【演劇】「大江山 鬼伝説」女性だけのミュージカル劇団の舞台を観てみました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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ちょっと前になるのですが、舞台「大江山 鬼伝説」というのを観てきました。横浜で上演されるとのことで、近いし、お話が面白そうだったので、行ってみました。


ストーリーは、

平安時代中期、時の権力者《藤原長道》は次の関白の座を狙い、ライバル《貴子》と権力争いを続けていた。 長道の息子《伊吹丸》と娘の《時姫》は、人の心を失っていく父を悲しげに見つめていた。 《長道》と《貴子》の争いはエスカレートし、《貴子》は《長道》を陥れるため、自分の屋敷に火をつけた鬼たちの中に髪が赤い《伊吹丸》がいたと噂を流す。スキャンダルは出世の妨げになると考えた《長道》は、「伊吹丸はすでに死に、自分の屋敷にいるのは伊吹丸に化けた鬼だ」と証言する。父に裏切られた《伊吹丸》は、屋敷に現れた大江山に住む鬼、《酒呑童子》たちと共に姿をくらます。 そして父への憎しみの心は、彼の姿を本物の鬼の姿へと変えていった…。

というお話です。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-鬼伝説

女性だけのミュージカル劇団でした。私、実は、何も知らずに、友達と行って、入る直前に友達に教えてもらって、ミュージカルなんだっ!女性だけなんだっ!って知りました。(笑)どこまでも、ボンヤリしている私です。(笑)


平安時代のお話で、言い伝えにある”大江山の鬼伝説”を元に、人間が鬼と変わって行く様を、描いていました。藤原長道は、子供たちに「ならぬはならぬ」という教えを説いていました。それは、こうでなければ絶対にいけないと言う意固地な考えは捨てなさいということなんです。何事も、その時々に合わせて、柔軟に対応出来るようにということだと思うのですが、その教えを説いていた長道自身が、権力争いを続けるうちに、柔軟な考えが持てなくなり、地位に固執するようになって行ってしまうということなんです。

今、「八重の桜」で、「ならぬものはならぬのです。」という言葉が良く流れていますが、確かに、変えてはいけない約束とか、曲げられない信念というものは、大切だと思うんです。でも、あまりにそれに固執していると、歴史は変わって行くのだし、常識も変わって行くのです。人は、柔軟に対応する事が出来る動物として神様に作られたのだから、やっぱり、その場その場で、自分で考えて行動しなければね。

ま、そんな訳で、権力に対しての欲で変わってしまった父親に裏切られ、鬼として追放された息子の伊吹丸は、段々と、その憎しみなどから、姿までもが鬼と変わって行ってしまいます。血のつながった親子なのに、どうして憎しみ合わなければならないのか。親子の情は残っているはずなのに、権力闘争の渦に巻き込まれてしまい、その情も薄れてしまう。父と兄の間に挟まれ、妹の時姫は、どちらにも付けずに苦しむことになります。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-鬼伝説

確かに、権力というのはとても魅力的で、お金を手に入れた次には必ず欲しくなるんですよね。その為に、どんどん過激な事をやり始める。もちろん、人殺しだって厭わなくなる。あの「ワ○ミ」の社長を見れば解ると思うけど、えげつない事をやってお金を貯めたら、次には良い人の皮を被って権力を手に入れたでしょ。彼なんて、この典型ですよね。笑ってしまった。

お話としては、とても良く出来ていて、面白く、展開も良かったと思いました。演劇としては、ちょっと、まだ、仲間で作っている劇団って感じでしたが、これを練って行けば、良くなって行きそうな気がしました。あまり日本の歴史の舞台がミュージカルって、観た事が無かったので、最初は違和感がありましたが、観ていたら、段々と、慣れてきました。


ミュージカル劇団なので、音楽も作っている訳で、凄いなって思いました。お話もステキなのに、音楽まで自分たちでオリジナルを作っていて、これからの、この劇団、とても楽しみだなと思います。まだ、小さな舞台で、短期間の上演ですが、頑張って欲しいです。

また、横浜などに遠征してくださるなら、観てみたいかなって思います。
これからの活躍、期待しています。カメ




「大江山 鬼伝説」     http://www.ozmate.net/oni-densetsu.html