「エレニの帰郷」エレニという女性の軌跡を追いながら、時代の変化を描いていく。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「エレニの帰郷」を観てきました。


ストーリーは、

20世紀末、チネチッタ撮影所。映画監督のA(ウィレム・デフォー)は両親の人生を映画にしようとしていた。Aの母エレニ(イレーヌ・ジャコブ)は大学生の頃、秘密警察に逮捕され脱走。ギリシャ難民の町で恋人スピロス(ミシェル・ピッコリ)と再会する。しかし、スターリン死去による混乱で、再び逮捕された二人と、エレニの友人でイスラエル難民のヤコブ(ブルーノ・ガンツ)はシベリア送りになってしまう。

というお話です。


エレニ

う~ん、とても美しい映画だとは思いましたが、話が、イマイチ、解りませんでした。話の筋は解るんですけど、ただ、エレニという人が辿った、歴史を描いているだけですよね。確かに、色々な歴史に翻弄されて、影響を受けた人だとは思いますが、それに対して、すごい感動とか、何を考えたとかって、あまりありませんでした。とにかく、申し訳ないけど、眠かったです。途中、ウトウトしちゃったと思います。

エレニは、恋人のスピロスと戦争や動乱の為に何度も引き離され、国を追われ、辛い人生を強いられていたのですが、21世紀を目前とした現在、年を取り、スピロスと穏やかに暮らしていました。最後に、一度、故郷のギリシアへ戻りたいと思い、ドイツにいる息子の元を訪れてきます。そして、エレニがシベリアに居た時に世話になったヤコブも、ドイツに住んでいるので、2人を訪ねてきます。

エレニ

久しぶりに集まった3人は、その辛かった20世紀の歴史を思い出し、静かに抱擁しあいます。エレニは、スピロスを何があっても愛していて、ヤコブは、そんなエレニを愛して支えてきました。年を取った今も、ヤコブはエレニを愛していたし、スピロスもエレニを愛していました。3人は、その運命を絡め合いながら、その人生を歩いてきたんです。

”A”と呼ばれる映画監督は、母エレニの人生を映像として描こうとしながら、同じ名前の娘の人生をないがしろにしてしまっていて、心を病んでしまった娘を助ける事が出来ません。色々と手を尽くすのですが、最後に娘の手を取ったのは誰だったのか、それは映画を観て下さいね。

エレニ

なんか、色々な話が、ブツブツと繋がってくるので、上手く感想もまとまらないんです。雰囲気だけは、とっても良いし、映像も美しいのは解るんだけど、映画として、とっても観にくいんです。なんか、レビューとかを見ると、称賛している内容ばかりなのに、何故か、誰も、内容に関しての感想や、解説は無いんです。だから、本当のところ、みんな、解ってんのかなぁって思ってしまいました。確かに、有名監督らしいし、映画祭などで評価されているそうですが、一般人が観て、この映画を楽しいと思うかどうかと言うと、難しいんじゃないかなぁと思いました。ぶっちゃけ、一般公開しても、誰も面白いと思わないと思うんです。

エレニ

でも、ちょっと笑える~と思う場所はありましたよ。だってね、エレニを迎えにスピロスがソ連に来た時、路面電車に乗るんですけど、乗っている時に、スターリンが死んで、騒ぎになるのですが、その騒ぎにまみれて、路面電車から、列車に向かえばいいのに、何故か、2人で路面電車の中でヤッてるんですよ。アンタたち、そんなとこでヤッてたら、そりゃ、逮捕されるでしょ。列車に乗ってしまえば、思う存分ヤレたのに、なんで、そんなとこでヤッてんの?今でも、それ、公然わいせつでしょ!ダメダメですよ。もー、ここで、大笑いしてしまいました。何やってんの?(笑) ま、この1回で、息子の”A”が出来たんだから、まぁ、許してあげたいとは思いますけどね。(笑)

エレニ

故郷のギリシャに帰る目的だったと思うけど、結局、ギリシャには戻れなかったし、21世紀に行かずに、20世紀に留まってしまったエレニ。彼女自信が、20世紀の象徴であり、21世紀を生きるのは、新しいエレニだったという結論が私の中で出てしまいましたが、全く違う事が描かれていたのかな。

ゴメンナサイ。私、あまりこの映画、理解出来なかったので、良い感想が書けません。雰囲気が良いことや、映像が美しいことは認めますが、この映画の良さが解りません。私は、やっぱり、映画のマニアとか、玄人にはなれないのかも知れません。どうしても、映画は楽しむためのエンターテインメントだと思ってしまう。芸術にはなり得ないと思ってしまうんです。スミマセン。

エレニ

という訳で、私は、この映画、あまりお勧めが出来ません。映画のマニアの方や、玄人の方には、喜ばれる映画なのかも知れません。でも、私のような、映画を楽しむ為の人にとって、この映画は、楽しめません。気になったら、観てみて下さいね。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




エレニの帰郷@ぴあ映画生活



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