今日は、”息もできない”の試写会に行ってきました。東京フィルメックスの最優秀賞だった作品で、ああー、観ておけば良かった~と悲しんでいたら、お友達が誘ってくれたんです。幸せ~!!
ストーリーは、
偶然の出会い、それは最低最悪の出会い。でもそこから運命が動き始めた。「家族」という逃れられないしがらみの中で、生きてきた二人。父への怒りと憎しみを抱いて社会の底辺で生きる取り立て屋の男サンフンと、傷ついた心を隠した勝気な女子高生ヨニ。歳は離れているものの、互いに理由もなく惹かれあった。ある日、漢江の岸辺で、心を傷だらけにした二人の魂は結びつく。それは今まで見えなかった明日へのきっかけになるはずだった。しかし、彼らの思いをよそに運命の歯車が軋みをたてて動き始める・・・。
というお話です。
すごく激しくて、暴力が支配しているような内容なのですが、描いているのは家族のあり方です。家族の絆と、絆があるが故に怒りと憎しみを忘れられないという、深い悲しみと愛を感じました。この映画が、フィルメックスの最優秀賞と観客賞だったのも頷けます。
なんていうのかなー、深いところから主人公が叫んでいるような、そんなイメージがこちらに訴えかけてくるんですよ。現在でも問題となっている家庭内暴力=DVによって、家族がどこまでも辛い思いをするということ、そして、それがどこまでも続いていってしまうということ、そんな悲しい連鎖も描いていました。そんなことがあってはいけないんですけど、現実には起こっている。それを止めたいという愛が伝わってきました。
監督のティーチインがあって、監督がおっしゃっていたのですが、韓国のDV問題は、国からの”こうあるべきだ”という押し付けの政策によって、家族の父親が精神的に圧迫され、耐えられなくなって家族にDVを働いてしまうという事があったように感じている。だから、暴力を振るわれる妻や子供も可哀想だが、父親も可哀想なのだと話されていました。とても考えさせられる考え方です。
今、日本でも、DVは結構問題になっていますよね。色々な理由があると思うけど、好きな人に暴力を振るうって、やっぱり病気なんだと思うんですよ。それは、自分でも判っていて止められないのではないかと思います。もし、そういう自分を見つけたら、ちょっと視点を変えて、ほかの事をやってみたらどうかなぁ。私も、どうしようもなくて、物に当たるとかってありますよ。皿を割ったりすると、それで少し解消したりするし、人に迷惑かけるより、何か解消法を見つけないと、自分を壊すことになっちゃう。
監督&主演のヤンさんです。ちょっと、太ったのかな。
この映画も、ネタバレしたくないけど、結局っていう結末にたどり着きます。でも、希望の光が少しだけど最後に見える映画でした。
現実には、出来れば幸せになりたいですよね。自分を見直そうって考えた映画でした。
とても良い映画です。私は、お勧め出来ると思いました。感動できます。
息もできない Breathless - goo 映画