先日、「シスタースマイル ドミニクの歌」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
1950年代後半のベルギー。誰もが自由を求めていた時代。ジャニーヌは親の望む結婚や家業を継ぐことよりも、シスターになる道を選ぶ。厳格な修道院での生活の中、彼女の音楽の才能に気がついたシスターたちに励まされ、聖ドミニコの教えを歌にした「ドミニク」が誕生。その美しいメロディと歌声が話題となり、ジャニーヌは“謎の歌うシスター”としてレコードデビューを果たし、一躍大スターとなるのだが……。
というお話です。
私、この曲、知らなかったのですが、聞いてみるとなんとなく、どこかで聞いたことがあるような、そんなメロディーの曲でした。どこかでかかっていたのかもしれません。世界的ヒット曲なので、どこでかかっていても、可笑しくないような曲だそうです。そんな曲を歌ったシスターのお話でした。
このシスター=ジャニーヌは、修道院に入る前から、奔放で、はたから見ていても、なんて自分勝手な女性なのだろうと思うほどでした。自分の欲望には決して妥協しない感じなのに、いきなり気分が変わって、すべて捨ててしまう。なんだか、分裂症?って思うほど気分屋で、はっきり言って、イヤな女性でした。
彼女の激しい思いに、周りの色々な人が振り回されるんです。でも、そんな彼女を作ってしまったのは、彼女の母親の教育のせい、母親の性格のせいだったのかもしれません。母親は、娘を愛していると言いながらも、自分のことしか考えていないような人間に見えました。それが、彼女の悲劇につながったのだと思います。
この「ドミニク」という曲が売れて、ジャニーヌは有頂天になってしまいます。どんな人間にも、こういう状態ってあるのでしょうが、ちょっと有名になったり、チヤホヤされたり、名前が売れると、自分はすごい人間だと勘違いしてしまう、そんな人間の弱さとバカさかげんをとても良く描いていて、自分を冷静に見つめる事の大切さを知りました。よく、初心忘れるべからずと言いますが、謙虚さを忘れたら人間ダメになるのだと思います。必ず、自分一人で登ってきたのではなく、誰かが手を貸してくれたからこそ、今の自分があるのだということを忘れてはいけないということです。
1950年代~のお話なので、背景がとてもレトロで、面白いです。車も古いし、洋服や下着も、こんなのを着てたんだって思うようなもので、楽しかったです。TV局や録音スタジオとかも、古くて不思議なものばかりでした。
シスターを演じたセシル・ド・フランス、キレイなんだけど、すごく大柄で、ごっつくて、男のような感じでした。実際の人物も、そうだったのかな?
実在の人物の伝記物なので、淡々と進みます。波が無いフランス映画なので、そういう系が好きな方にはお奨めしますが、ハリウッド系が好きな方は、寝てしまうと思います。私も、途中、ちょこっとウトウトしてしまいました。面白くない訳ではないのですが、主人公のわがままさ加減に腹が立ってしまい、ちょっと私は共感出来ませんでした。この曲を知っている方、この映画で、その曲の歴史を知ってみるのも良いかもしれませんよ。
・シスタースマイル ドミニクの歌@ぴあ映画生活
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