「マドモアゼルC ファッションに愛されたミューズ」を観てきました。
ドキュメンタリーなので、内容は、
世界的デザイナーからミューズと称され、ファッションアイコンとして第一線で活躍するカリーヌ・ロワトフェルドは、18歳で業界に入りグッチやイヴ・サンローランのスタイリングを担当。2001年からおよそ10年間フランス版VOGUE誌の編集長を務め、退任後に自らのイニシャルを冠して創刊した新雑誌「CR Fashion Book」の制作過程から完成までの様子に密着する。
というお話です。
美しくて強い女性のドキュメンタリー映画でした。最初は、スタイリング担当だった彼女が、その美への探求心を見いだされ、ヴォーグ誌の編集長を経て、自分の雑誌を作り上げ、グローバルファッションディレクターとして活躍する彼女の、これまでの軌跡を描いていきます。
カリーヌの生き方は、一見、とても華麗で順風満帆に見えるのですが、きっと、その裏で、妬みやしがらみなど、苦労の連続だったのだろうと思います。でも、そんな事を表に出さず、どこまでも美を追って行く彼女の姿は、まるでワルキューレのようで、美しく気高く、どんな汚れも近づかせないような強さがありました。
この映画、感想と言っても、ほとんど無いんですよ。彼女の美しさに完敗し、才能に感嘆し、女性として尊敬し、それ以上の事が無いんですから。観ていて思ったのですが、このカリーヌさんは、自分にとっても厳しいんです。ペタンコ靴を履いて、ジャージで過ごせば楽なのに、いつも身体にフィットしたファッションにピンヒールを履いて、自分を甘やかさないんです。いやぁ、尊敬しますよ。だって、一度、ペタンコ靴や運動靴を履いてしまうと、ヒールを履くのが辛くなってしまいますもんね。この映画を観て、自分も気を付けなくてはイケないと思いました。
身体の線も、楽な洋服ばかり着ていると、気にならなくなり、背中に肉が付いたり、ウエストが太くなったり、足だって、筋肉が無くなり、ボッテリしてきちゃいますよね。気を付けようと思っていても、ついつい甘えてしまいます。だから、ジーンズを履いて、足や腰にそれ以上贅肉が付かないように気を付けているのですが、どうしても、年を取ると、肉が付いてしまいます。困ったもんです。
最近、ポッチャリは可愛いから大丈夫という風潮があるようですが、その可愛いって言葉は、子豚が可愛いということでしょ。やっぱり、豚ちゃんなのよね。子供なら可愛いけど、大人になると、ちょっと問題でしょ。”飛べない豚は、ただの豚だ。”という言葉そのものです。この映画を観ると、カワイイとか言って、ごまかしている日本人女性のバカさ加減が良く分かります。自分を甘やかしている事が、恥ずかしくなってきてしまいました。
女性も、自分の才能を武器に、社会で戦って、誰からも尊敬されるような人間になれるんです。そして、もちろん、女性としての幸せも手に入れることも出来るんです。それは、一重に、彼女の究極の努力の上に成り立っているのだと言う事が解ります。もちろん、彼女は、そんな事、一言も言わないし、素振りも見せませんが、周りの人のインタビューを聞いていると、それが、何となくわかるんです。周りの人にはとても気を使い、誰もが気持ち良く仕事が出来るように、先に先に、動いているんです。もう、頭が下がりますよ。これ程、気が回る女性って、いつ休んでいるのかしら。
こんなカリーヌだから、家族も協力してくれて、活き活きした生活を送れているんだと思いました。母親が、家で暗く、ぼんやりしていたら、子供だって、家に寄り付かなくなるだろうし、夫だって、妻を助けようとしてくれないですよね。何でもいいから、頑張っている姿が、家族を変えて行くんじゃないかなぁ。そんな気持ちになりました。
この映画、女性は、観た方が良いように思いました。私は、お勧め映画です。自分を甘やかすのは簡単ですけど、尊敬出来る女性に近づくには、少しづつでも、自分に厳しくしていくことが、大切なのかなぁと思いました。そして、男性は、努力が見える女性には、優しくしてあげて欲しいな。素晴らしい女性の生き方を、ぜひ、観てきてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・マドモアゼルC ~ファッションに愛されたミューズ~@ぴあ映画生活
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