今日は、”抱擁のかけら”の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
盲目の脚本家のハリー・ケイン=マテオ・ブランコは新聞記事で実業家のエルネストが亡くなった事を知る。その後、エルネストの息子がハリーを訪ね、自分の監督作の脚本をハリーに依頼。それをきっかけに、ハリーは封印していた過去に向き合う。今から14年前、失明する前のハリーは、新進監督マテオとして活躍していた。ある日、マテオはオーディションにやってきた美しい女性レナに心奪われる。しかしレナは、実業家エルネストの愛人だった…。レナは、父親の病気でお金が必要になり、仕方なくエルネストの愛人になったのだった。
というお話です。

愛のお話です。それも、とっても深い愛。
人物の誰もが愛を持っていて、それが成就されなくて、憎しみに変わるという、深い愛と憎しみが光と影のように寄り添って対極にあるということを表現している映画でした。
ハリー=マテオは、盲目になって、静かに暮らしているのですが、あるきっかけで、自分の過去に向き合うことになります。自分の愛していた女性が苦しんでいると知れば、やっぱり助けたいと思いますよね。そんな話の典型だと思うのですが、その愛が、すごく深いんです。時間がたっても、やっぱり彼女を愛している。とっても、女性には、グッとくる感じです。

女性だったら、自分が居なくなってしまっても、やっぱりどこかで自分を愛していて欲しいという贅沢な欲望があると思うんですよね。そんな女性の理想が、この映画の中にあります。
この映画、男性が観たら、どうなのかなぁ。女性の目から観ると、辛い事も多いけど、でも、好きな人にいつまでも思い続けてもらえるというのは、理想なのではないでしょうか。私を忘れないでというのは、何よりも贅沢な欲望ですよね。それが叶えられているこの映画、感動します。
ちょっとゴシックっぽいですけど、でも、私は、素敵だなぁと思いました。マテオとレナの関係、マテオとプロデューサーの女性との関係、そのプロデューサーの息子との関係と、色々な関わりがあるのですが、どれもがステキにまとめられていて、最後に満足できる映画だと思います。

私は、結構、お勧め映画だと思います。字幕の出る位置が、パラバラ変わるのが、ちょっと気になりましたが、でも、楽しめました。大人の映画なので、ステキな相手と観に行ってください。
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