「ポテチ」 シンプルなストーリーの中に、人間の温かい思いやりが見えてくる。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

今日は、「ポテチ」の舞台挨拶付き試写会に行ってきました。この映画、観たいな~って思っていたら、お友達から試写会のお誘いがあり、飛びついて連れて行っていただきました。ありがとう~!!ラブラブ


ストーリーは、

宮城県仙台市、生まれた年も日にちも一緒の2人は成長した後、片方はプロ野球の人気選手、もう片方は空き巣というまったく異なる人生を歩んでいた。ある日、空き巣をなりわいとする今村(濱田岳)が恋人の若葉(木村文乃)と共に、地元のプロ野球選手(阿部亮平)の家に盗みに入っるが、今村は一向に仕事を開始するそぶりを見せない。すると部屋に女性から電話がかかってきて……。
というお話です。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ポテチ2

仙台を舞台にした映画の新作が出来てきました。仙台で先行上映されていて、大盛況だそうですよ。映画としては、ちょっと短めの68分。短い分、いま1つ、寂しいような気がしましたが、ステキな感動作でしたよ。まぁ、伊坂さんの短編を映画化しているので、短くなるのは当たり前なのかなぁ。ストーりーは、とてもシンプルで、解りやすいのですが、出演者の演技によって、すごく温かみが膨らんで、楽しくて、面白くて、でも、ホロッとするような場面もあったりして、良かったです。


主人公の今村は、何故か、空き巣を生業としています。何故、ここで空き巣なのか解りませんが、一度も捕まっていないというのが凄いでしょ。一緒に組んでいる空き巣の同僚が、なんと、○○さんっ!!これ、映画を観て、驚いてくださいね。なんで貴方が出演していて、何で貴方が空き巣なの?っていう人が今村の親分=専務として出てきます。私、噴出してしまいました。何してんの?(笑)

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ポテチ3

今村は、プロ野球選手の尾崎にこだわっていて、なぜ、彼がそれほどに尾崎のファンになったのか、もしかしてファンではなく、何か理由があるのか、途中で、観ているこちらは不思議に思い始めるんです。その謎も、段々と解ってきます。これ、衝撃ですよぉ。


そうそう、今村には、黒澤という頼りにしている先輩がいて、この先輩も空き巣なんですが、ちょっと今村とかとは違うタイプの空き巣なんです。でね、この黒澤が、「オレは人の気持ちが解らない人間なんだ。」っていうセリフがあるんですよ。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ポテチ1

このセリフで私事を思い出したんですが、私、大学の時に、教職の授業で彫塑をやっていて(私は美術専攻でした。)、女性の姿を粘土で捏ねて作ったのですが、完成した時に「私、人間が嫌いなので、難しかったです。」って言ったんです。そうしたら教授が、「これを見て、人間が嫌いとは思えない。苦手と嫌いは違うんだよ。」っておっしゃったんです。私、そこで目のうろこが落ちたような気がしました。私、人と話すのも得意じゃないし、人見知りだし、人と関わるのが下手なんです。でもね、それは人が嫌いという事ではないんですよね。教授が、私の作った像を見て、人の温かさがあるよって言ってくれて、なんか救われたんです。私は、人が好きだったんだなって。好きだけど、口が上手くないから苦手なだけなんです。それからは、人が大好きって思えるようになりました。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ポテチ4

この映画に出てくる黒澤も、人に気持ちが解らないと言いながらも、本当は、とても良く解っているんじゃないかって思えるような行動をするんですよ。とても思いやりがあるんです。人って、自分で思っているほど、ひねくれてなくて、素直なんですよね。ちょっと恥ずかしくて、カッコつけているだけ。本当は、気持ちも解っているし、人が大好きなんです。表現の仕方が解らないだけ。そんな、人の優しさが見える内容でした。

今村と母親の関係もステキなんですけど、とっても仲が良いんです。ベタベタ、頼るだけの親子ではなく、ちゃんとどちらも自立していて、それでいて、相手のことを、とても思っているんです。これこそ、親子って感じでした。この親子関係も良かったです。

そして、今村と若葉は、不思議な出会いをしていて、なんというか、不思議な雰囲気なんです。恋人というには、あまりにもサッパリしている感じなんですが、でも、ピッタリのコンビなんです。そう、恋人というより、コンビなんです。不思議でした。今後、この二人がどう変わっていくのか、楽しみな感じです。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-ポテチ5

なんだか、とっても楽しくて、笑えて、ちょっとジーンとする映画で、私は、気に入りました。でも、映画としては、少し短いような気がしたなぁ。そこら辺がちょっと残念です。もう少し、母親の部分や黒澤の部分を膨らまして、上映時間を長くしていただけたら、映画にもっと入り込めて、今村の気持ちに共感出来た様な気がしました。ま、でも、短い分、映画料金も安いようなので、ぜひ、劇場で楽しんでください。濱田くんの不思議な雰囲気に飲まれますよ。(笑)。カメ


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