今日の1作目は、”まっさらな光のもとで”でした。心の準備も無く、子供が出来てしまい、色々な決断をひとりでしていく女性のお話です。

ストーリーは、
離婚後は、教師として働き独立して暮らしてきた30代後半のマリア。期せずして妊娠するが、彼氏は出産を望まないので、シングルマザーとして生きていくことを決意する。しかし、妊娠6ヶ月で出産。産まれた子は自力で呼吸も出来ず、保育器の中で育てられる事に。同じ境遇の子供と母親たちが集まる新生児室の白い空間の中で、と閉じこもりがちにまるマリアだが、周りの支えてくれる同僚や夜間学校の生徒たち、同じ悩みを抱える母親たち、隣人などとの交流を深めながら、色々な事を受入れ、我が子を胸に抱ける日が来ることを待ち望む。そして・・・。というお話です。

この映画を観て、”ブラックジャックによろしく”という漫画の事を思い出しました。同じように、新生児室に入れられた子供を描いている話があって、健康に産まれる事が出来なかった子供、そして健康に産んであげられなかった母親は、すごく思い悩むんです。辛いですよね。そんな話にちょっと似ていました。
主役のマリアは、30代後半と言いながら、50代に見えました。(笑) 年代はいくつでも良いのですが、年齢が高いのなら、先のこともちゃんと考えて行動しないとねー。この人、まったく考えも無く、男を引っ掛けて、妊娠しちゃうんですけど、あまりのいい加減さに驚きました。頭悪いんじゃないの?って言いたくなるような女性でしたが、学校の先生なんですよねー。先生と呼ばれる人にマトモな人は少ないから、ま、当たり前か。私も、”先生”と呼ばれると虫唾が走るので、”先生と呼ばれるほど落ちぶれてないよっ!!”って言い返すんですけどね。(-。-;)
で、できちゃったから産むんですけど、なんだかそんないい加減に産むことにしていいの~って感じなんです。だって、タバコはバンバン吸ってる、酒は飲んでるで、そんな身体で子供産んだらマトモにならないんじゃないのかなって言うほどなんですよ。彼氏の子供の横で、タバコふかしてるし、常識がない女性なの。一応、妊娠してからは、タバコは止めるんですけどね。
そんなこともあってか、6ヶ月の早産をしてしまい、子供は瀕死状態。あんたの自業自得だよって言いたいんだけど、子供が収容されている新生児室には、誰が悪いわけではないのに、運が悪くて、早産になってしまったり、障害が出たり、色々な母親と子供がいるんです。どの親も、子供を愛してるけど不安が沢山あって、気持ちの整理が付かないような雰囲気で、色々考えさせられる場面でした。誰にも責任は無いし、何があっても、子供は子供。かわいいんです。私に何も言う権利は無いけど、頑張って欲しいと応援したいと思いました。
年齢をとっても、いつまでも責任感も持たず、いい加減に考えて生きていると、必ず困難にぶつかります。そんな時でも、頑張って生きていこうという映画で、未来が開ける映画でした。
日本での公開は判らないけど、でも、機会があったら、観てみてくださいね。女性は、ちょっと心にチクッと来るかもしれませんよ。
イタリア映画祭