今日は、東京フィルメックスで、”蘇りの血”を観て来ました。
ストーリーは、
闇の世界を司る大王(渋川清彦)の業病を癒やすため、同地に招かれた天才按摩(あんま)のオグリ(中村達也)。だが、オグリの健康な体と忠誠を誓わない態度に腹を立てた大王は、彼を殺してしまう。そんな中、オグリにひそかな思いを寄せるテルテ(草刈麻有)は、彼を現世へよみがえらせるため、地の果てにあるという“蘇生の湯”を目指すが……。
というお話です。
映画の前に、舞台挨拶があり、豊田監督、中村達也さん、草刈麻有さん、渋川清彦さん、マメ山田さんがいらっしゃいました。中村さん、とっても明るい方で、楽しかったです。草刈さんは、本当に可愛くてビックリ。お父さんに似てますね。渋川さんもマメさんも、楽しくお話してくださいました。上映前だったので、内容については話をしなくて、青森の下北半島で撮影をして、10日間(徹夜もあったので、大体2週間)で撮り終えたそうです。すごいですね。イオウの匂いが凄かったとおっしゃっていました。
このお話は、「小栗判官」という伝説上の人物の話がモチーフになっています。浄瑠璃や歌舞伎では、このお話、良く上演されるそうですが、私は、全く知りませんでした。驚いたのは、この話、私のもう一つの家がある藤沢の近くにある遊行寺長生院に残っている伝説だそうで、あの寺がそんなに有名だなんてビックリです。
オグリ役の中村さん、初主演とは思えないほど堂々としていて、かっこよかったです。ドラマーだなぁって思ったのは、按摩役で肩とかを叩いている時の速さが尋常ではなくて、すげっ!と思いました。テルテ役の草刈さんは、本当に清純そうで、穢れている世界に一輪の花という感じでした。とても凛としていて、その存在感も、なかなかのものでした。私のお気に入りは、途中で出てくる板尾さんの役。何の役かは言えませんが、サイコーです。私も、もし、そこに言ったら、板尾さんに案内して欲しいなぁ。ホントに板尾さん、大好きです。
ちょっとグロいところもあるけど、でも、面白い作品だと思いました。これ、笑う映画じゃないのかも知れないけど、私、結構、笑ってしまいました。だって・・・、ああー言えないけど、クライマックスで、その戦いって、ナンなのよって、つい、吹いてしまいました。もー、あれ、絶対笑かそうとしてるでしょ~。もー。
上映後にティーチインがあって、豊田監督が質問に答えてくださいました。モチーフになった”小栗判官”のこととか、二つの頭の元となった話とかをしてくださいました。(原作の作者、忘れてしまいました。)自分の復活と映画の復活をかけてたみたいで、ちょっとみんな、クスクスって笑っていました。
内緒の話で、実は、豊田監督で”武蔵”を藤原くん主演で、すごいキャストで10億くらいかけてやる話があったのだそうですが、ま、ちょっとした事件(自分で調べてね。)で、すべて無くなったそうです。岡山に1億もかけて、セットも作ってあったのだそうですよ。残念・・・。借金(自分の借金じゃないけどって言ってました。)2億を返したら、また考えたいと思うとお話してらっしゃいました。
豊田監督の映画なので、面白いところは笑えばいいし、恐いところは目を瞑ればいいし、自由に向き合って楽しんだら良いのではないかと思いますよ。12月に公開なので、もし、機会があったら、観に行って下さいね。
