「僕が星になるまえに」を観てきました。
ストーリーは、
29歳の誕生日を迎えたばかりの青年ジェームズ(ベネディクト・カンバーバッチ)は、末期ガンを患い余命いくばくもない。彼に「世界で一番好きな場所」に連れて行ってほしいと頼まれた3人の親友たちは、体の自由が利かなくなっているジェームズをカートに乗せて旅立つが、旅は思いがけないトラブルの連続だった。やがて目的地を目前にジェームズの病状が悪くなり……。
というお話です。
もし、自分の友達が、死に直面していたら、何がしてあげられるんだろうと、本当に思いました。ベッドで寝たきりなら仕方ないけど、まだ、ギリギリ動ける状態で、後、何か月、何週間の命と言われていたら、やってあげられることをしてあげたいと思うのは当たり前だと思うんです。でもね、今まで、元気だった友達が、いきなり、ボロボロになっていて、苦しんでいるという姿を見るのは辛いし、見たくないという気持ちもあったりして、どうしたら良いんだろうって思ってしまいます。
反対に、自分がガンなどになって、後、少しの命と解ったらどうするかしら。薬で痛みを抑えて、死が迎えに来るのを待つのはイヤだなぁ。「母の身じまい」という映画のように、自分で死を決めたいと思いますが、今の日本では難しいのかな。死ぬのを手伝って貰ったら、犯罪になっちゃうもんね。自分で、何とか、事故死に見せかけて死ぬしかないのかも知れませんね。もし、自殺と解ったら、家族が悲しがるだろうし、事故なら問題ないだろうから。出来るだけ、迷惑をかけないで、早めに死んでしまいたい。
ジェームズは末期ガンで、彼の望みを叶えるべく、旅に出る事になるのですが、彼を連れて行く3人の友人たちも、それぞれに問題を抱えていて、旅の時々に、その問題が浮かび上がってくるんです。これから死にゆくジェームズと、問題を抱え、未来が見えなくなっている3人。既に、身体があまり動かず、カートで運ばれる状態のジェームズを3人で運びながら、少しづつ、3人の心はほぐれて行きます。
途中、喧嘩やらなんやら、色々な問題が起こるんですけど、結構、笑えたりして、良かったですよ。ずーっとお涙ちょうだいだと、イヤになっちゃうけど、そういう映画では無かったので、楽しめました。バラファンドル湾ってところに向かっているんだけど、ここが、超僻地で、行くのが大変なんですよ。なんでそんなとこ選んだのよって思うけど、仕方ないわね。私が友達なら、ヘリコプターを頼んで、連れて行ってもらうけどなぁ。僻地過ぎるし、身体を考えたら、ムリでしょ。ジェームズったら、もうちょっと、友達の大変さを解ってあげようね。(笑)ま、色々理由があって、どうしてもそこに向かいたかったんだけどね。
生きていると、本当に、色々な問題が出てきて、死んでしまいたいと思う事もあると思います。でもね、生きていてこそ、色々考えられるし、もしかしたら逆転して、すごく幸せになるかも知れない。神様は、いつもプラスマイナス0にしてくれるから、辛い事を潜り抜けたら、必ず良い事が巡ってくると思って、生きて行きましょう。生きたくても生きられない人がいるのだから、生きられるなら、希望を持って生きて行きたいし、ネガティブにならずに、ポジティブな考え方をするように心がけたら、少しは、人に対する思いやりも持てるだろうし、苦しんでいる友達の助けが出来るようになるかも知れません。
このジェームズは、本当に、幸せな人間だと思うのですが、友達が3人で自分を理想の場所まで連れて行ってくれるなんて、そんな幸せな事、無いですよね。普通は、仕事があるからとか、自分の用事があるからとか言われて、そんなところまで、付き合ってくれる友達なんて、ほとんど居ないと思います。ジェームズは、人望が厚かったんでしょうね。友達思いの人間だったのでしょう。だから、3人とも付き合ってくれたのだと思います。こういう時に、自分のしてきた事が判りますよね。
目的地にたどり着いた彼らは、何を見たのか、そして、何を願うのか。最後は、映画を観て下さいね。私は、結構、うるうる来ました。友達たちの気持ちも解るし、ジェームズの気持ちも解るので、本当に、何も言えないと言うのが本音です。ステキなラストでした。
私は、お勧めしても良いかなと思います。でも、単館系の映画が好きで、淡々とロードムービーを観ていても大丈夫な方の方が良いかな。派手な話では無いので、そこら辺をわかって、観に行ってください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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