「星を追う子ども」 神の住む国アガルタとは、天国なのか地獄なのか・・・。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

今日は、新海誠監督の新作「星を追う子ども」の試写会に行ってきました。流れ星


ストーリーは、

父親の形見の鉱石ラジオから流れる不思議な音楽に耳を傾けながら、思いをはせるアスナ。孤独な毎日を送るアスナは、ある少年と再会するための旅に出ることにする。それはアスナにとって、世界の冷酷さと美しさ、そして別れを知るための冒険の旅となる。

というお話です。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-子ども2

子どもの成長ストーリーと、人間が死というものにぶち当たったとき、それを納得して受け入れることが出来るのか、それとも・・・という話です。もちろん、死というものを描くのですから、命の大切さも、ビシッと伝えています。だけど、考えは人それぞれ。生きている人間を優先するのか、死んでしまった愛する人を優先するのかは、それぞれの考え方にゆだねられます。どちらを取っても、正しいし、間違っているんです。諦めろというのは容易い事ですけど、それを受け入れられない気持ちも解るので、難しいですよね。


アスナという少女は、小さい頃に父親を無くし、母と二人で暮らしているのですが、母親は看護婦で毎日忙しく働いていて、顔を合わす事が少ないんです。そんな彼女は、物分かりの良い、大人びた子で、一見、何があっても大丈夫そうなんですけど、本当は、やっぱり子どもなんです。何でも大人顔負けにやるんですけど、ところどころで見せる子供っぽい仕草や態度が、とてもかわいらしい女の子です。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-子ども4

教師の森崎と一緒に旅を続けるのですが、この森崎というのが、曲者なんですよ。普通の教師かと思えば、どっかの組織に属していたり、そうかと思えば、自分の目的の為だけに動くような人間です。あるときは冷たく、ある時は父親のように、アスカといっしょに難関に立ち向かいます。監督がおっしゃるには、この森崎という人間は、大人の代表のような感じで、子どもから観ると、何を考えているか解らないという人物だそうです。優しかったり恐かったり、子どもには、こんな風に見えているのだということを描きたかったとおっしゃっていました。

そんな二人の旅に、謎の少年シンが絡んできます。このシンについての詳しい説明は、映画を観てね。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-子ども6

アガルタという神が住む地底の国に行くのですが、アガルタは別名シャンバラ。神が住む国ということは、天国か地獄です。その国の入り口には、門番が居て、侵入するものを排除していました。地底の国には、地底人が住んでいて、彼らの繁栄の時期は終わり、衰退の一途を辿っています。とても不思議な国なのですが、神が住んでいるなら、どうして地底人を助けようとしないのか。地底人も、衰退してしまうならば、地上の人間と交わる道を模索すれば良いのに、一切受け入れないし、なんだか、ちょっと地底人達の生きている意味が解りませんでした。


常識的というか、社会的には、生きている人間が大切だし、失ってしまった命は、納得して受け入れるというのが正しいとは分かっています。でも、愛する人が亡くなってしまった時、自分がそれを簡単に受け入れられるとは思えません。いつまでも忘れられないだろうし、何か方法があれば、愛する人を生き返らせたいと思うのは当たり前ではないでしょうか。「鋼の錬金術師」でも描かれていますよね。そんな二つに分かれる考え方を、上手く描いていると思いました。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-子ども3

実は、私、謎がたくさん残ってしまってますが、ネタバレになっちゃうので、書けないなぁ。少し書くと、アスカが持っていた父親の形見の鉱石が、どうして地底の鍵なのか。死んでしまった父親は、地底に関係あるのか。門番は、結局は、味方なのか敵なのか、など、他にもたくさんの謎が残ってしまいました。

この謎を全部描いていたら、時間がいくらあっても足りないんだろうけど、やっぱり知りたいなぁって思いました。出来たら、小説とかで、詳しい説明を入れて書いて欲しいなぁと思います。そうすると、イザナギとイザナミの話などの神話が、どうアガルタと関わっていたのかなども解って、楽しめるのではないかと思います。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-子ども1

あ、ハッキリ行って、私の謎は、蛇足みたいなもんです。映画としては、まとまっていて、命の大切さを解りやすく描いています。でも、この映画は、子どもより、大人が観る映画かな。森崎の考え方や動きは、大人にしか理解出来ないと思うし、アスカの深い気持ちなども、大人なら解ってあげられるけど、子ども同士だと、ちょっと難しいかも知れません。


絵は、とても美しいし、自然の描写が良いです。構図的にも、安定していて、見やすいと思いました。クリーチャーは、ちょっとどこかで見たようなものも多かったかな。巨神兵?が出てましたよね。神の船は、ネコバスっぽかったなぁ。人物は、ジブリっぽかったです。未来少年コナンっぽいと思いました。森崎は、時々、次元やレプカっぽい描写もありました。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-子ども5

私は、アニメ好きの方にはお勧め出来るかなと思いますが、映画好きな方には、どうかなぁ。悩みます。子ども向けではあるかも知れないけど、子どもが見ても、難しいと思います。ネコのミミちゃんは、超かわいいので、楽しみに観てきてください。カメ


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