今日は、「127時間」の試写会に行ってきました。![]()
もー、凄い映画でした。ああー、興奮しちゃってるけど、とりあえず、
ストーリーは、
2003年4月25日金曜日。いつものように行き先を誰にも告げず、休日はクライマーとして人生を謳歌しているアーロン。今回の目的地はブルー・ジョン・キャニオン。土曜日の朝、車からMTBを取り出し渓谷へ向かった。途中、道に迷った二人の女性を秘密の場所へと案内し、彼女たちと別れた後、落石事故に見舞われ、右腕を断崖に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまう。助けを呼ぶ術もなく5日間が過ぎ、命も尽き果てようというとき、アーロンは自身にある決断を下す。
というお話です。
最初は、普通の男性が、普通に山登りしに行っているんですよ。ロッククライミングして、人と出会って、自然っていいな~みたいな感じなんです。それが、落石事故で一転。いきなりテンポが変わります。で、凄いんですよ。テンポが変わったところが、本当の映画の始まりなの。そこでタイトルが流れるんです。だから、それまでのスローな幸せな暮らしの映像は、全部前置きなの。驚きました。
落石で手を挟まれて、抜けなくなっちゃうんです。なんか、簡単に抜けそうなのに、どーしても抜けないのよ、これが。なんで、なんで、マジ抜けないの?って思って、観ているこちらも、ああしたら良いんじゃないのとか、こうしたらいいんじゃないのって心の中でアドバイスするんだけど、どーしても抜けないの。彼も、出来る限りの事、すべてやるんですよ。でも、ダメなの・・・。で、どうなるのかって言うのは、映画館で確認してくださいね。これは、言えない・・・。
とにかく、観ていて、喉が渇きます。だって、周りは岩と砂だらけで、蟻さんとトカゲさんと鳥しか居ないんです。たまに、上の方を、ヤギみたいなのが走ってたかな?そんな場所で、動けないなんて、超辛い・・・。観ているこちらも、喉が渇く渇く・・・。夜は寒いし、昼は暑い。もう、頭もボーっとしてきて、家族や恋人が見えたり、喉が渇くから水やビールも見えちゃったりして、危ない状況にどんどん陥ります。命が危なくなると、走馬灯のように過去のことが思い浮かんで、悔やむんですよね・・・。これ、解るよなぁ・・・。辛い・・・。
この映画、切り替えがとっても上手いんです。映画が始まって、日常の風景と、休日のレジャーの風景を画面を三ツ割にして、上手く組み合わせ、その動きの違いとか、テンポの違いを表現することにより、蟻のように集団で働いている個々で無い人間と、一人で山を疾走するただ一人の人間との違いを描いています。集団と個の違い。機械的なものと、自然の物。太陽の光と人口の光。全てを美しく対比させています。これは、ある意味、シンメトリーではないかと思います。映像の編集がとても上手いです。
蟻が、個を象徴するものとして、良く出てきます。社会の中の一つの歯車として生きている人間と、山に一人で取り残されてしまった人間。たかが1匹の蟻だけど、一つの命。山の中で、1匹死のうが誰も気が付かない。でも社会の中では、その1匹に関わっている人間がたくさんいる。映像の対比も面白くて素晴らしいんだけど、内容の描き方も、上手く対比させることで、全て描いてしまうのではなく、観ている人間に考えさせるという手法で、とても上手いと思いました。
ハッキリ言って、超痛い場面があります。観ていて、ギャ~!!って叫びそうになってしまいました。でも、とても重要な場面なので、観ないわけにいかないし、辛かった・・・。もし、痛いのダメな方はその場面だけ目を瞑ってくださいね。マジ、辛いです。
最後、すごい感動しました。なんだか、涙が出てきてしまって・・・。人間の生きる力って、素晴らしい。やっぱり未来を見て、命ある限り全力で生きることがどんなに素晴らしいのかって言う事が、伝わってきました。私、実は、アカデミー賞にノミネートされる映画だし、途中眠くなる場面とかあるかなって思っていたのですが、全然違って、すごいストレスとすごい感動を与えてくれる映画です。本当に面白い映画って、こういう事じゃないのかな。
エンディング前に、実際のアーロンさんが出てきます。結構、イケメンのおにーさんで、この人が本当にこんな事をやってのけたんだって思って驚きました。ステキな人ですよ。お楽しみに。
私は、この映画、すごいお薦めしたいと思います。ぜひ、公開されたら観に行ってみてください。ストーリーだけじゃなく、映像の美しさや、人間や社会の2面性を感じて、楽しんできて下さい。感動しますよ。![]()
・127時間@ぴあ映画生活
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