「SPEC 結」の漸と爻の篇を、今日観てきました。漸の篇は2回目、爻の篇は3回目です。今回は、爻の篇を先に観てみました。
もう、そろそろネタバレをしてみても良いかなぁと思って、今回は、ネタバレしてしまいますね。だって、ネタバレしないと、色々、細かい事を書けないんですもん。だから、観ていない人は、ここから後は、観てからにしてくださいね。(笑)
全部を観てみると、最初に湯田が、当麻の家に来た時に話していた平行宇宙の話。ここで、既に、当麻が、先住民が居たとする次元を自分と共に消し、現在次元を平和な次元と重ねて、何事も無かったように作り変えた仕組みが説明されているんですね。パラレルワールドを合成して、誰も気が付かないけど、地層に残っているというところで、これが説明されているんです。爻を観てから、漸を観るととっても解りやすかったです。
左手で黄泉の国から死者を呼び出し、右手で平行宇宙を重ね合わせられるって、一人で宇宙を手にしているようなもんですよね。ガイアより強そうなんだけど。(笑)だって、平行宇宙があるという前提なら、ガイアも、その宇宙ごとにある訳でしょ。人間のみ、平行宇宙がある訳では無く、ガイアも意思を持っているなら、”我思う故に我あり”だから、ガイアの考えるだけ、平行宇宙があり、ガイアも存在するということになるから、都合の良いガイアの意思を当麻の世界と重ね合わせれば、無理をしているガイアと別れられて、滅亡の時は来ない事になると思うんだけどね。わざわざ、性格の悪いガイアの世界に暮らす事ないじゃん。人間を温かく受け入れてくれているガイアに来てもらえば良いよね。で、もし、ガイアが死ぬ時は、人間も死ぬってことで、諦めれば良いんじゃないの?

”神の左手悪魔の右手”という、楳図かずお先生の漫画があるのですが、これと似てるなって思いました。左手は、黄泉の国で苦しんでいる人を引っ張って実体化させるって、恐いけど、魂を助けている気がして、左手のスペックは、それほど悪いことをしているのではないのかなって思いました。だから、神の左手。反対に、右手は、先住民を倒すために戦える手段を持っていたとして、闘いの右手=悪魔の右手だったのかもしれないなぁなんて思ったりして。
スペックですが、これ「ケイゾク」の10年後の設定ですよね。だから、野々村係長が繋がっていて、ドラマの中で、真山さんが殉職したとか、柴田さんが官僚になっているらしいとか、話が出てきます。まぁ、この2人は、スペックにはほとんど関係ないと思うのですが、朝倉という、ケイゾクの悪役だった人が、スペックの重要な役に付いているようなんです。
この朝倉、ラストで、話声だけ聞こえる男女の男性が朝倉ですよね。この声を聞いて、もしかして、朝倉は、ガイアと呼ばれるものの一部なのではないかと思いました。ガイアの意思の一つなのかなって。もちろん、女性の方も、ガイアの一部であり、ガイアとは、沢山の意思の複合体なのかも知れないと考えました。手塚治虫さんの火の鳥と一緒ですね。ガイア=火の鳥。沢山の魂の複合体=コスモゾーン。
この男性と女性の声。井上さんと田島さんでしたね。そうです、あのハーロックとエメラルダスの声ですよ。うーん、ハーロックとエメラルダスは、ガイアの一部になっていたんですねぇ~。(笑)
あと、気になったのは、みやびちゃんが、結の漸の篇の最初の場面で、野々村係長からの手紙を読んでいますよね。あの背景は、全てが滅亡してしまった世界の風景で、何故、あの場面で、みやびちゃんが生きているのかというのが気になってきます。当麻が、平行宇宙を重ね合わせたので、世界は壊れなかったことになっているはずでしょ。もし、壊れた世界を写していたとするなら、みやびちゃんが生きているのが不思議なのよね。生きているなら壊れていない世界だし、壊れた世界なら人間は生きていないハズなのに。ということは、みやびちゃんは、そういう力の及ばない存在=ガイアの一部?と考えられるのかしら。

平行宇宙を重ねた後、当麻が空を飛んでいるのは、時間も空間も飛び越えた、永遠の存在になってしまったからと考えました。沢山のパラレルワールドが球体の上の桝目の交点と考えるなら、球体の中心から、どの交点にもアクセス出来るような状態なのかなと思います。だから、既に起こった出来事の場所にも、現在の場所にもアクセスしてきている。そして、瀬文に捕まえられたということかなと思います。でも、当麻は違う空間に居るので、一瞬、手を握り合えたように感じたとしても、また、直ぐに離れて行ってしまうだろうと思います。だけど、瀬文は、いつも近くに当麻を感じているのかも。空間は違うけど、惹かれあう2人は、いつも近くに居るのだと思います。
何故、平行宇宙を重ねたのに、瀬文は、当麻の事を忘れていないのかということですが、それは、当麻の意思なんじゃないかな。自分を忘れないように、瀬文の意識だけ、他の平行宇宙と重ねなかったんだと思います。それが、当麻の愛だったんだと思いたい。愛していたからこそ、私を忘れないで欲しい、私と一緒に戦った事を覚えていて欲しいという強い意志が、瀬文の意識をそのままにしたように思います。

ああー、まだまだ、解決していない、モヤモヤ感が残っているので、また、SPECを観に行ってこなくちゃ。やっぱり、漸と爻を続けて観ると、解りやすいよねぇ。でも、上映回が減っているから、観るのが大変です。(笑) でもでも、好きだから、また観ちゃいます。今度こそ、最終考察したいなぁ。でも、この話は、解決なんてしないよね。きっと・・・。
とりあえず、また、観に行ってきますが、皆さんも、違う解釈があったら教えてください。難しいんだもん。おねがいしますね。
お待ちしています。
- ケイゾク DVDコンプリートBOX/キングレコード
- ¥26,040
- Amazon.co.jp
- ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer [DVD]/キングレコード
- ¥4,935
- Amazon.co.jp
- ケイゾク 特別編 PHANTOM ディレクターズカット.ver / 死を契約する呪いの樹 [DVD]/TBS
- ¥3,990
- Amazon.co.jp
- 劇場版SPEC~結~漸ノ篇 (角川文庫)/角川書店
- ¥462
- Amazon.co.jp
- 劇場版SPEC~結~爻ノ篇 (角川文庫)/角川書店
- ¥462
- Amazon.co.jp