先日、「黄金を抱いて翔べ」を観てきました。
ストーリーは、
幸田は大学時代の友人、北川から大阪市の住田銀行本店地下にあるという240億円相当の金塊強奪計画を持ちかけられる。メンバーは他にSEの野田、爆破工作のエキスパートで国家スパイの裏を持つモモ、北川の弟・春樹、元エレベーター技師のじいちゃん。しかし、計画の過程で謎の事件が次々と発生。そこにはお互い知らない、それぞれの過去が複雑に絡み合っていた。そしてついに決行の日、「黄金」に全てを賭けた男たちの運命は…。
というお話です。
説明文には、幸田と北川の関係などが書かれていますが、映画の中では、人の関係や仕事などの情報が一切描かれていません。映画の中で、それぞれのセリフや態度から読み取るしかないので、前もって、チラシや紹介などを読んでいないと、内容を直ぐに理解出来ません。
これ、原作もこんなストーリーなんですかね。何を一番描きたいのか、ちょっと私には、読み取れませんでした。強盗することを描きたいのか、北朝鮮と公安から狙われるスパイを描きたいのか、過激派関係から逃げたいのか、ヤクザ系から逃げたいのか、あまりにも追ってくる人が多くて、重要人物らしき二重スパイとかも出てくるんだけど、それも途中でほっぽってしまい、私は、”おおーい、あの人どーしたの?”とか、ツッコミ入れてしまいましたよ。
申し訳ないけど、映画としてまとまりが無いし、映像にも迫力が無いんです。TVドラマなら良いんだろうけど、せっかく映画で大画面なんだから、アクションサスペンス映画なら、もう少し、画面の強弱があっても良いんじゃないの?私みたいのが偉そうな事言って、申し訳ないけど、映画としては惹き付けられませんでした。
でも、出演者がとても良いので、それだけで持っている映画ですね。とにかく、上手い俳優が固めているので、どんなに内容が良くなくても、彼らの魅力で演技に見入ってしまう。すごいことだけど、こんなに良い俳優が揃っているのに、勿体無い限りです。監督が悪いのか、脚本が悪いのか解りませんが、もう少し、なんとかして欲しかったなぁ。
面白くない訳ではないんだけど、その面白さは、ストーリーが良いとか、構成が良いのではなく、出演者が良いからなんです。演技の上手さで、面白くなっていると思うんです。だから、観ている時点では、面白いと思っているんだけど、観終わって、再度、映画を思い起こすと、何を伝えていたのか解らない、中心が無いんです。だから、後味が悪いの。まぁ、思い起こさなければ良いんですけどね。(笑)
私は、この映画、お薦めするべきか、しないべきか、悩みます。俳優陣は良いし、演技も素晴らしいけど、ストーリーの運びが悪いので、出演者のファンの方や、お気に入りの方には良いと思いますが、映画のストーリーを楽しむ方には、ちょっと残念かもしれません。
妻夫木さん、浅野さん、桐谷くん、溝端くん、チャンミンさん、そして、大御所の西田さん、全員、とってもステキです。それぞれ、特性があって、その立ち振る舞いで、過去も表現していて、良かったですよ。彼らを観る為に、行ってみて下さい。ぜひ、楽しんできてくださいね。
・黄金を抱いて翔べ@ぴあ映画生活
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