今日も、観る映画が無かったので、なんか、涙ぐんでしまったマンガの感想を書こうと思います。
すごく古いマンガで、整理をしていたら出てきたので読んでみました。この作品は、アニメで映画化されたようで、
ストーリーは
どしゃぶりの雨の日、ノイローゼ気味の浪人生・須和野時夫は行き倒れの猫を拾った。時夫のお母さんは、ちょっと触れただけで硬直状態になり熱が出るほどの猫嫌い。しかし、時夫のノイローゼが治るのならと、必死の覚悟で飼うことを許してくれる。チビ猫は、人間には二通りあると思っていた。一つは人間の赤ん坊からおとなになる場合。もう一つは、猫がある時変身して人間になる場合と。そして自分はいつか人間になって時夫の恋人になると夢みていたのだ。
というお話です。
データを見たら、1984年にアニメ映画化されたようで、DVDを観てみたいなと思いました。今回は、連載された「綿の国星」を読んだのではなく、「大島弓子セレクション」という本に入っていた短編の「綿の国星」を読みました。この本、「グーグーだって猫である」という映画が公開された時に、本屋に大島さん特集として並んでいたので購入しました。
久々に読んでみたのですが、主人公のチビは、猫なのにかわいい女の子として描かれているんです。このチビ猫が、ある男の子に拾われて、その家でお世話になるのですが、その家のお母さんが猫アレルギー。猫に触れないという状態なのですが、チビの方は、そんな事解りませんよね。普通に近づいていくのですが、大声を出されたりして、「どうしてお母さんは騒ぐのかな?」って不思議に思うんです。
これって、ペットは、結構、思っているんじゃないかなぁ。お漏らししちゃったり、水を被っちゃったりすると、ついつい、飼い主のこちらは、”キャ~!!”とか叫んでしまいますよね。でも、彼女たちには、なんで飼い主が騒いでいるのか、まったく理解出来ない。そりゃ、彼女たちには、別に驚くことでもなんでもない、”あ、出ちゃった。”とか”あ、濡れちゃった。”って思うだけで、騒ぐような事じゃないからです。
なんだか、そういうペットの気持ちと飼い主の気持ちのすれ違いと言うか、こんな風に思っているんだろうなっていうのが、すごく伝わってきて、またもペットが超愛おしく感じてきました。マンガのチビも、飼い主の時夫と自分はきっと両思いになれると思って、人間になれるのを夢見ています。時夫は大きいし、自分と同じ種類じゃないっていう事は理解しているんですよね。人間と猫って違うんだっていう認識はあるんです。我が家のフェレットは、私を同族と見なして、対等に接してきますけどね。(笑)
猫は、野良にもなれるし、自由に暮らすことも出来るけど、でも、やっぱり愛されることも好きなんですよね。愛されたいんです。ラフィエルという野良の美しい猫が出てくるんですけど、本当は寂しくて、チビに一緒に居て欲しいって思っているんです。でも、チビが時夫を思う気持ちを解って、チビの前から姿を消すんです。でもね、きっとラフィエルも、愛してくれる人が欲しかったんじゃないかな。無条件に愛を与えてくれる人を求めているんです。これは、子供と一緒。子供だって、無条件で愛してくれる親をとても愛しているんです。
このお話は、愛のお話。相手が人間でも動物でも、愛されることのしあわせ、愛する事のしあわせを、お互いに感じるということがとても伝わってきます。愛は、無垢であることが大切ですよね。それは、生きているものに与えられた、素晴らしい感情です。人間同士だと、無垢な愛は難しい事もあるけど、動物に対しては、本当に愛してあげて欲しい。彼らも、きっと、それ以上に人間を愛してくれます。
綿の国星 [DVD]/コロムビアミュージックエンタテインメント
- ¥4,935
- Amazon.co.jp
私、このマンガ、すごくお薦めなんです。アニメ映画も探して、観てみたいな。今もレンタルとかってあるのかしら。古いから、難しいのかなぁ。この原作マンガ、連載したようで、1~4巻で出ているようです。今度、そちらも購入してみようと思います。
-
- の国星 漫画文庫 全4巻 完結セット (白泉社文庫)/白泉社
- ¥2,329
- Amazon.co.jp
- の国星 漫画文庫 全4巻 完結セット (白泉社文庫)/白泉社
- 大島弓子セレクション セブンストーリーズ/角川グループパブリッシング
- ¥966
- Amazon.co.jp