「七つの人形の恋物語」 演劇を観る前に原作を読みました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

今日は、もうすぐ観に行く”音楽座”による演劇「七つの人形の恋物語」の原作を読んだので、演劇を観る前に感想を書いておこうと思います。観ちゃうと、印象が変わっちゃうからね。


この”音楽座”さんの演劇、お友達が教えてくれて、面白そうだなぁって思って一緒に行く事にしたのですが、人気なんですね。私、全然知らなくて、チケットを取ろうかと思ったら、結構、売れちゃってて、良い席が無いんですよね~。でも、色々なサイトを観たりして、残った中でも一番良さそうな席をゲット!

いやぁ~、楽しみです。初めて観る劇団なので、期待してます。


ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-7

と言う訳で、原作の感想を。


あらすじは、

田舎町からやってきた、身寄りもなく、ひとりで生きる少女。周囲からはムーシュ(蝿)というあだ名で呼ばれ、蔑まれていた。とりわけ器量が良いというわけでもなく、貧相な身体をしたムーシュは挫折の連続。行くあてもなく、生きる気力を失い、川に身投げしようとするとき、不意に、赤い髪の人形が彼女を呼び止めた。 ムーシュの前に入れ替わり立ち替わり現れる、魅力的な人形たち。やがて彼女は、死のうとしていたことも忘れ、人形たちとの会話に没頭していく。 そんな様子を人形舞台の裏側でじっと見つめる男がいた。その人形遣いの本当の名前は、ミシェル・ペエロ。子供の頃から誰にも愛されたことがなく、優しくされたり親切にされたりしたこともない、天涯孤独の冷酷な男だった。彼女を一座の仲間に入れることにする。 旅から旅の興行暮らしの中、ムーシュは冷血で残忍なキャプテン・コックを恐れながらも、人形たちとの愛情を日ましに深めてゆく。そして・・・。

というお話です。


ポール・ギャリコ作のこの小説は、結構、有名なのかな?

この小説を読んでいて、結構、現代人の現状を表現しているのかなって思いました。自分で自分の事が解かっていないということを、とても上手く表現しているんですよ。


あの、大阪で自分の子供を置き去りにしてしまった母親なんて、ブログでは、子供がすごくかわいいとか書いていたらしいけど、実際は邪魔だと思って置き去りにしてしまった。こういう2面性って、誰でもありますよね。とっても好きなんだけど、でも苛めちゃうって・・・。人間の外見は成長していても、中身は成長していなくて、自分の中の2面性を上手く両立させる事が出来ていないんですよね。このニュースの母親は、人間として許せないけど、でも、誰でも一線を越えてしまうと、こういう事もありえるかも知れない・・・。


最近、そういう大人が増えていて、困ったもんだと思います。ま、私も子供みたいなもんですが、一応、自分の残酷な面も、優しい面も、許容して、理性で抑えたり抑えなかったりしています。


この小説を読んで、人間って、ダメダメだけど、やっぱり愛おしいなぁって思いました。ダメダメだからこそ、面白いし、愛おしいし、人間って良いなぁって、一人より、たくさんの人と関わる方が楽しいなぁって思えました。だって、誰もが素直で嘘をつかなかったら、面白くないでしょ。色々あるから、楽しいんだよね。

そんな気持ちを与えてくれる、面白い、ステキな小説でした。


これが演劇になったら、面白いだろうなぁ。感動して、泣いちゃうかも・・・。

また、演劇を観た後に、感想を書きますね。カメ


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