともが、お互いを牽制しながら、自分だけを見てくれる事を願い、行動しているように見えるんです。でもね、何か不思議な違和感が漂い、それが、何なのか、観ているこちらには解らないんです。でも、最後に近づくにつれ、あれ?、これって、もしかしたら、見ているのとは全く違うのかもっていう内容が見え隠れしてきます。そして、最後の衝撃のラストが待っています。私、驚きました。それは、観て、確認してくださいね。
次に、ローマのビジネスマンのスコット(エイドリアン・ブロディ)と娘を夫にさらわれたという女(モラン・アティアス)。言葉の通じないローマで、ビジネスの商談を済ませ、バーでぬるいビールを飲んでいたスコットは、バーに飛び込んできた移民風の女性に目を止めます。彼女は、娘を夫に連れて行かれ、娘を取り戻す為に、夫との取引きに向かう途中でした。見えているのは、お金持ちのアメリカのビジネスマンと、子供と引き離された可哀想な母親という構図。
でも、話が進んで行くにつれ、スコットの本当の姿が見えてくるんです。そして、娘をさらわれたという女の行動にも疑問が生じてきます。目に見えているものだけを信じていると、どーも、違和感が湧いてきてしまうのですが、何処が、どう違うのかということが、まだまだ解りません。最後までたどり着くと、何が本当で、何が嘘だったのかということが、理解出来てきます。私は、良い解釈をしてみましたけどね。(笑)
最後に、アメリカ・ニューヨークのジュリア(ミラ・クニス)と、元夫のリック(ジェームズ・フランコ)。ジュリアは、親権を夫に取られ、子供に会わせてもらうことも出来ません。何とか、親権を取り戻したいと、裁判をしています。でも、ジュリアは、情緒不安定だし、仕事も無く、裁判費用も工面出来ないかもという状況で、八方塞がりなんです。友人に頼み込み、ホテルのハウスキーパーの仕事を得て、仕事をしながら、裁判の用意をし始めるのですが、どんなに頑張っても、上手く回らず、遅刻をしたり、裁判の打合せ場所が解らなくなったりと、ダメダメなんです。
このジュリアの状態って、結構、身近に起こる事ないですか?一つ、歯車が狂い始めると、何をやっても、上手く回らなくなってくる。挽回しようにも、どうにも動かないんです。こうなったら、あがいても無理。”まな板の上の鯉”だと思って、諦めるしか無いと思うんです。煮るなり焼くなり、どーにでもしろっ!って、胆を据えると、不思議と周りが見えてくるんですよ。でも、このジュリアの場合、子供の事がかかっているから、諦める訳にも行かず、あがくんです。とっても可哀想でした。
でもね、思うんですけど、もし、ダメなら、その時は一度引いて、自分の基礎を固めてから、再度、元夫との話し合いをする方が良いでしょ。自分が安定してなければ、子供にも迷惑がかかるし、もし、新しい母親が出来るようなら、子供の精神面を考えて、一歩引くことも大切なんじゃないかな。少し、大きくなって、子供が自分で考えられるようになったら、子供から母親に会いたいと言うかも知れないしね。一番考えなきゃいけないのは、子供の事でしょ。自分が会いたいと思って、暴走するのは考えて欲しい。母親なら当たり前かも知れないけど、そこを、抑えて、あえて時間を置くとかね。
ジュリアが、子供と会えなくなった理由は、結構、難しい問題があるんだけど、その辺りは、ネタバレになるので、映画を観て、考えて下さいね。ほぉ~と思うと思いますよ。
こんな3つのお話が、3つの都市で動いています。この3人の男女、関係していないようで、そこで繋がっているんだって思うところがあります。でも、途中、都市が違うのに、この話とこの話が繋がっているのかなと思える場面があり、ちょっと混乱しました。白いバラの問題なんですけど、都市が違うので、繋がっているように見せて、同じシチュエーションが、色々な場所で起こっているということを表しているのだろうと理解しました。
もっと、書きたいんだけど、既に、超長くなってしまったので、ここら辺で止めておきます。これ、1度観ただけだと、不完全燃焼するかもしれません。私は、この感想を書きながら、頭の中を整理しました。(笑)時間が取れるなら、2度観て、ラストを知りながら、確認するのも良いかも知れません。私は、この映画、お勧め作品だと思います。もう一度観たいと思っています。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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