今日は、「マイ・バック・ページ」の試写会に行ってきました。シネマカフェさん開催の試写で、山下監督と長塚圭史さんと山内圭哉さんがいらして、トークショーがありました。
3人とも、随分交流があるようで、話が弾みましたよ。長塚さんって、とても背か高くてカッコイイんですね。山内さんは、いつも演劇によく出ていらして、上手い役者さんだなって思っていて、独特な雰囲気がステキです。監督は、髭を生やしてらして、ちょっと独特な恐さが・・・。(笑)でも、カワイイ方でしたよ。
おじさんトーク(と言っても、私と同じ年代の方々なんだけどね。)全開で、サイコーに面白かったです。山内さん、お話上手いですね。またも、ファンになってしまった。話の内容は、シネマカフェさんの記事を見てくださいね。
ストーリーは、
全共闘運動が最も激しかった1960年代後半、週刊誌編集部で働く記者・沢田(妻夫木 聡)は、理想に燃えながら日々活動家たちの取材を続けていた。ある日、梅山と名乗る男(松山ケンイチ)から接触を受けた沢田は、武装決起するという梅山の言葉を疑いながらも、不思議な親近感と同時代感を覚えてしまう。そして、事件は起きた。「駐屯地で自衛官殺害」のニュースが沢田のもとに届くのだった……。
というお話です。
内容としては、学生運動が盛んだった時代の若者の姿を描いたもので、若い頃って、理想があり、恐い物が無く、自分は人より秀でていると思い込んで、何でも出来ると思ってしまう。私くらいの年齢になると、それが身の程知らずなものだって判るんだけど、20歳前後では、まだまだ見えていないんですよね。そんな事を描いているのではないかと思いました。
結局、学生運動って、何なんですか?説明を聞いても、どーも理解に苦しみます。だって、何一つ、学生運動で変わらなかったんでしょ。カリスマ学生運動議長っていうのが出てくるんだけど、なんだか言っていること理解出来ないし・・・。ただ、自分だけ良い思いがしたくて、お金が欲しかったみたいに見えちゃうの。だって、学生運動をしていたような人って、政治家とかになって、お金まみれになっているんでしょ。結局、お金が欲しかっただけじゃん。赤軍とかの荒っぽい人達だって、今、話を聞くと、ただ独裁者になりたかっただけでしょ。やっぱり欲なんですよね。カッコつけたって、ただの強欲としか思えないんですよ。誰か、解りやすく説明して欲しいなぁ。
そんな学生運動が盛んな頃に、ポッと出の梅山(松ケン)っていう革命家が出てきて、沢田(妻夫木くん)という東都新聞記者とその周りの人を振り回すんです。冷静に観ていると、どう見ても梅山って胡散臭いんですけど、何故か、みんな振り回されて行くんですよね。あの時代だから、そうなのかなぁ。現代に梅山みたいな人が居たら、絶対、変な人って言って、みんな遠巻きにして覗いていると思うんだけど・・・。あ、でも、松ケンは好きよ。松ケンは。
この映画にも名前が出てくるんですけど、三島由紀夫、私、大好きなんです。「金閣寺」とかの真面目な小説も好きだけど、「不道徳教育講座」っていう面白い本も出ていて、私、この面白い方が大好きなんですね。三島由紀夫って、超頭が良かったんだろうなって思います。そして、自分の思ったことを貫いて、自分の結末は自分で着けた、素晴らしい人です。その三島を理想として語る人間が、いい加減な革命なんてやって欲しくないですね。やるなら徹底的にやって欲しい。三島が化けて出てきて、舐めたことしてんじゃねーよって怒りにくると思う。出来たら、ぜひ、「不道徳教育講座」読んでみてください。「らしい」と「くさい」という項目があって、このページをこの映画に出てくるキャラクターが読んでいたら、こんな事件は起こらなかっただろうけどね。
この映画、すごく長いので、ちょっと途中でウトウトしてしまいましたが、全体の内容としては、まとまっているし、面白いです。暗くて重い雰囲気が続くので、どうしても、辛くなってウトウトしてしまうのですが、なんとか頑張って最後まで観て下さいね。最後の最後で、すべての事件を洗い流して、人間とはって思える場面があります。ちょっとジーンとしますよ。
ぜひ、観に行ってください。特に、大人が観ると、なんとなく、若い頃の自分を思い出すのではないかと思います。若い人は、この映画を観て、今の自分が、意味も無く背伸びをして無駄なことをやっているのではないかと、一度、立ち止まって考えられるのではないかと思います。突っ張って背伸びをしていると、必ず苦しくなりますよ。最初から、先輩に教えてもらって近道をする方が、自分の能力は高まります。だって、先輩に教われる分、時間短縮出来て、新しい事を考えられるんですから。頭を下げられる人間は、必ず上に上がって行けます。但し、振りはダメですよ。(笑)![]()
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