今日は、「ヒアアフター」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
パリ。ジャーナリストのマリーは、津波にのまれて呼吸停止した時に見た光景が、頭から離れない。あの不思議な映像は何だったのか? ロンドン。少年マーカスは、双子の兄を亡くした悲しみから立ち直れない。兄とはもう二度と会えないのか? サンフランシスコ。かつて霊能力者として知られたジョージは、自分の才能を“呪い”だと嫌悪し、過去を隠して生きている。なぜ自分にだけ、死者の声が聞こえるのか?……互いの問いかけに導かれるようにめぐり会った3人が、最後に見つけたものとは?
というお話です。
3人の主人公が3つの話で進んで行き、交差するというストーリーです。どちらかと言うと、映画をたくさん観ている方向きと言うか、玄人向きかなと思いました。
死後の世界は有るのか無いのか、それはどんなところなのか、誰にも解らないですよね。解らないことは恐いけど、でも、解らないことを追求するよりも、今、自分がここに生きていられる事が幸せな事なのだと思えました。今、精一杯生きていて、隣に好きな人が居る事が、どんなに幸せか。もし、居なくなってしまうことがあっても、必ずどこかで見守っていてくれるし、彼らはそれなりに幸せなのだと思って、今の自分を大切に生きようと思わせるような映画でした。
自分と同じ思いをしている人は居ない、自分は孤独だと思っていた主人公が、自分と同じ体験をした人間を見つけ、自分を理解出来る人間を見つけたときの嬉しさ。手を握りあえる幸せも描いていたと思います。はっきり言って、人に同情などは出来ても、自分が体験していない事は親身になれませんよね。所詮は他人事です。それは、同情されるほうもするほうも判ってしている事で、期待とかは、持ってはいけないと思うんです。でも、何時の日か、自分と同じ苦しみを理解出来る人が目の前に表れて、手を握り合える。ちゃんと巡り合わせで出会えるように決まっている。神様が居るとか居ないとかは関係なく、仕組まれているような気がしました。
霊能力者のジョージ=マット・デイモンの話の中で、嫌な女が出てくるんですよ。霊能力の話を聞いて、”興味がある”と言って、嫌がるジョージに無理やり自分の周りの霊を見させるのですが、常識のある大人ならば、まして仲良くなった友達なら、嫌がることを無理やりやらせたりしないですよね。どんだけ常識がないんじゃ~とムカつきました。死んでしまった遭いたい人が居るのなら別ですが、単に興味があるからなんて、失礼ですよ。私なら、嫌がっている事はやらせないです。何か理由があるから嫌がるんでしょ。人の痛みは解ってあげられなくても、痛いって事は解ってあげられるじゃん。
今までの、イーストウッド監督の”ミリオンダラー・ベイビー”とか”チェンジリング””インビクタス”とは、ちょっと違い、何を訴えたいか、解り難いかもしれないなと思いました。
でも、観た人が、観た人なりに感じれば良いのではないかと思います。私が感じたのは、死んでしまったら違う世界に行ってしまうのだから、その人に執着しないで、新しく”自分”を生きていくという未来を見つめる必要性と、痛みは本人しか解らない、だけど何時の日か、同じ痛みを感じられる人に出会えて、手を握る事が出来るのだという希望を感じました。過去に囚われたり、しがみ付いたりせず、今と未来を見つめて生きていくという、希望に満ちた作品だと思います。
私は、ぜひ、観ていただきたい映画だなと思いました。特に、何か傷みを持ったり、過去の栄光にしがみ付いていたり、先が見えなくなってしまった方に、お薦めしたいな。明日は、新しい友達でも探してみようかなって思えるかも。どこかに旅してみようかとか、サークルに入ってみようかとかね。未来は、自分で探そうね。
・ヒア アフター@ぴあ映画生活
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