やっと”1Q84”を読み終えました。
やはり、この一言、”村上ワールド、健在です!”が出てしまいますね。
ちゃんと1Q84年12月で終わります。決着が着きます。だから、楽しみに読んでください。
但し、村上ワールドなので、謎は山ほど残ったままです。
平行宇宙がたくさんあり、二つの月があってリトルピープルが居る世界もあり、月が1つの世界もある。青豆と天吾は、その平行宇宙をスライドしてしまうのだが、それには色々な理由があり、必然があったのだということが、段々と解ってきます。でもね、何が必然なのか、どうしてなのかということは、自分で読み込まないと、ちょっと解らないかもしれません。でも、納得出来ると思いますよ。
ただ、考えれば考えるほど、青豆は”1Q84”に高速道路の非常階段から移動してきたのだけど、天吾は、もしかして気がつかなかっただけで、最初から”1Q84”に居たのではないかとか、移動したのなら、もう一人の自分が居るのではないかとか、どんどん考えが進んでしまいます。でも、考えるのも楽しいですよね。
私は、村上さんの作品で、このエンドは、ハッピーエンドなのではないかと思います。未来は分からないけど、でも、長い間追い求めていた自分の理想とする人に出会えるというのは、なんて幸せなことなのだろうと思います。そこにどんな問題があろうとも、どんな苦悩があろうとも、求めていたものを手に入れるというのは、人間の最終目標なのではないかと思うんです。そんな人間の欲望を満足させてくれる作品でした。
私はこの作品、好きです。
はっきり言って、この作品、続きが書けそうな感じですが、私は、ここで終わらせて欲しい。これ以上、知りたくないです。自分で想像したい。自分で想像しながら、ここまでで納得したいんです。
すべては、二人を結びつけるために出来上がった世界なのだと理解してしまうと、それ以外のものは、関係なくなってしまう。そんな感じかなー。
時間を作って、ぜひ、村上ワールドに浸ってくださいね。何事も、マニュアル通りではないんです。2次元の長方形ではなくて、3次元の立方体なんです。そして、次元を超えて行く世界も見つけられるかもしれない。
お楽しみに。
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