「マリリン・モンロー 瞳の中の秘密」の試写会に連れて行ってもらいました。
ドキュメンタリーの内容は、
1950年代、マリリン・モンローは『ナイアガラ』や『紳士は金髪がお好き』などのヒット作に出演し、女優として一気にトップスターの一員となる。彼女はセックスシンボルの座にとどまることなく正統派女優を目指し、1955年にはニューヨークに移住。アクターズスタジオのクラスに通い、『ゴッドファーザーPART II』でアカデミー賞にノミネートされたリー・ストラスバーグの演技指導も受ける。
というお話です。
私、マリリン・モンローの出ている映画って、観た事が無いのですが、こんなに魅力的な女性だったんですね。観ておけば良かった。これから探して、観てから、またこの映画を観たいなぁって思いました。そうすると、映画の中の表情がどうしてそういう顔なのかとかが解るような気がして、なんだか、今更ながら、マリリンに興味がすごく湧いてきました。
マリリンという女性は、最初からスターだった訳では無く、努力に努力を重ね、芸能界ですから、身体も使って、どんどんのし上がって行った女性です。マリリンは、女を使ってのし上がって行くという自分を恥じる事は無く、反対に、それを売りにするくらいの気持ちで、有名になって行きました。それって、素晴らしい事だと思うんです。何を売りにしたって、自分は自分。トップに登ってしまえば、勝ちなんです。現代も、それくらいの根性がある女性が居て欲しいよね。
スターになったマリリンですが、セクシーアイコンとしてしか周りに見て貰えずに、とても悩みます。確かに彼女はセクシーですが、演技もアクターズスタジオで指導を受けて、他の役者に負けないような演技も身に着けていたんですけど、彼女のセクシーっぽい姿ばかりを見ていて、本当の彼女の実力を見ようとしていなかったんです。どんなに頑張ろうと、彼女はセックスシンボルでしかない。頭の悪い、胸の大きい女としか見て貰えず、段々と、身体と精神のバランスを崩していきます。
彼女の人生には、3人の男性との結婚があります。最初の結婚は、ハリウッドに出てくる前の、田舎で結婚した夫。彼は、マリリンがモデルという仕事をすることを良く思わず、4年で離婚となる。ハリウッドに来て、有名になった彼女が出会ったのが野球選手のジョー。野球選手と女優との常識のギャップは大きく、彼女がセックスシンボルとして取り上げられる事にガマンが出来なくなったジョーとは、9か月で離婚となります。

そして最後の結婚は、アーサー・ミラー。アーサー・ミラーは、マリリンを自分が有名となる道具としか見ていなかったのではないかと思えました。アーサーが一番愛しているのは自分であり、マリリンでは無かったんです。そんなアーサーの心に気が付いたマリリンは、精神を病み始めます。映画を観ていて思ったんですけど、もし、マリリンがアーサー・ミラーと結婚をしなければ、死ぬ事も無かったのではないかと思います。アーサーのようにナルシストの小説家には、全く自立をしている女性か、ただ付き従う女性のみしか一緒に居られないと思います。マリリンのように、愛に飢えていた女性は、アーサーと一緒に居ると、余計に孤独を感じたのではないでしょうか。酷い男に引っかかったもんです。本当に可哀想でした。
アーサーと別れた後は、噂のケネディと何かあったのかも知れませんが、それは、闇の中です。睡眠薬中毒だという噂ですが、本当のところは解りません。確かに、不眠が続き、悩んでいたとは思いますが、もし、誰かが一緒に付いていてあげられれば、もう少し、精神的に安定して、死に繋がる事にはならなかったのではないかと思います。たくさんの人間に愛されていたけど、彼女を支えて愛してくれる人は居なかったんです。最後の頃は、ジョーが面倒を見てあげていたようで、本当に彼女の支えになれる男性は、ジョーだったのではないかと思いました。
私は、この映画、お勧めしたい映画だと思いました。私は、マリリン・モンローと言う人が、セクシー女優だということは知っていても、出ている映画も観た事が無いし、どんな性格の人物だったのかということは、全く知りませんでした。ただ、噂しか知らずに、見ているようで見ていなかったのだと思います。そんなマリリンを、人間として認識出来た内容だったので、感動でした。ぜひ、マリリンを知っている人も知らない人も、一度、イメージを真っ新にして、彼女を観てみてはいかがでしょうか。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・マリリン・モンロー 瞳の中の秘密@ぴあ映画生活