フランス映画祭3作目は、「セヴァンの地球のなおし方」です。
セヴァン・スズキさんというのは、1992年の地球サミットで、地球を壊さないでくださいという伝説のスピーチを行なった少女です。あれから19年、セヴァンさんも子供を持つ親になり、今も地球の事を心配しています。そんな彼女を軸に、今、この地球がどのような状態なのかを伝えてくれる映画です。
監督は、ジャン=ポール・ジョーさんで、「未来の食卓」の監督です。その未来の食卓の続編となりうる今回の作品では、地球を助けようと活動している人を追いながら、これからどういう方向に私たちが進んでいくべきかということを、美しい映像と恐ろしい映像を交えながら教えてくれています。

この映画を撮影したのは、随分前だと思うのですが(2010年制作になってます。)、既に、原発は危ないということを訴えています。美浜原発などの問題とか、色々取り上げているんですよ。震災での福島原発の事故後に、この映画を日本で公開するというのは、何か、運命のようなものを感じました。
誰もが原発は恐ろしいというのは解っています。でも、誰一人、原発を使わなくてよいような、新しいエネルギーを提示することが出来ていないんですよね。反対するのは、猿でも出来るんです。電気を使って生活しているなら、原発を使わなくてよい為の新しいエネルギー開発を応援する方が先じゃないですか?新しい開発をするんでも、電気は必要です。何をするにも、電気が必要なのだから、今、経済を低下させるような考え方を叫んでいては、新しいエネルギーは開発出来ないと思うんです。先の子供の事を考えるのなら、今、いきなり原発を止めるのではなく、新しいエネルギーを使えるように開発するまで、応援していくのが大人の務めなんじゃないかなって思います。今のところ、天然ガスが一番可能性があるのかな?中国に掘られちゃう前に、日本もガス田を造らないと・・・。(笑)

有機農業をしている方とかのお話もあるのですが、牛に食べさせている飼料が中国製で、その飼料に、大量の農薬などが使われていて、それを食べた牛も汚染され、その牛の糞などを肥料として使っている作物も、せっかく有機農業としてやっているのに、すべて農薬汚染されているという、どうしようもない状態も伝えています。結局は、安い餌を中国から輸入しているがために、有機農業として作って販売され、それを良しとして食している人間がどんどん農薬汚染されていく。全く意味が無い事をやってしまっている状況があります。もう、怖くて何も食べられなくなります。
この映画は、今、本当に観るべき映画だと思いました。この映画を観て、地球の未来を考えて欲しいです。
そして、いつの日か、ちゃんと地球と折り合いをつけて、全ての生き物が共存出来るようになったら、ステキなことでしょうね。その為には、まず、新しいエネルギー開発を進めて、森林伐採などの地球破壊や毒物の垂れ流しを止めなければ。特に、今の中国が、害の元凶状態になっているので、環境のことを考えて欲しいです。
6/25から、アップリンク(渋谷)にて公開しているので、お時間があったら、ぜひ、行ってみてくださいね。